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第4話 夢 昨夜

更新が不規則で本当に申し訳ございません。

今回は少し謎多き話になっています。

善良不良、まだスタートしたばかりですが最後までお付き合い願います。

ついでに感想や評価、受付ております。

全然来なくて寂しいので「迷惑かな?」と思うくらい連続で送ってくれても構いません。

と偉そうになってしまいましたがどうかよろしくお願いします。m(_ _)m

………………。

何でこんなところにいるんだろう?

早く帰らなきゃ…。真っ暗闇はまだ早いよ…。

まだ死ねないよ…。

僕はまだ死ねないよ…。

護る人が…、大切な人が居るんだよ…。

「蒼井…」

この声、母さん?

「蒼井…」

どこにいるの母さん?

「蒼井…たくましくなったわね」

ありがとう、でも見えないよ?お母さん?

「あなたは最高の息子よ」

そんな所にいたんだ。

早く出てきて欲しかったよ母さん。

「あなたのことが愛おしくて溜まらないわ」

僕も母さんが大好きだよ?


ぎゅっ…


抱きつかないでよ、恥ずかしいよ。

「蒼井…私の自慢の息子…………………だった。

そう……………………………………………………………………………………………………………………あの時に私を殺さなければね。」

え?何言ってるの?母さん?

「あなたが私を殺したんだ…」

え?え?そんな…こと……!?

「思い出した?私を刺した時の記憶?

どう?愛おしくおもう親を刺す気持ち?

楽しかった?」


やめて…それは、思い出したくないよ!

頭が痛い……。
















「はぁはぁはぁはぁ…、夢ね、馬鹿らしい……俺が母さんを刺したのは仕方がない事で…。」

「ほお、確かに見たところ多少逝ってしまっていますな?」


誰だ?新手の敵か?

振り向くと


「お医者さん、蒼井君を助けてあげて」


「署長!?その隣の方はどちら様?」

「精神医の……」

署長が言い終える前に署長の頭上に蹴りを入れる。

髪の毛を擦ったその蹴りは署長を泣き目にするには十分過ぎた。

「ぐす…酷いよ……酷いよ…」

泣き始める署長。

「あのお…」

「なんだ!精神科!!」

もう良い!

ムカつくし精神科と呼ぶことにしよう、てか精神科は悪くないな…。

しかし署長はもう壁に頬ずりをしながら泣いているし、このイライラは誰に向けたものか…。

鍼雪(はりゆき) (そう)です。」

いや…名前聞いてないですし!!

「あ、もしかして精神科とて呼ばれるの嫌でした?」


「まあ…少しばかし…。」

ん?よく見ると精神科改め鍼雪さん若いな。

20歳くらいか?

「あの、お若いのですね?」


「まあ、21歳だからね」


本当に若いな。

「その歳で、大変ですね〜」

顔も良いな…。

モテそうだな…。

良いな〜。

「うん、少し大変だけどね…それで話を戻すが君、精神の方は大丈夫かい?

かなり(うな)されてたけど?」

…どうしよう、あの夢のことを全部話す訳にはいかないな。

他人には話したくない。

「じゃあ、精神に異常があるかないかだけ………」


「うん、わかった」そう言うと鍼雪さんは俺の額に手を当てる。

「神々しき緑」

鍼雪さんの手が緑色の淡い光に照らされる。

その光がやむと鍼雪さんは

「異常は無いみたいだけれど、疲れがあるみたいだね?」

疲れか…昨日から相当働いてるもんな。

「そうですか、ありがとうございます。所でそれは超能力ですか?」

「魔法さ…」

超能力と魔法、似ているようで違う。

「神秘的ですね。しかし、超能力は魔法と中和できませんよ」それだけ言うと俺は警察署の出口に向かって歩く。

「…中和か、何故 超能力と魔法は中和出来ないのだろうな?」

鍼雪のその言葉は誰の耳に入る事もなく空気となった。




なんか昨日はムシャクシャしてここに泊まってしまったな。

「どこに行くんだい?」

「家に帰って休みます、鍼雪さん…ありがとうございました。」

俺は鍼雪さんに礼を言って外に駐車してある黒烏に跨る。

家までそれ程遠くない為直ぐに家に到着する。

家のドアに鍵を差し込むと中が慌ただしい。

泥棒か?

おいおい、また警察署にUターンは勘弁だぜ。

そして、勢いよくドアを開くとーーー。

「お帰りなさい。蒼井さん」

玄関からエプロン姿の眼帯を付けた美少女が…

「はっ、白鳳!!???」

驚いて声が裏返ってしまう。

所変わって昨夜の警察署前。

ーAM1:06ー

どこにあったか5年前の新聞紙にくるまった天才少年、署長がいた。

「ううう…寒いよ〜」

涙を零す署長。

警察署から追い出され行く宛もなく警察署前に腰を下ろしていた。

今の彼の楽しみは寒い夜空に美しく輝く月を見るくらい…。

しかも寒さでそれもいまいち楽しめない。


ガチャガチャ


ふと後ろでそんな音がしたと思い振り返ると

扉の鍵が開き、中から先ほど保護した少女、白鳳華蓮が出てきた。

「華蓮ちゃん!?」

驚いて署長が叫ぶと

「静かに…今やっと蒼井さんの警戒がとけたばかりですから」

そう言うと華蓮は署長の腕を引いて警察署に連れて行く。


ーAM2:12ー

署長と華蓮は車の中にいる。

運転は署長ではなくちゃんと残業中の刑事がしているので一応は安全だろう。

「蒼井さん、誤認逮捕で怒っていませんかね?」

刑事は深刻な顔で署長に尋ねる。

「問題無いよ、蒼井君はなんやかんやキツく当たるけど根は良い人だよ。」

署長もその問いに真剣に答える。

きっとこれこそが蒼井と長い付き合いの署長だからこそ出せる答えなのだろう。

「そうですか…」

しかし刑事はまだ少し引きずった様子を見せる。

「華蓮ちゃんはどう思う?」

それに気づいてか署長は華蓮に話を振る

「きっと蒼井さんは良い人だと思います…。

昨日だって見ず知らずの私の為に命を張って誘拐犯から救ってくれた…」


「ね!華蓮ちゃんもそう言ってるよ!」

話を最後まで言う前に割り込まれたので華蓮は少しビクッとしたがすぐに元の調子に戻る。

「まあ、蒼井君が命を張ったのは正確にはグリエスさんとの戦いかな?」

その言葉を聞くと華蓮を虚無感が襲う。

蒼井さんは私の為に命は懸けてくれない。

何故かは分からないが寂しかった。

一人ぼっちには慣れた筈なのに、悲しかった。

「でも、華蓮ちゃんの事も蒼井君はきっと命を賭して守ろうとしてくれるよ?」

署長のその言葉に華蓮は救われた。

虚無感を感じさせたのも署長だが、署長に感謝した。

(理由はやっぱり分からないけど、あの人が私の為に命を懸けてくれる。)

そう思うと何故か喜びがこみ上がって来る。


ーAM2:21ー

蒼井の家の前に二人は立っている。

「それじゃあ、中の物は基本全部使って良いから、ここに泊まってね。」


「でも、蒼井さんの家に勝手に泊まって良いのですか?」


「平気さ、平気!

それじゃあ僕は行く所があるから失礼するよ。」

署長は良い残しどこかに行ってしまった。

華蓮は署長から貰った花咲家のスペアキーで中に入る。

中は綺麗で、見ただけで蒼井が規則正しいと分かる程の物だった。

しかしゴミ箱に大量のコンビニ弁当の箱がある。

失礼して冷蔵庫を覗けば素材はいくつもあるし、調理道具も一式あるのに何故か…答えは簡単だ。

【蒼井が忙しいから】である。

「居候ならそれなりに手伝わないと…」

勝手にここに居座ることと共にエプロンを出し、蒼井の役にたつための決意を決める華蓮。

そして、蒼井の部屋へ…。

さすがにベッドを使う事は色々な意味で出来ないので掛け布団だけ拝借してテーブルと対になっている椅子に寝た。

蒼井の役にたつという小さくも大きな目標を掲げて………。

その頃署長はーー


『鍼雪先生、友達に危ないのがいるので治して上げてください。署長』

そう書かれた紙を鍵のかかった病院の扉の隙間から入れていた。

6月6日更新ギリギリセーフですね!

しかし熱帯夜が続きます。

熱さで駄目な頭がいっそうおかしくなりそうです。

皆さんも熱さ対策はしっかりとなさって下さいね。

いかに知的な皆様も多少熱さで頭の回転が鈍くなる恐れもあるので…。

それでは!!

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