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プロローグ
「ハァッ、ハァッ」
何故私はここにいるのでしょう――
「ハァッ、ハァッ、ハァッ」
こんなにボロボロになって……。転んでもすぐに起き上がれないほど疲れきっている――
しかし来たくてここに来たわけでもなければ、偶然ここに来てしまったわけでもない。
「ハァッ、ハァッ、ガッ」
何故私はここにいるのでしょう――
「く、くるなっ!」
いえ、理由はわかっています――
わかっていながら、まだ向き合えていないのです。
「グゲェ、グゲゲゲェ」
私の背後から『死』がやって来ます――
「や、やめろっ!」
いいえ、それは『死』ではないのでしょう――
「グギャアァァァァ!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
何故なら、私はとっくに死んでいるのですから――