涙の心理
人はどんなときに涙を流すのだろうか。
あくびをしたとき? 悲しいとき? 嬉しいとき? 感動したとき? 堪えきれなくなったとき?痛いとき? 目見ゴミが入ったとき?
それとも、大切な何かを失ったとき?
ごく些細なことで流す人もいれば、めったに流さない人もいる。
一人で静かに流す人もいれば、人前で泣く事を躊躇しない人もいるだろう。
十人十色、千差万別、人それぞれでそれでいい。
これはぼくの意見だけど、別に涙を流したいときは泣けばいい。ぼくは絶対に笑わないし、ぼくなら流す。
たとえばぼくが中学生のころ、お世話になった先生とお別れする離任式(場所に取ったら離退任式とも言うかもしれない)があって、ぼくの担任も離任することとなった。聞けばよくある話だろう。それに、ぼくの住んでいた地域では3年間同じ先生が受け持つ方こそ珍しい。クラス替えだってあるし、何がしたいのかよく分からないバカな教育委員会が勝手に決める事だから。
だからこそぼくは泣いた。たった一年間かもしれないけれど、笑って先生をバカにするのが正しいのかもしれないけれど、別れはやっぱり寂しいから。だからぼくは式の間中、泣きじゃくった。
隣に座るヤツとか周りのヤツらは「あいつ泣いている……」とか好奇な視線をよこしたけど、別にそんなもの関係ない。たしかに泣いているのを見られるのは恥ずかしいけど、自分に正直なやつのほうがかっこいいと思う。
まあその当時ぼくの意見がどうだったかは分らないけど、別に後悔はしていない。
だからみんな自分に素直になろう。
怒ってもいい、笑ってもいい、泣いてもいい、叫んでもいい。素直に感情を出していこう。
喜怒哀楽、隠さずに相手に伝えていこう。
そうすればきっと、きっと誰かが自分のことを理解してくれる。
きっといつか大切な人と出会うことができるはず。
怒っても誰かが受け止めてくれる。
泣いても誰かが慰めてくれる。
笑ったら誰かが一緒に笑ってくれる。
悲しむと悲しいぶんだけ幸せが訪れる。
――そう思っていた。
現実はそんなに簡単じゃない。
あまりに残酷で冷酷で失ったものはもう、手が届かない。
そんな事に気がついてしまった。だって……。
PPP,PPPPPPPPPP。
PPPP,PPPP。P。P。PP。PP。
PPPPPPPPPPPP。
PPPPPPPPPPPPPP。
PPPPPPPPPPPPPPPPP。
PPPPP,PPPP、PPPPPPPP―。
涙すら流れない。