NISA枠に!? 日本国債は「投資資産」としてどうなのか?
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
財務省と金融庁は、26年8月20日ごろから個人向け国債の税制優遇措置について検討に入り、新NISA(少額投資非課税制度)の対象に国債を加えることを視野に入れているとの報道がありました。
本来国債は国民に買わせるんじゃなくて日銀が引き受ければ良いんじゃね? と思っている立場ではあるのですが、それについては今回横に置いておいておきます。
その上で、個人が買う投資商品として日本国債はどの程度のものなのか? NISA商品になればどうなのか? について語っていこうと思います。
質問者:
日本国債ってサッパリ利率が無い印象があるんですけど今はどの程度の感じなんですか?
筆者:
僕は株高ほど好景気では無く、実質消費は減退しているので利上げをしちゃダメな局面だと思うのですが、日銀が円安是正のためにいわゆる「金利のある世界」に無理やりしてしまっているために利率は日々上がっている状況ではあります。
楽天証券の26年8月15日~31日までのデータではありますが、 https://www.rakuten-sec.co.jp/web/bond/jbond/individual_jgb/
固定3年 / 1.71%(税引前) 1.3626135%(税引後)
固定5年 / 2.06%(税引前) 1.6415110%(税引後)
変動10年 / 1.87%(税引前) 1.4901095%(税引後)
とこんな感じになっています。
それに対してメガバンクの定期預金は税引き前で3年もの0.8% 5年もの1.0% 10年もの1.25% ほどとなっており、
※企業では期限1年の国債を購入することも可能ですが個人ではできません。
質問者:
お金を持っている人に対しては結構現実的な投資商品の数値になっているんですね……。
筆者:
NISAの商品の一つとなれば税引き前の数字がそのまま手に入るわけです。
◇国債の「リスク面」
質問者:
筆者:
基本的には気にしなくて良いと思います。
なぜギリシャの国債がデフォルトしたのか? と言いますとギリシャは自国での通貨発行権が存在せずユーロに依存していたからです。
また、海外からの借り入れと言うのも割合が高かったので債務比率が高い上に「支払えない」と言う者が現実的にあったのです。
日本の場合は50%ほどが日銀が保有しているわけですから、自ら発行して自らに返済すれば良いだけなので非常にラクなんです。
逆に言うと日本が円を捨ててユーロのようなアジア地域通貨に加入した場合は「デフォルトリスク」と言うのは急激に上がっていきます。
また、一般的には日銀が国債を持っていることが「歪な状態」とみられることが多いですが、デフォルトリスク的には非常に安全なんです。
実を言うと一般国民や海外比率が高まれば高まるほど「返済しなくてはいけない」という状況が現実味を増してくるので「デフォルト」と言う可能性が出てくるんです。
その際にはあまりお勧めできる商品とは言えなくなるのかなと思います。
質問者:
この辺りは非常に一般的な感覚とは異なりますよね……。メディアがキチンと伝えてくれないためでしょうか……。
筆者:
日銀が国債を発行する際に一番リスクとして考えることはインフレの問題だけであり、現状のコストプッシュインフレの状況であれば国債発行量を減らせばそれだけ国民から回収する税金が増えるだけなので結果として国民が苦しむことになります。
◇1年保有すれば元本は約束される
質問者:
インフレが国債の発行し過ぎに影響しているわけでは無いのも誰も指摘してくれないのが悲しいですよね……。
ところで、国債は満期まで持っていなくてはいけないのでしょうか?
筆者:
購入後1年以上なら中途換金しても元本割れしないことになっているようです。利子の一部が保有期間に応じて差し引かれるだけで、元本+利息が受取れるようです。
https://www.invest-concierge.com/qa/personal-bond-early-redemption-no-loss
つまり何年の国債を買おうとも1年以上持てば元本割れはしません。
それなら年数が長い方が良いじゃないか? と思われるかもしれませんが、
僕は大反対ですが、現実的には9月にも利上げを行い、更にその後も半年おき、若しくは更なる高頻度で利上げを行う可能性が高いと見られています。
そうなると、利上げのたびにその都度高率の国債が発行されるために、出来るだけ短期の期間(個人向け最短は3年)で繰り返し買っていく必要があるのかなと思います。
日銀が目標としている「中間利率」と言われている、おおよそ2%を超えるぐらいの利率になるまではそういった短期保有で利率を様子見するような購入方法が良いのかなと思います。
◇国債を買うのに向いている人
質問者:
筆者:
コストプッシュであるとは言えインフレ経済になってしまったので「現預金をただ単に持っておく」ことすらもリスク行為になったと言えます。
現段階では税引き後3年国債は1.36%と何とも言えない利率ではありますが、NISAで非課税となれば1.8%なので物価上昇率とも張り合えるレベルであると言えます。
そのために物価高に負けない「短期の資産保全」と言う視点で見るとNISAになれば非常に有益かなと思います。
満期となり自動的に解約となったとしても一度消費した枠は戻ってきますからね。
株式の場合はアメリカのS&P500指数の場合は「年7%上昇が平均」とよく言われていますけどそれは20年にならした場合です。
乱高下する事が想定されますし、損をした場合に取り返すことが出来ない可能性もあるのです。
もう既に70歳とかの方だと20年待つことは困難なので、ちょっとでも増やしたい――そう言う方には非常に有益なのではないかと思います。
アメリカを始めとした海外の国債の方が利率が高いのではないか? と言う話もあると思いますが、為替レートの影響を受けてしまうので必ずしもプラスになるとは限りません。長期的に見れば円安傾向で、プラスにはなると思うのですが、短期で見た場合は大きなイベントによって大きく円高に振れる可能性もあります。
そのためにリスク因子が増えてしまうので何とも言えない感じになってしまうので「マイナスになりたくない」方にはお勧めできません。
質問者:
高齢者の方は収入も年金が中心でしょうから日本国債はあらゆる側面から見ても元本割れをしないというのは魅力があるような気がしますね……。特に投資初心者の方には良いのかもしれませんね。
筆者:
若い方であったとしても3年後の住宅購入資金の頭金にしたいと思われている場合は一旦NISAにして解約すると再び枠が復活するので、1年以上支払いまで魔が開く場合の国債を活用した資産運用は有効かと思います。
その場合は少ししかプラスではありませんが、タダでお金をくれる人はいませんからね。ちょっとでも増やすことが生き抜くうえで必要かと思います。
現在のNISAの総額枠とは別に「日本国債枠」が出来るかもしれないという話もあるのでその点も注目かなと言う感じですね。そうすればもっとお勧め度合いとして上がりますからね。
質問者:
利上げに反対しつつ国債を利用するというのは何とも矛盾しているような気がするんですけどね……。
筆者:
マクロの視点においては利上げをすると変動金利で住宅などを購入した方が困窮するので良くないことだと思うので反対しているということです。
しかし、現実としては利上げが持続的に行われる可能性が高く、ミクロの個々人の視点においては少しでも収益を上げて生活を楽にするための行動が必要ですからね。
このように現実目線で見ると個々人の最善手というのはまた違ってくるのでその都度提案を変えているという感じですね。
という事で今後もこのような政治と経済と個々人の生活のそれぞれの最善行動と思われるものについて個人的な意見を発信していきますのでよろしければご覧ください。




