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ぼっちが転移で自由人。  作者: 浅野陽翔
商業都市、思いがけない再会
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破滅

 気が付いたら逆お気に入りユーザが1人増えていた。え? 1人目? リア友なんでノーカンです(おい)。でもあれだね、作品のブクマも嬉しいけど、お気に入りユーザに入れてくれるってのも嬉しいね。活動報告? そんなに書かない。と、思う。だってほら、最近前書きはあんま書いてないけど、後書き、長いでしょ? それで許して?(何をだ)

 ――それから、およそ15分。

 魔物達は、手前にいるものであればその1体1体が視認出来る程まで迫っていた。

「そろそろ開戦だな」

 霧也がそう呟いた直後、兵士長の号令で、ここにいる者が次々に突撃していく。

「って、無策かよ!?」

 少なくとも、霧也に作戦等は伝えられていない。いくら霧也を見下していたって、それを伝えない程兵士長も馬鹿ではないだろう。無謀な突撃としか思えない。

「クッソ……!」

 そう吐き捨てながら追いかける霧也。ソニア達も付いてくる。

 霧也としては彼女達には安全な場所で待っていて欲しかったのだが、それは彼女達自身が許さない。そもそも全員が冒険者であり、1番弱かったはずの沙菜でさえ、そのスキルの恩恵か、この半月でかなり成長した。戦えないなどということはまずないだろう。もっとも、霧也は戦うにあたり自分の身の安全を最優先にするよう条件をつけたが。

 と、ある程度走ったところで、敵集団の先頭に、一際大きい魔物の姿が見える。

「あれは……?」

「恐らく、ランクⅢのサイクロプスだと思われます。ですが、通常よりも大きい……」

 サイクロプス。ソニアの言った通りランクⅢ、それも上位の魔物で、1つしかない目と、見上げる程の巨体、それに見合った凄まじいまでの力が特徴だ。その攻撃力ステータスは、個体によってはSにも届く程。しかし……

([鑑定])


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 体力    S

 攻撃力   SS

 防御力   A

 敏捷    B

 魔力    C

 魔法攻撃力 C

 魔法耐性  C


 スキル

[棒術Ⅳ][剛力Ⅴ]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 魔法の適性がからっきしなのも、サイクロプスの特徴である。が、

「これ、下手すりゃユニコーンよりも強いぞ……」

 全く見せ場のなかったユニコーンだが、ステータスを見る限りだと完全な接近戦となるとユニコーンなど相手にならないだろう。それ程までに、強い。

「つまり、ランクⅤ中位近い強さはあるってことよね」

「あぁ。俺ならまだしも、他の奴らがあいつに接近戦を挑むのはマズイな。まぁ、明らかに他の魔物と雰囲気がちげぇから、そんな馬鹿な奴はそういないと思うんだが……」

 そこでよぎるのは、あの兵士長の姿。霧也パーティ(仮称)は思う。「あいつならやりかねない」、と。

 と、そこで、サイクロプスに近づく影が1つ。

 案の定、兵士長さんである。

「あぁもう、期待を裏切んねぇな、クソったれ!」

 いつもの超速コンボでサイクロプスに急迫する霧也。だが、少し間にあわなかったようだ。

「ごふぅっ!?」

 サイクロプスが持つ巨大な棍棒のフルスイングを受け、軽々と吹き飛ぶ兵士長。一応剣を間に挟んで防御していたから死んではいないだろうが、少なくともこの戦いではもう役には立たないだろう。

 それを見て、士気が一気に下がる。あんな奴に勝てる訳がない、と、絶望する者まで現れる。

 だが、それはまだ早い。

「――ふっ!」

 一閃。

 霧也が持つ紅煉が、たった一撃で、その頑丈そうな棍棒を一刀両断にする。

 滑らかな断面を見せて地面に落ちる棍棒の片割れ。

「グゥッ?」

 サイクロプスが不思議そうな声を漏らす。

「……ったく、魔物と戦うたびにこんな反応されてんな、俺」

 そう愚痴りながら、今度は蒼天を振る。

 続いて切断されたのは、半分になった棍棒を持つ右手首。

 ズドオォォン! と音を立てて右手が地面に落ちると、サイクロプスの右腕、手首のあった部分から、鮮血が吹き上がる。

「グオォォォッッ!!」

 それは悲鳴か、怒りの咆哮か。

 そのあまりの大声に霧也が顔を顰めた直後、サイクロプスが残った左手で全力のパンチを打ち込んでくる。

「くっ!」

 反応が遅れ、咄嗟に二振りの刀で防御する霧也。しかし、その豪腕に足の踏ん張りが効かず、吹き飛ばされてしまう。

 ゴオォォォンッ!

 あり得ない音を立てて地面に叩きつけられた霧也に、それを見ていた兵や冒険者達の誰もが、彼がペチャンコに潰れる姿を幻視する。

 しかし、彼の体はそう簡単に潰されるようには出来ていない。

「……てめぇ、やりやがったな」

 半ギレである。

 立ち上がった霧也は、体に付着した砂埃を払い落とすと、紅煉と蒼天の両方を地面に突き刺す。

 ちなみに、霧也の刀達は、あのパンチの防御に使われたにも関わらず無傷である。もちろん、霧也自身の体もだが。

 霧也は、紅煉、蒼天、紫電、3つの装備の能力を解放する。

 途端、高まる魔力。

 霧也はニヤリと笑うと、災厄を引き起こす鍵となる言葉を、いとも容易く口にする。

「消え去れ。――《災禍ディザスター》」

 3色の魔力が、戦場を吹き荒れる。

 最早天災と呼ぶに相応しい暴威の嵐に包まれる。

 紅い魔力がある場所には、豪炎が。

 蒼い魔力がある場所には、暴雨と猛吹雪が。

 紫の魔力がある場所には、豪雷が。

 それらは次第に1ヶ所に集まり、融合し、「破滅」そのものへと変化していく。

 この戦場に集った有志が、既にゆっくりとしたものになっていた足を完全に止め、その圧倒的な光景に恐れ、慄く。

 この破滅に運良く巻き込まれなかった魔物達も、足を止め、いや、それどころか、少しずつ後退っているようにも見える。

 それは数分間続き、やっと破滅が去ったその跡には、呆然とした様子の兵達と、その半数以上を塵に変えた魔物、どこか呆れた様子のメイド達に、満足気に、とてもスッキリした表情で胸を張る、しかしさすがに魔力を使いすぎたのか若干疲れ気味の霧也が残っていた。

 えぇ、もちろん、マサムネさんもムラマサさんも、こんな事態は想定していませんとも。紅煉達と紫電の同時使用で効果が上がるかもな、なんてことは考えてましたけど。どれもこれも、霧也のステータスが悪い。

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