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「小梅と一緒に何かできることがないかってずっと探してたの」
「それが、この集落の復興ですか?」
翠の言葉に恵は静かに頷く。その返事に考え込む翠を恵は黙ったまま見つめた。そんな沈黙をやぶるかのように、紫と藍が口を開く。
「紫もやるー」
「ボクもー」
恵と小梅だけ残るつもりだった。まさか二人からそんな言葉を聞くとは思っていなかった。恵はどうしていいのかわからず、黙ったままでいる翠の方へ視線を向ける。
「そうですね。僕たちにもできることがあるでしょう」
紫と藍を嗜める言葉を恵は翠に期待していた。それなのに、そんな恵の予想を裏切り、二人と便乗するかのような言葉を発した。
自分はいい。何があってもそれは自己責任だから。でも、彼らは違う。
「ちょっと待って、みんな気持ちは嬉しいけど……。何も知らせないまま、ここに残っちゃったら井上さんたち心配するよ」
恵は慌てて断ろうと、一番手っ取り早く両親のことを持ち出した。だが、それは空振りに終わった。
「それは大丈夫です。サツキにこれから伝言を頼みますから」
「いや、でもね」
なんとかして断ろうとしている恵の気持ちが翠にもわかったのかもしれない。反論を言わせないようにするためか、翠が話を進めた。それは、恵の意識を逸らせるのに充分な内容だった。
「それと、このことを王様に知らせた方が良いのではないでしょうか?」
「うん。それは私も考えていたんだけど、連絡手段がないから」
「でしたら、そのこともサツキに伝言してもらいましょう」
その言葉はとても魅力的な言葉だった。根本の問題をどうにかするためには、やはりエルティオの力が必要なのだ。結局人に頼ることしかできない自分を、恵は腹立たしく思う。それでも何もしないよりは良いだろう。
「お願いできる?」
情けなさに顔を顰める恵とは反対に、翠は満面の笑顔で頷いた。
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