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第16話 男達の別れ

作者「今回は余り物語自体は進みません。大変申し訳ありません」


蒼井「………………………←悲しげ」


※蒼井が何故悲しげなのかは本編を読んで確認しましょう。


「…片付いたか?」

隼がグリエスに話し掛ける。

「まァーな、手応えが無かったぜ!」

その問いにグリエスは強気に答える。

「…そうか」

短く返事をするが、それがどこか苦しそうだ。

「隼ァ、お前まさか?」

グリエスは隼を心配してそんな言葉を掛けるが…

「…無理」

ここは強がってでも『大丈夫』と言ってくれる。

そう信じていたからこそ、そんな返事に戸惑う。

「オイオイ!お前、重傷には見えねえぜ?」

グリエスは慌てて自身の考えを隼にぶつける。

「…力の使いすぎ」

隼は倒れる。

その後ろ、隼に隠れていたところから

「死んだ…死んだ…」と呟き続ける零汰が見える。

(隼ァ、君は一体何をしたんだ?)

一瞬の疑問の後、すぐに屈み隼を担ぎ上げる。

「………すまない」

隼は申し訳なさそうにする。

「別に……な?」

グリエスは照れくさそうな表情で隼に返答する。

「しかしよぉ…蒼井は何やってんだ?

戦闘中にナンパでもしたのか?」

グリエスがふざけ半分に隼に尋ねる。

「それは無い…あいつはロリコンだから」

隼が真顔で答える。

「だよな…………………ん?

ハァ!?ロリコン!」

『そんなわけない、あいつはナンパなんて出来る人間じゃない』と言われたと錯覚したグリエスは一度相槌を打ってから驚く。

「…あいつは前に病院で生まれたての赤ん坊に『可愛いね』とか言っていた…」

隼は尚も真顔で続けるが

「それ、ただ赤ん坊が男だと思ってただけじゃね?」

グリエスが否定する。

「……可愛いねって」

隼は目を見開いて『可愛いね』の意味を問い掛ける。

「いやね、隼ァ…生まれたての赤ん坊は誰がどう見ても、男だろうが、女だろうが、み〜〜〜〜〜〜〜んな可愛いんだぞ?」

グリエスが少し哀れみながら答える。

「…だからって赤ん坊と2人きりで可愛いねって」

隼はまだ退かない。

彼は蒼井をロリコンにしたいらしい

「そればかりはわからんが!近くに親でも居たんじゃねえの?」

グリエスがトドメを刺す。












「そろそろ…良いか?」

蒼井は乱を抱いた状態で五分程度固まっていた。

「うん……」

乱は静かに蒼井の胸から離れると手錠を掛けられる。

「や〜蒼井君ご苦労様!」

この陽気な声はと振り向いた蒼井の目には署長が映っていた。

「お前!どこに居やがった!?」

蒼井は署長の胸ぐらを掴むとそのまま持ち上げる。

「怖い!蒼井君!怖いよ!足が地面に付いてないし!!」

宙に浮いた足をバタバタさせて必死に下ろすよう促す。

「ったく!取り敢えず全員に手錠掛けといたから、後自分達でやれ!」

蒼井は親指で後ろに転がっている元元不良を指す。

「蒼井………………」

グリエスが蒼井に近付く。

「あぁ、それと…自首してきた」

グリエスは署長と目を合わせようとしない。

「グリエスさんが?

いったい何がどうなって」

署長は驚きを隠せず蒼井に詰め寄る。

「彼はこのままでは死んだ母親が報われないだろうと、自首を決めたらしい」

簡単に説明すると

「しかしな、グリエスはこの先役に立ってくれる…

俺達に協力と言うことでどうか無罪放免に……」

突然の提案。

署長よりかグリエスの方が強い衝撃を受けた。

「僕としては構わないけど…

彼は違うみたいだよ?」

そう言ってグリエスを見る。

「悪いな…蒼井、俺は特別扱いでは無くてちゃんとした罰を受けた上でこの罪を無にしたい…

一犯罪者が正義を語って良いほど、この世界は汚れてはいけないんだ………」

そう言うと署長に両腕を差し出す。

蒼井はその言葉にしみじみするが

「ごめん、僕手錠持ってないから蒼井君に頼んで」


「「!!!」」

何という衝撃、署長が空気を読めない少年だと誰が予想したか。

「ちょっ!俺の感動を返せ!」

蒼井がまたも署長を掴み上げる。

「…………どうしてもか?」

いつの間にかグリエスの隣にいた隼は考え直さないか?とグリエスに問う。

「俺は少しだが、お前の側に居てお前の気持ちが読めるようになった気がする…

お前もだろ?一方的な片思いなんて言わせねえぞ?」

一度隼に微笑みかけると答えを聞くべく耳を澄ます。

「……愚問だったな、だが…両思いでもない…何故なら俺は男好きじゃないから」

隼は至って真面目に答えるが

「片思いって友情的なもんだよ!!」

グリエスが少し怒る。

「冗談だ…気持ちが分かるのにそんな事が分からない筈がない………それに」


「それに?」


「…これが出来るなら俺達はもう親友だ」

隼は微笑む


グリエスも微笑む


「…さよならだな」

隼が余り口に出したくない言葉を吐く。

「待て!」

それをグリエスが遮る。

「またいつか会おう、だろ?」

また二人微笑むと互いに背を向けて歩き出す。

もう振り返らない。

男が『またいつか会おう』と口にしたのなら次会うまで互いを見てはいけない。

次に会う時の感動が減ってしまうから、男としてそれ以上のしつこい別れは失礼だから…

清く、ただ清く…

気持ちだけで『別れ』を語って男達は

離れていく。

また会える日を楽しみにしてーー…。

作者「と、言うわけでグリエスと隼の友情が今回のメインでした」


蒼井「作者ぁ…」


作者「はぁい…」


蒼井「俺!今回!署長の胸ぐら掴んだだけじゃねえか!?」


作者「主人公のキャラが薄いのは…まぁ、うん!仲間を目立たせる為の優しさだよ!」


蒼井「変に機嫌取ろうとしなくて良い!」


作者「待って!黒桜は危ないから!」


蒼井「ちょっと痛くするだけだ!」


作者「うわあああぁぁぁぁ!」



【作者重傷の為強制終了】

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