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第2話 悲しき少女と陽気な少年

更新遅れてすいません!

そしてさほど長い小説ではないので待たせた分を償えなくてすいません!

謝ってばっかりですねf^_^;

え?蒼井君?今は寝てますよ?

「大変申し訳ありませんでした!」


今俺の目の前に土下座しているのは警察署長である。

まあ、そりゃそうだろう、警察にいくつもの貸しがある俺を誤認逮捕なんてしてしまうんだから。

しかし…俺はそんなに気にしてないし、こういうのに弱いんだよね。

「わかったから…顔をあげて?ね?」

許しの声を署長にかけると…

「蒼井君は優しいね〜!」

署長が抱きついて来た。

「抱きつくな!」

ゴンっ!

「痛った〜」

頭を抑えてその場にしゃがみ込んでしまう署長…。

「たく、その二重人格じみた性格なおせよ!」

そう、署長は仕事のスイッチが入れば先程のように俺が折れるまで土下座したりと、超真面目人間だが、スイッチが切れると完全に遊び人になってしまう。

しかし、さっきの用に不用意に殴ると殴った分周りからの目が痛い。

『署長だから』という理由とは違い、ただ単に『署長が10歳時であるから』という理由である。

署長は一言で言う『天才少年』なのだ。

署長との出会いは昔、生血見の引き継ぎを控えているときに不安を抱えながら1人、ファミレスで食事。

その時に混み合っており少年と相席になってしまい、意気投合。

その少年こそが署長なのである。

「何故あんなところに居たんだ?」

そう聞いても署長は

「お子様ランチが食べたかったんだ〜」

とたぶらかす(?)ことばかりだ。

あの時食べていたのはハンバーグ定食の筈なのに…。

署長は何を考えているかわからない。

「さて…本題に入って良いかな?」

再びスイッチを入れる署長。

「まず、彼女は誰なんだい?」



「わからない…いつも通り事件に巻き込まれた人間を助け出しただけだ…。」

頭を掻きながら署長の問いに答える。

「ははは、毎回毎回大変だねぇ。

でも、それも仕事かな?

いちいち事情聴取を受けなきゃいけないのは辛いところかな?」

苦笑いで親切な答えを返してくれる署長。

俺はやはりスイッチが入ってる署長の方が好きだな。

「失礼します!」

あ…先程俺を誤認逮捕した刑事さんだ。

目が合った。

………。

反らしたよあの人!

いくら気まずいからって反らしたよ!?

まあ良いや、それなりに罪悪感は感じているんだろう。

「花咲さん、まずは誤認逮捕の件…申し訳ございませんでした!」

あ、頭を下げたよ。

まあ、あまり恨んでいないし良いよ。

「別に気にしてませんよ、良いですから…」


「ありがとうございます!

先程、彼女の身元がわかりました。

住所は辺境の島、島夜島(とうやじま)のR‐31地区だそうです。」


「しかし、R‐31地区は先月大規模な火災で殆どが廃墟では?」署長が答える。

「ええ、それで保護を求めて生血見頭、つまり花咲さんの所に来る途中誘拐されたと…。」


「ってなるとまずは彼女に会わないとな。署長、良いかい?」


「僕は構わないけど?」


それから3人はあの女の子のもとへと歩いていく。



―保護部屋―


「もう一回聞くよ?君のご両親は?」

どこか引きつった笑顔で聞く署長。

そりゃそうだ、今ので57回目の質問なんだから。

あれ?58回目だったかな?

「…いません」

一方彼女はこの調子…。

疲れた…。

帰って寝たい…。

土のように眠りたい…。


「それは先月の火災で亡くなってしまったという事かな?」


「…わかりません」


「…こくん………こくん…すー…すー……。」


「蒼井君!!」


「あっ!悪い、つい眠くて…」

いつの間にか居眠りしていたらしい。

眠気には超能力でもかなわないらしい。

「良いかい?辛いことを思い出させてしまうと思うけど、大切な事なんだ。

悪いけど話してくれないかい?

話してくれないと生血見に保護もしてもらえないよ?」


「!!」

彼女の瞳が大きく見開かれる。

あれ、よく見ると彼女は右目に眼帯をつけている。

火災で目に火傷を…?

それにしては顔には火傷が全然無い。

寧ろ綺麗な肌だ…、やばいやばい見とれちまう!

「蒼井君…君、大丈夫かい?

急に寝たかった思ったら今度は頭を降り始めて…。

精神科にでも一度行ってきたら…」


「やかましい!」


バコンっ!


「痛ったい、殴ることは無いじゃないか!?蒼井君!」


「あの…」

あ、彼女のことを一瞬忘れかけてた。

危ない危ない。


「何?」

とりあえずこんな感じに返しておこう。

「生血見リーダーの花咲さん、ですか?」


「そうだけど」

うわ、声可愛いよ!

春かな?春きたかな?

違う違う!何考えてんだ俺は?


ポンっ!


ムッ誰だ俺の肩を掴んで下に引っ張る輩は?

「精神科行ってらっしゃい…」

あ、署長ね。

ちっこいから肩掴むとぶら下がる形になって引っ張られるのね。

てか…

「なんで精神科行かなきゃならないんだよ!」


「だって、今度は頭と腕を振り回し始めて、今にも暴れ出しそうで怖いんだもの!!」

涙混じりの署長…。

やっぱり子供ね。

「悪い悪い…ちょっとね。」

「はっはっーん!さては彼女に見とれて……」


取りあえず黒桜セカンドスタイル、『散りゆく桜』で署長を囲む。


黒桜には他の神のご加護には無いスタイルチェンジが可能らしい。

しかし、俺が出来るのは黒桜の刃を空中に舞う無数の黒い桜の花びらに変える、『散りゆく桜』だけである。

生血見の歴史にはこの『散りゆく桜』意外のスタイルチェンジは確認されてないらしい。



「わかった、冗談だからやめてくれ!」

「今から貴様の周りにある黒桜の花びらを刃にする」


「超能力の無い僕は死んでしまうよー!」


と、まあ冗談はこれくらいにして。


「さて…君は何故生血見に?」彼女に再び質問をする。


「親に捨てられて、その後拾ってくれた人も死んでしまって…。」

涙を流しながら答える彼女。

「悪かったね。辛いことを思い出させて…。

わかった、正式に生血見の保護対象として君を迎えよう。

君、名前は?」

白鳳華蓮(はくほうかれん)です。」

名前も可愛い!

っと…白鳳?どっかで聞いた事あるような…。


ガシャアンっ!


俺に考える暇さえあたえずに窓ガラスを破り、何かが俺目掛けて飛び込んで来た。

蒼井君は意外と奥手の癖に好きな女の子を心の中では可愛いって言いまくるキャラなんです!


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