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土煙り
放課後、洋子とベンチ。
「最近、ちょっとマンネリだよね」
「そう?」
「何か面白いことないかなあ?」
つむじ風が起こった。
素子が現れた。
「ビックリした?」
「別に…」
洋子がふくれっ面で、素子に聞こえるようにつぶやいた。
「今日は、話があって登場したの」
「なあに?」
「ねえ、最近、私たちって、毎日入れ替わりで登場してるじゃない?」
確かに…
「どうも、私が消えちゃうみたいなのよね…」
えっ?
素子が、消える!
「だから、こうすることにしたの」
そう言うと、素子はくるくると回りはじめた。そして土煙りのようになって、空中に舞い上がった。
「きゃあっ!」
土煙りが洋子をつつんだ。
静かになった。
「じゃーん。ということで、洋子になることにしたの」
洋子=素子がえへへと笑った。




