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小説家みなり~ARJ誕生の秘密~

作者: みなり

 3000アクセス突破記念小説!

なぜ?みなりが小説なんて全く縁のなかったものを書き始めたのか?その理由が今、明かされる!

~登場人物~

三浦実成みうらみなり

ヒデ

ワッキー

ジョン

ヨーちゃん

菅野考輝かんのこうき

政角博樹まさかどひろき

2005年冬 

 これはまだ僕が小学5年生の時の話だ。僕は家族と、とある場所へと出かけた後に家に帰った時の話である。

-三浦家・自宅前-

バタン

実成:ん?子猫?

 僕が車から降りた後、子猫が物置下の所へと逃げて行くのを見た。それから数日が経った。僕が家から出た後にまたその猫は物置下の所へと逃げて行った。大体ここら辺の野良猫は臆病だ。どうやら白と黒の猫らしい。

その夜

-三浦家・茶の間-

ワンワン!

 家の中にいるヨークシャーテリアの「ヨーちゃん」が父にエサをねだっている。

実成:父さん。会社で余ってるペットフードの試供品持って来てくれない?

父:おお。

 父はペットフードの工場に努めているので、会社で余った試供品などを持ってくることがあったのだ。

母:何に使うの?

実成:家の近くにいる子猫にあげたくてね。

母:ダメよ、野良猫にエサなんてあげたら・・・家に住みついちゃったらどうするの?

-三浦家・自転車収納スペース-

 母からは反対されたが父は試供品を持ってきてくれた。そしてその猫のエサをあげに行った。ここは今となってはもうないが自転車の収納スペースで、物置下へと続いている。隣には犬小屋があり。そこには「ジョン」と言う名前の北海道犬が飼われている。

ジュン:ほら、エサだぞ。

 子猫はおびえたままで出てこようとしない。後になって見てみると餌がなくなっていたので、一応食べていることが分かった。しばらくそんなやり取りが続いた。だんだん猫も大きくなってきて、ベランダの所にも出てくるようになった。しまいには買ってきたおもちゃで遊ぶようにもなって、だいぶ人に慣れたようだ。

2006年秋

-三浦家・玄関-

 少し前くらいに「ジョン」が死んでしまった。「ジョン」がエサを食べなくなってしまってから、猫が「ジョン」にあげたエサを盗み食いするほど大胆なことをするようになった。すっかり人にもなれるようになって、ついに家の玄関に進出してきた。

実成:猫が玄関まで来ちゃったよ・・・。

母:この猫に名前つけたら?

実成:そうだな~。

 丁度このぐらいの時にとある番組でヒデヒデと言うハムスターが登場していた。猫=ネズミを食うなので、ヒデヒデヒデ?これじゃあなんだか変なので、シンプルに「ヒデ」と言う名前になった。

2006年冬

-三浦家・廊下-

実成:大丈夫なのか・・・「ヒデ」?

 「ヒデ」は家の中に入れるようになったが、どうやら何かの病気にやられてしまっているらしい。即席で作ったダンボールの小屋でぐったりと寝込んでいて、食べ物も口にしない。鼻には鼻水がべっとりとくっついている。

母:それじゃあ病院に連れて行きましょう。

 こうして隣町の北広島の動物病院に連れていくことになった。なんと「ヒデ」がかかっていたのはネコパラインフルエンザと言う、猫のインフルエンザであった!もらった薬などを服用し続けて「ヒデ」は元気になった。このまま外に戻すのも何だか心配なので、こんどから正式に三浦家の一員になることになった!

数ヵ月後

クシュン

実成:うわ!鼻水汚い!!!

 「ヒデ」はよくクシャミをするのだ。そのたびに鼻水を飛ばすのだ・・・汚い・・・。こうして鼻水猫と一緒にしばらくの間暮らしてきた。そして中学を卒業し、高校生となった。

2010年冬

 今年から家にもう1匹の猫が来始めた。またエサをやって行くうちに家族の一員となった。その猫の名前はお笑い芸人のペナルティーからとって「ワッキー」と言う名前がつけられた。

2011年春

 もうすぐで2年生となる!この1年は本当にいろいろなことがあったものだ。今年はいよいよ修学旅行もあるので、楽しみだ!期待を胸に膨らませていた矢先にあの出来事があった・・・。東日本大震災である。家に帰ってどこのテレビを付けても震災の事ばかりなので、違うものも見たくなってしまった。地震の情報や現地の情報を見るのも大切だが、僕はパソコンで友達に薦められたアニメを最初から見始めたが・・・迂闊うかつにも、どハマリしてしまった・・・こうして前まで毛嫌いしてきたオタクになってしまった・・・でも、こっちの世界は思ったよりも楽しい世界だった。オタクの人には今まで悪いことをしてしまったと思った。まあ、一度は言ってしまったオタクの世界からは二度と抜けることが出来ず、むしろ徐々にエスカレートしていってしまうのだが・・・。

2011年夏

-三浦家・自分の部屋-

カタカタカタ・・・

 今はそのハマったアニメのことをしらべているところだ。するとあるものが目に付いた。

実成:ん、何だこれ?小説?

 それはTVドラマ化もされた某小説をモデルに作られたそのアニメの2次創作のSSという分類の小説であった。自分の好きなキャラが死んでしまうのは最初はどうかと思ったが、その某ドラマをモデルに作られているからか、思った以上に出来が良くて感激した。そして感動した。そして僕はこう思った「こんな風な素晴らしい小説を僕も書いてみたい!」と。こうして小説計画が始まったのであった。

2011年夏休み

-三浦家・自分の部屋-

実成:さて・・・どんな小説にするか?

 明日は隣町に出かけて100円ショップで小説用ノートを買ってくる予定だ。なのである程度の計画は立てておかないといけない。一応涙腺の弱い人が鳴く程度の感動?ものを作る予定だった。するとあるゲームのエンディングの曲がよぎった。その曲は英語の曲であった。

実成:よし!アメリカン・ロックな小説を書こう!音楽にあんまり詳しくないけど!・・・シナリオも書いておかないとなぁ・・・。主人公の名前は・・・アメリカにも日本にもいそうな名前の「ジュン」にするか!

 こうしてある程度の目星がついたことでタイトルも決定した!アメリカン・ロック部の話で舞台はここ北海道つまり日本にするので、タイトルは「ARJ-アメリカン・ロック・ジャパン-」に決定した!「国1つに絞れよ!!!」って感じのタイトルである。翌日になって小説用ノートを買ってきて早速小説を書き始めたが、相当時間がかかった。

2011年秋

 秋休みに友達2人が家に泊まりに来た、試しに書いた小説を友達に見せたが・・・大爆笑された・・・内容がひどい&誤字がすごいあると言うことで・・・。この後もまだ書いて行ったが、冬になってもまだ宿泊研修の前半であった・・・そしてついに挫折してしまった。

2011年12月

-三浦家・茶の間-

実成:最近妙に「ヒデ」全然動かなくなったよな・・・。

父:おい、デブ猫!運動しろ!

 家に来て「ヒデ」は太ってしまった。前までは外を眺めて外に出たがっていたが、結構前に去勢手術もしたことで外にも出たくなくなったようだ。その代りに「ヒデ」は前よりも運動しなくなってしまっていた。運動しないせいで去年の冬に「ヒデ」が尿路結石になってしまってずいぶんな大手術をしたもんだ。

2012年1月

 何だか最近「ヒデ」の様子がおかしいような気がする・・・。あまり動かないのは前から同じだが、あまりエサを食べなくなってしまっていた。たとえエサを食べたとしても戻してしまうのだ。僕が休日に朝起きてくると床に戻したものが大量にあることもあった。その症状は悪化していき、ついにに病院に行くことになった。そして恐れていたことが起きてしまった・・・。

2012年2月

 「ヒデ」を病院に連れて行った母が家へと帰ってきた。そこには「ヒデ」の姿はなかった。母はどことなく暗い表情をしていた。そして・・・母はこう言った。

母:「ヒデ」・・・もう長くないって。

実成:・・・は?

 僕は一瞬母が何を言っているのかわからなかった・・・嫌なことに・・・僕はその言葉の理由をすぐに理解してしまった。「ヒデ」は猫エイズに罹ってしまっていたという。いつかかったのかは定かではないが、昔「ヒデ」はよく外に出かけていたのでその時にかかったらしい。ストーブの前を見てみると点滴の跡が痛々しく残っていて全く元気が感じられないくらいぐったりしている「ヒデ」がいた。

母:もうエサを食べても栄養に出来ないんだって・・・。だから、もう明日死んじゃうかもしれないから・・・心の準備をして置いてってお医者さんが言ってたから・・・。

実成:そんな・・・。

 僕はストーブの前の「ヒデ」近寄った、名前を呼ぶと「ヒデ」が返事をしてくれた。だが、前のかわいらしい声とは異なり・・・まるでうめき声のような苦しい鳴き声であった・・・。その声を聞いて涙が出てきそうになった。「ヒデ」は自分の陣地であるペット用のベッド、通称「ヒデ城」が後から来た「ワッキー」に盗られていることに気づき、まるで生まれたての哺乳類の赤ちゃんのように転びながら「ヒデ城」を奪い返そうとしに行くのだ・・・。

実成:おい!無理するなよ!

 翌日はスキー学習があった、いつもはとても楽しいスキー学習なはずなのだが・・・思う存分楽しめるはずがない。

-高校・2年1組-

実成:・・・・・。

考輝:どうしたんだ、元気なさそうな顔してよぉ?

 今は朝のSHRが終わってバスへの移動が始まっていた時であった。

実成:それがな・・・家の猫がいつ死んでもおかしくないんだ・・・。

考輝:えっ・・・それってマジか?

実成:マジだ・・・。

考輝:そうか・・・まあおれの家の犬も少し前に亡くなっちまったからな・・・気持ちはわかるぞ・・・まあ・・・がんばれ。

-三浦家・茶の間-

 こうしてスキー学習が終わって家へと戻ると・・・。

実成:「ヒデ」ピンピンしてるやん!!!

 なんと「ヒデ」はスタスタと歩いていた!!!しまいにはソファーにジャンプまでしているではないか!!!これがあと少しの余命しかない生物だとはとても思えなかった。だが、それから2日もすると「ヒデ」は寝たきりになってしまった。そして寝たきりになった翌日・・・。

2012年2月9日木曜日

-三浦家・茶の間-

 朝起きてくると「ヒデ」はストーブの前で寝ていた、もう首を少し動かす力しか残っていないようだ。僕はおそらく今日がその時だということを薄々感じ取っていた。

実成:「ヒデ」!高校行ってくるからな!帰ってくるまで待っていろよ!

 そういうとヒデは口だけを開けて返事を返してくれた。

母:私はずっと家にいるから「ヒデ」のことは任せてちょうだい!

実成:頼んだ・・・。

ガチャン

 こうして僕は高校へと向かった、最後のテストも終わったので、授業もほとんど遊びみたいなものだった。こうして6時間の授業をすべてが終わった

-高校・廊下-

博樹:実成にちょっと頼みたいことがあるんだが。

実成:スマン!急いで家に帰らなきゃいけないんだ!

博樹:お・・・おう。

 帰りのSHRが少し長引いてしまったので、僕は余計に急いで家に帰った。途中の道は一面の雪景色でツルツルで滑って転んじゃいそうだが、僕は道民だ。こんな道いやってくらい走って慣れている。そういえば「ヒデ」と初めて出会ったのはこんな寒い日であったな・・・。そうこうしているうちに家の前についた。

-三浦家前-

実成:ハァ・・・ハァ・・・。

ガチャン

-三浦家・茶の間-

母:少し前だったわ・・・。

実成:・・・・・。

 ストーブ横にある「ヒデ城」に「ヒデ」はいた。「ヒデ」は全く動く様子がない・・・触ってみるとカチカチに固まってきていた。大体3時前くらいだったという。今の時刻は3時20分だった・・・どう急いでも「ヒデ」の死に目には会えなかったのだ・・・。

実成:コノヤロウ・・・帰ってくる前に逝きやがったのか。

母:でも、最期は見てるのがつらかったわよ・・・「ヒデ」ね、最後の力を振り絞っておじいちゃんとおばあちゃんの遺影の前に行ったのよ。そこで力尽きたわ・・・。

 じいちゃんとばあちゃんは5年前に亡くなった。じいちゃんは脳梗塞で、ばあちゃんは肺炎で死んだ。

実成:じいちゃんとばあちゃんに挨拶しに行ったのかな・・・これからそっちに行くって。

母:まったく・・・大泣きしちゃったわよ・・・そのあとすぐに宅配の人が来ちゃってね・・・ひどい顔を見せてしまったわ。

実成:・・・。

-三浦家・2階-

 こうして僕は学校のカバンを持って2階へと上がった。すると突然視界がぼやける。

実成:あれ?どうしたんだろう・・・前が見えないや・・・。

 すると目から涙が流れ出した。僕は一般的にあまりなく性格ではないのだ。感動的なドラマはもちろん、絶対に泣ける絵本と呼ばれているものを読んでも泣きはしなかった。じいちゃんとばあちゃんの葬式でも涙は見せなかったのだが、なぜか涙があふれ出てきてしまう。

実成:なんで待ってくれなかったんだよ・・・帰るまで待ってろって約束したじゃね~か・・・お前をにエサをあげた始めたのは僕なんだからな・・・待ってくれたっていいじゃね~か・・・。グスン

 僕に涙を流させた「ヒデ」は大したものだ・・・きっとそれだけ僕にとって特別な存在だったのだろう。その日はあまり1階には降りてはいかなかった・・・。もう動かない「ヒデ」がいるから・・・。

数時間後

-三浦家・自分の部屋-

カタカタカタ

 その時僕はパソコンをいじっていた。すると突然あのことが頭に思い浮かんだ。ARJのことだった・・・あの話はもともと感動?的な話にするつもりだったので今のこのどうしようもならない悲しい気持ちであったらなんとなくあの小説を完成させることができるような気がしたのだ。そして手書きではなく、ネットでの小説執筆をしようと小説投稿サイトを探していると、ここの「小説家になろう」にたどり着いた。ネット小説に関しては全くの初心者・・・というか小説に関しては全くのド初心者である僕が2月9日の「ヒデ」の命日から小説を書き始めた。最初の1話はすでに下書きがノートに書かれていたので、少し内容を付け足すだけですぐに終わった。だが、話数を重ねるたびにだんだんと文字数は多くなっていき、更新速度が遅くなってしまった。当初の予定で行けば5月か6月くらいにはARJは終わる予定であった。ARJの執筆を待っていた人がいるかは分からないが・・・多大な迷惑をかけてしまったことを深く反省せねば・・・。

2012年12月26日水曜日

-三浦家・自分の部屋-

カタカタカタ・・・タン!

実成:終わったーーー!!!

 ARJが遂に完結した。まあ、誤字の修正や更なる内容の加筆作業が残っているが。非常に長い闘いであった。(笑)こうして20万字突破やら4000アクセス突破など、まさかこんなつまらない&文章下手な小説でこんなにもアクセスがあったなんて全く信じられないのだが、どうにか完結まで持ってこれた・・・。20万字、ノートで書いていたら・・・今頃どうなっていただろうか・・・。そしてふと、こう思ったのだ。

この小説は「ヒデ」がくれたプレゼントなのではないかと。

実成:(「ヒデ」・・・生まれ変わっても病弱な風にはなるなよ!ありがとうな・・・こんな素晴らしい体験をさせてくれて・・・そして、ARJを完結させてくれてありがとう!)


Fin

 フゥ・・・終わった。では!今回の3000アクセス突破記念短編読み切り小説「小説家みなり~ARJ誕生の秘密~」いかがだったでしょうか?でしょう!面白くなかったでしょうwww!まあ、こんな調子で今後もがんばっていきますので、応援よろしくお願いいたします!では、次は4000アクセス記念で会いましょう!

Ps.この話は登場人物の名前は架空の名前になっていますが、話自体はノンフィクション!実話です!

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