第12話 急行までの…
なんとか週2回更新達成です。
「仕事?」
グリエスが質問してくる
「いやな、ここに来るまでにひったくりを1人捕まえたんだけども、グループだったみたいでさ
全員元元不良なわけよ。
で、手伝ってほしい」
簡単な説明をする
「それで、母は少しでも報われるか?」
グリエス…
「自分の息子が裏の仕事から正義を貫く善良人になるんだ
報われるに決まってるだろ?」
はにかみながら言ってやる。
母さんはどう思ってるかな、自分の息子が人殺しにも関わらず正義を語って生きている…
【偽善者】だと思っているのかな?
「そう言ってくれるのは嬉しいが、表情が暗いぞ?」
「んっ?あっ何でもない!気にするな!
お袋さんも報われてるって!!」
そう言いながらグリエスの背中をバンバン叩く
「ひょっとして報われてると思っていないのに、気を使っているのか?」
「そんな訳ないだろ?
大丈夫だって!
報われてるよ報われてる!」
更に強く叩く
「痛っ!!」
ヤバい!やりすぎた!!
「まぁ、取りあえず隼にもこのことを話さないと」
そう言ってまず逃げる、そしてベッド売り場に走る。
「このベッドなんてどう思います?」
華蓮がやや小さめの青い掛け布団付きベッドを見ながら隼に問う。
「それは布団自体の通気性が良いから夏は涼しく、冬は暖かく眠れる筈だ………」
その問いにまるで店員のように答える隼。
何故彼はここまで家具に詳しいのだろうか?
「おーい!!隼!」
向こうから蒼井とグリエスが走ってくる。
そして先程のことを説明ーー。
「わかった、直ちに向かおう……」
隼も快く答えてくれた。
うんうん、やっぱり親友だ
「白鳳はここで待機しててくれ」
なんか、急に空気が重く…何故?
「何故あいつは目の前の女が涙目にも関わらず何もしないでいられる?」
グリエスが疑問を初対面の隼との仲良くなるための掛け橋として、ただ謎を解決するため、の2つの理由で質問する。
「あいつはストレートに言うと奥手でな……。
女と目を合わせられず、すぐに反らすんだ………。」
隼もまた、親切心とグリエスとの仲良くなるための掛け橋の2つの理由で答える。
「つまり、目を見ずに視線を床に向けているため涙目に気付いていないと?」
蒼井の視線をたどりグリエスが今までの話のまとめを確認をする
「そういう事だ……
鋭いな?
貴様、名前は?」
珍しく隼が微量な笑いを混ぜながら言葉を掛ける。
「グリエス・ライトリー
お前は?」
それにグリエスはニヤリと笑って返す。
いつかの不適な笑みににた笑みを…
「茶翼隼だ…」
簡単だが心を許してくれた感じが自然と心に流れ込んでくる自己紹介だった。
「よし、行くか!!」そこに蒼井が入ってくる。
「蒼…、白鳳は?」
隼が華蓮についての説明を要求する
「ムカつくが店長に任せる
そして俺は蒼井だぁぁぁぁー」
うるさい程に叫ぶ蒼井
「うるせえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
グリエスが大声で制止する。
彼の方がうるさいが
ピシッ……
ついでにこの時家具屋姫の窓ガラス全てにヒビが入ったのは誰も知らない。
「悪い、店長、白鳳を頼むぞ?」
あの叫びには負けたのか蒼井は素直に謝り、店長に念を押す。
「え?なんですって?」
店長がまたもや馬鹿にしたポーズで耳を近付けて来る。
何故か隼に…
まぁ、彼のことだから蒼井に『頼むぞ』と言われたので次は隼に、との考えだと思うが
「………………」
隼は黙りながらホルスターから拳銃を2丁取り出し片方の引き金を引く。
ドゴーォォォォッ!!と爆風が鳴り響く!
放たれたのは巨大な光線にも似た銃弾。
銃弾は店長を掠めて天井を貫いて天に昇った。
幸い家具屋姫は最上階なので被害は屋上の自動販売機位だろう。
隼は撃った方の拳銃を勢いよく前に突き出し、また引っ張る。
この作業により拳銃から500mmジュースのペットボトル半分位の大きさの空薬 倉が排出される。
「相変わらずだねぇ
攻撃力、射程距離があるかわりに一発ごとのリロードを必要とする重銃士さんは…」
蒼井がやや呆れて言う。
「パクパクパクパクパクパク」
店長は呆然と口を閉じたり開いたりしている。
「仕方が無い、このまま現場に行こう。
和んでる場合じゃない」
果たしてこれは和んでるのか?
「隼、お前キレると怖ええな?」
グリエスは隼の真の姿を目撃し少し恐怖を抱いている。
「グリエス、お前高速移動系超能力は?」
蒼井が質問する
「飛行系が1つ使える」
その質問にグリエスは自分の体を宙に浮かせながら答える。
「それじゃ、隼案内してやってくれ!」
「わかった…」
隼もグリエスと同じく茶翼を展開し答える。
「それじゃあまた後で!」
その言葉の後グリエス、隼は空中に、蒼井は時空の揺らぎに消えた。
ついつい蒼井視点が第3者視点になってしまったことをお詫びします。
後、来週からは普通の更新スピードに戻ります。
ご了承下さい