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第19話 水龍

蒼井君がついに登場しないという快挙を成し遂げました(笑)

「しかし…少し不味いな……」

隼が頭を抱える。

何せ蒼井ていう親友が壊れてしまったのだから。

異様に静かなのは防音の為か、蒼井が静か過ぎるためか…


「あのぉ…」

その沈黙を破るのは偵。


水香(すいか)さんを呼べば良いのではぁ?」


「「!!」」


『水香』という名前に過剰に反応する隼と麟。


「……反対だ、麟よりも危ない」

隼の言葉、水香という人間が蒼井に対して危ないということを明確にする。


「私も反対!!ぜ〜〜〜〜ったいに反対よ!!」

麟、何故ここまで拒否するのかは謎である。

「しかし、頭を救うには水香お嬢に来てもらうしかありやせんよ」

鉄が言葉を放つ。

それは『水香が今の蒼井を救い出す力を持っている』というのと何ら変わらない意味である。


「……………………………」

剣、彼は口に変な液体をぶち込まれて倒れ伏している。

その横では

「剣さ〜ん」

華蓮がアタフタと剣の看病に当たっている。

「…どうした物か」

隼は困りに困り果てていた。

すると…

「ボス!水香さんがお見えになりました」

突然現れた隼の部下は突然隼に信じられないことを告げる。

「ボスっ!水香に連絡したの!?」

麟が隼に詰め寄る。

これがまた隼の頭痛を酷くする。

「…いや、俺は何も」隼が喋り出した途端に

「おっじゃましま〜す!!」

元気良く部屋に入ってくる女性が1人………


緑色のロングヘアーに赤い瞳。

セーラー服を来ていて、スカートはミニスカである。 そう、先程から話に上がる『碧星(あおほし)水香』その人である。


「久しぶりね!隼」

そう言ってニコッと笑う。

その笑みは天使のようで見るもの全てを魅了してしまうだろう。

「………ああ」

水香の挨拶に短く返す隼。

決して彼自身水香のことは嫌いではないのだが、『水香は面倒くさい』という理由が彼にいつもより短い挨拶をさせている。

「蒼井はどこにいるの?」

隼に詰め寄る水香。

(……頭が痛い)

もはやストレスの域に達したその行為は隼の寿命を、刃物で石を削るようにじりじりと削って行く。

「水香お姉さん…」

華蓮が不意に呟く。

呟いた本人に向いた水香もまた、


「華蓮ちゃんじゃない!!」

笑顔を向ける。


「お久しぶりです」

礼儀正しい華蓮らしい挨拶。


「久しぶりね!元気だった?」

明るく、『お姉さん』の言葉に恥じぬよう優しく言葉を掛ける水香。

「何?何?知り合い?」

麟が疑問をぶつけると

「う〜〜ん親戚…かな?」

人差し指を顎に当て、考えた結果の答えを語る水香。

「ただ、私はお父さんの養子ですし…

義理ですけど」

苦笑いで付け加える華蓮。

そんな華蓮の鼻先には、水香の人差し指。

「華蓮ちゃん、義理だとか悲しいことは言っちゃ駄目」

あくまで優しく言葉を掛ける水香。

しかし、顔からは少しの怒りが感じられる。

「す…すいません」

慌てて頭を下げる華蓮。

「分かれば良いんだよ?

私達はもう家族も同然…養子だとか実の娘だとか、義理だとか本命だとか、そんなの関係ないんだよ?」

その頭を優しくなでる水香。

良い言葉なのだが

「…義理の反対は本命なのか?

それはバレンタインのチョコだろう?」


隼に崩される。

「こ…細かい事は気にしないの!!」

手を上下に振り回しながら、やや開き直り対処する。

「クスっ」


「何が可笑しいのよ!華蓮〜」

場の和みで思わず笑ってしまった華蓮のコメカミを拳でグリグリと痛める水香。

「アアァ〜…お姉さん〜ごめんなさ〜い……」

しかしこんな光景さえも、他から見れば和む光景と取られてしまうのだった。













「そう言えば、なんでお姉さんが?」

華蓮からの些細な疑問。

「あっそっか!華蓮は知らないんだよね」

水香の何か意味ありげな言葉…。

隼が華蓮と水香の話に割り込み、驚愕の事実を話す。

「…そいつは四龍の一人だよ」


「!!」

第3の龍、『水龍ー碧星水香ー』

守護を司る水龍の名を持つ元不良。


「そんな…」

またもや、華蓮は身の回りの嘘を知ってしまった。

水香が四龍で蒼井達の仲間なのは、素直に喜びたい。

しかし、今までの優しかったお姉さんが自分に嘘を付いてると思うと……


「ううぅぅ……しくしく」

涙が止まらなかった。

「なんで泣き出すわけ!?」

意味が良くわからない麟の言葉。


「華蓮……」

人間は仲間を求める。

互いを求める者同士、結び付くのは簡単である。

よって人間は仲間を何人も何人も増やせる。

だが、たった一人に裏切られるだけで崩れる。

ちっぽけな愛こそが愛なのかもしれない……。

すいません!更新が遅い割に短かったことはしっかりとお詫びします。

今後とも駄文ですが、お付き合いください。

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