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希薄な洋子
放課後。洋子。
不思議な感じだった。洋子から生気が感じられないのだ。その好き通るような感じが、洋子をますます美しく見せていた。
「ありがとう。来てくれて」
洋子は僕の頬にキスをした。
「不思議な感じなの。自分の存在が消えていくように感じられて…」
「大丈夫かい?」
「ええ。ねえ、側にいて」
「どうして?」
「そうすれば、私は消えずに済みそうに思えるの」
彼女は俺を抱きしめた。
「おねがい!強く抱いて!私が消えないように!」
俺は彼女を強く抱きしめた。
「ねえ、キスして…」
俺たちはキスをして一つになった。




