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涼子
洋子ってキレイだよな〜。
…これでよかったのかな?
などと思いながら、俺は洋子の顔をぼんやりと眺めていた。
洋子が、公園にある丘に登っていく。
「何してるんだよ?」
「ちょっと、遠くを眺めたくて」
そんな洋子を、芝の上に座って眺めていると、向こうの方から、同じくらいの歳の知らない娘が寄ってきた。
結構美人、キツイ目をしている。
「こんにちは」
彼女は俺にあいさつした。
「…こんにちは。…誰だっけ?」
「私、涼子。…つまりは洋子」
えっ?
「どーしたのー!こっちおいでよー!風が吹いてて気持ちいいよー」
洋子が丘の上から声をかけてきた。
俺が洋子に気を取られている隙に、涼子は俺の頬にキスした。
…えっ!
「ねえ、誰、彼女?何してるの?」
洋子が丘から降りてきた。
「あっ!」
顔を見て、洋子は涼子のことがわかった。
「戻ってきたわよ」
俺たちは、お互いをうかがいながら、しばらく黙っていた。




