第26話 プログラムの力とプチ蒼井の謎
短いです、本当にすいません。
前書きさえも短くなってしまい本当に申し訳ありません。
後書きにちょっとした重大発表があります。
『桜吹雪!!』
プチ蒼井が手を前に掲げ、そう叫ぶと目の前に桜の花びらが無数に出現する。
そして花びらが緑色の障壁付近に高速で飛んでいく。
『弾けろぉ!!』
そしてまた叫ぶ。
その叫び声に応じて、桜の花びらは起爆していく。
「凄い…」
華蓮はプチ蒼井の戦いぶりを見て呟く。
『やったかな?』
そんな華蓮を一目見て、得意そうに呟くプチ蒼井。
ーしかし
ーー次の瞬間
ーーー緑色の障壁だけが
ーーーー崩れさり
ーーーーープチ蒼井は
ーーーーーー倒れ伏す。
『な…』
満足に喋る暇もなく、無重力空間のような夜空に身を預けさせられるプチ蒼井。
「プチ蒼井さん!!」
華蓮が泣き叫ぶ。
[なんで…だ?なんで、俺は倒れて…]
そんなプチ蒼井の疑問は簡単に解決される。
自分の腹部を、水晶のような透明感溢れるガラスの槍が貫通していたのだから…。
『く…華蓮、戦って』
それだけ言うとプチ蒼井は夜空の下へとゆっくり落下していった。
(私が…私がやらなくちゃ)
白天の湾曲を握り締めると、戦い方が頭の中に流れ込んでくる。
(華蓮?、ボス達が今プログラムを操ってる人間を探してるから
時間稼ぎだけで平気よ?)
麟からの連絡も同時に入る。
「わかりました、やれるだけやってみます。」
それだけ言うと華蓮は赤いカードー【攻撃強化プログラム】を取り出し、スランスを込める。
すると、赤いカードは針鼠の形状を取る。
そして、白天の湾曲を横に振るう。
「打ち抜いて!湾曲の矢!!」
白天の湾曲を横に振るった所から無数に白い光の矢が現れ、それらは四方八方に散って行く。
そして時空を歪ませて、一度消える。
そしてガラスの結晶ーー敵のプログラムを囲うように、再度現れる。
「キュ〜〜〜!!」
敵のプログラムに矢が当たる寸前、高らかに針鼠が雄叫ぶ。
すると白い矢のスピードは一気に上昇する。
ガシャン!!
ガシャン!!!
ガラスのような敵プログラムに次々と刺さる矢は、どんどんとそれを破壊していくが…
ヒュンっ!
先程プチ蒼井を貫いたように体の一部を槍に変え、今度は華蓮を貫こうと迫る。
「防いで!!」
緑色のカードー【防御強化プログラム】を取り出し、スランスを込める。
すると亀の形状を取り、華蓮の目の前に飛び出すと、途端に障壁を張る。
「くううううう」
しかし、プログラムで張れる障壁には限度があるのか…
次第に亀裂が入っていく。
「サポートを!!」
その言葉の後には、イタチの姿。
【サポート用プログラム】の形状だろう。
「クゥ〜〜〜!!」
そしてイタチが高らかと鳴くと。
ギィン!!
ガラス状の槍が弾かれる。
防御障壁の強化を行ったのだろう。
障壁は光り輝いている。
「よし…これなら、行ける!」
華蓮は自信で溢れていた。
しかし、同時にプチ蒼井は夜空の下へと落下し続ける。
『くっ……華蓮、早く、プログラムを潰してくれ…あれは進化する……』
プチ蒼井は呟くと、自分の全身にスランスを込める。
そうすると、全身が光に満ちて、蒼い幕のような物に包まれる。
『これだけは使いたくなかったけど、やるしかないかも。』
そう言うと夜空の中を上へ上へと加速しながら上昇していく。
『死ぬしかないか…』
また悲しそうに呟く。
『俺の宿主が愛した女だもんなぁ!!』
さらに加速していく。
その光の中にあるプチ蒼井から涙が輝く。
今までのプチ蒼井とは異なる仕草だ。
こちらが、本当のプチ蒼井なのかもしれない…。
今までのは偽りの自分。
ただ、悲しさを隠して強がっていただけの、強くも弱い心。
『俺は、俺はぁ!!』
叫ぶ
雄叫ぶ
泣き叫ぶ
このプチ蒼井の言動からは、今までの小生意気な子供よりかは、悩みに悩んだ大人の雰囲気が漂っていた。
それもどこか悲しげで、今までに苦痛と言う名の全てを味わったような…。
ほろ苦いなんて物ではなく、苦くて吐き出してしまいそうな、悲しい悲しい記憶を背負って、それでも逃げずに戦い続け、今でも尚、悩み続ける蒼井のように…。
すいません、無理が祟りました。
明らかに忙しくて大変です。
それに、話しの質もかなり落ちてしまいました。
次回からは週2〜3更新にします。
ですが、たまにはまたこんなペースになるかもです。
今後ともよろしくお願いします。