表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/293

ボッチ30 ボッチと温泉の効能?

今年最後の投稿です。

 


 暫く聖属性の魔力を色々と動かしながら長風呂を満喫していると、ある事に気が付いた。


 温泉にも聖属性の魔力を流すと、明らかにリラックスする事が出来た。

 泉質まで良くなるらしい。


 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 パッシブスキル〈邪属性耐性〉を獲得しました》


 ついでに、邪属性とやらへの耐性まで手に入れた。

 聖の反対と言えば邪。

 聖属性の力が宿って身に付いたのだろう。

 まさかの嬉しい副産物だ。

 そう言えばこの温泉の名前も破邪の湯と出ていたし、元々そんな効能も有ったのかも知れない。


 そして邪属性とは聖属性の回復とは反対でダメージを与えるもの全般を司っているのか、更にのぼせなくなった。

 色々な相乗効果で一日中でも入っていられるかも知れない。


 よくよく考えたら学校も無ければ、人里に向かうのだって急ぐ旅では無い。ボッチ過ぎるだけだ。

 やろうと思えば幾らでもスローライフが満喫出来る。

 温泉付きのスローライフなんて最高だ。

 暫くこのままでも良いかも知れない。


 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 魔法〈聖属性魔法〉のレベルが1から2に上昇しました。

 アクティブスキル《聖属性魔術》のレベルが1から2に上昇しました》


 ついでに聖属性の魔力を色々と使っているから、適正もスキルも上がった。

 のんびりしながら修行にもなる。

 ここまで素晴らしい修行を俺は他に知らない。


 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 パッシブスキル〈邪属性耐性〉のレベルが1から2に上昇しました》


 更には鼻歌交じりに寛いでいるだけで邪属性耐性がレベルアップ。

 聖属性の方は一応修行と言えない事も無いが、これは完全に棚ぼただ。

 素晴らし過ぎる。


 どうせならこの鼻歌で歌唱スキルなり歌手スキルなりを獲得出来ないだろうか?


 ペット皿で水分の補給と魔力の補給をしつつ、鼻歌交じりに聖属性の魔力を振りまいていると、突然地鳴りが聞こえてきた。


『グワァァァァオォォァァ…………』


 まるで生き物の咆哮にも聞こえる不気味な地鳴りだ。

 消え入りそうでも、強い抵抗を感じる、それでいて粘着質にも思える気持ち悪さも併せ持った不思議な地鳴り。

 多分、温泉のゴポゴポと湧く音が地下で混ざったのだろう。

 不気味だが、不思議と恐怖を感じない。

 総じて不思議と言う感想の強い地鳴りだ。


 温泉を掘ったせいで少し地盤がずれてしまったのだろうか?


 それを証明するように、温泉が少し濁ってきた。

 石を擦り合わせたような、そして鉄錆のような匂いがする。色も鉄分の多そうな感じだ。

 強めの温泉に行った時、こんな感じのお湯だった。


 泉質が悪くなったと言う雰囲気では無い。

 単純泉が酸性強めの温泉に変わったと言う程度の変化に思える。


 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 パッシブスキル〈邪属性耐性〉のレベルが2から3に上昇しました》


 現に、温泉の効能が上がった気がする。

 スキル獲得からレベルアップにかかった時間よりも短い。

 普通、レベルは上に行くほど上がり難くなるものの筈なのに、このレベルアップ速度。

 間違いなく温泉の効能が上がっている。


 ただ、温度も高くなったのか、早くものぼせそうになって来た。

 聖属性の魔力を身体中に巡らし、温泉にも振りまいているのにだ。


 魔力の出力を上げてみる。

 おっ、のぼせる感覚が引いた。


 うん、全然問題無い。

 魔力消費は多くなったが、ペット皿から水を飲む頻度を上げれば全く問題ない。

 やはり素晴らしい温泉に進化した結果だけで終わった。

 素晴らしい変化だ。


 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 パッシブスキル〈状態異常耐性〉〈精神耐性〉〈毒耐性〉〈病耐性〉〈瘴気耐性〉〈呪耐性〉〈炎耐性〉〈石化耐性〉〈腐食耐性〉〈酸耐性〉〈崩壊耐性〉を獲得しました》


 ……訂正、引くほど素晴らしい温泉に変化した。

 スキル獲得量がえげつない。


 新破邪の湯、恐るべし。


 確か女神様はここが魔王の侵略があるまで世界の中心だった聖なる土地とか言っていたし、もしかしたらこの温泉が有ったからこそ、かつてこの土地が選ばれたのかも知れない。


 さっきの地鳴り、その発生源はやはり温泉関係の地盤で、そこが崩れて本流に繋がったのだろう。

 これはますます出られなくなった。

 手のシワすら刻まれないし、このまま一日中入ってみるのも良いかも知れない。



 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 パッシブスキル〈状態異常耐性〉〈精神耐性〉〈毒耐性〉〈病耐性〉〈瘴気耐性〉〈呪耐性〉〈炎耐性〉〈石化耐性〉〈腐食耐性〉〈酸耐性〉〈崩壊耐性〉のレベルが1から3に上昇しました》


 十分もしない内に、スキルレベルが2も上がった。

 もはや恐ろしい程の効能だ。


 そして時々、あの地鳴りが響くようになった。

 その度になんだか温泉の効能が上がっている気がする。

 まだまだ温泉は本気を出していなかったようだ。


 効能の上昇と共に温度も上昇しているのか、のぼせそうになってしまうが、これもやはり聖属性の出力を上げることで対応出来た。


 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 魔法〈聖属性魔法〉のレベルが2から3に上昇しました。

 アクティブスキル《聖属性魔術》のレベルが2から3に上昇しました》


「この温泉、素敵過ぎる!」


 ついには叫んでしまうくらい素敵な温泉だ。

 効能に加え、聖属性魔術の修行にもなる。


 《熟練度が条件を満たしました。

 ステータスを更新します。

 パッシブスキル〈状態異常耐性〉〈精神耐性〉〈毒耐性〉〈病耐性〉〈瘴気耐性〉〈呪耐性〉〈炎耐性〉〈石化耐性〉〈腐食耐性〉〈酸耐性〉〈崩壊耐性〉のレベルが3から4に上昇しました》


 素敵効能は留まる事を知らない。

 一体どこまでスキルを上げてくれるのだろうか?


 違う系統のスキルであるから魔法修行の時とは比べられないが、一番レベルの高い水属性魔術でも寝ても尚、発動し続けてやっとレベル4に上がった。

 そのレベル4に温泉でリラックスしているだけで複数上がり続ける。


 ここまで素晴らしい温泉が他に有るだろうか?



次話は明日投稿します。

それでは皆様、良いお年を!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
設定集
〈モブ達の物語〉あるいは〈真性の英雄譚〉もしくは〈世界解説〉
【ユートピアの記憶】シリーズ共通の設定集です。一部登場人物紹介も存在します。

本編
〈田舎者の嫁探し〉あるいは〈超越者の創世〉~種族的に嫁が見つからなかったので産んでもらいます~
【ユートピアの記憶】シリーズ全作における本編です。他世界の物語を観測し、その舞台は全世界に及びます。基本的に本編以外の物語の主人公は本編におけるモブです。ボッチは本編のアンミール学園で裸体美術部(合法的に女性の裸を見ようとする部活)の部員です。

兄弟作
クリスマス転生~俺のチートは〈リア充爆発〉でした~
ボッチと同じ部活の部長が主人公です。

本作
孤高の世界最強~ボッチすぎて【世界最強】(称号だけ)を手に入れた俺は余計ボッチを極める~
本作です。

兄弟作
不屈の勇者の奴隷帝国〜知らずの内に呪い返しで召喚国全体を奴隷化していた勇者は、自在に人を動かすカリスマであると自称する〜
ボッチと同じ部活に属する皇帝が主人公です。

兄弟作(短編)
魔女の魔女狩り〜異端者による異端審問は大虐殺〜
ボッチと同じ学園の風紀委員(ボッチ達の敵対組織)の一人が主人公です。

英雄譚(短編)
怠惰な召喚士〜従魔がテイムできないからと冤罪を着せられ婚約破棄された私は騎士と追放先で無双する。恋愛? ざまぁ? いえ、英雄譚です〜
シリーズにおける史実、英雄になった人物が主人公の英雄譚《ライトサーガ》です。

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ