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涼子登場
昼休み。
「実はさ、ちょっと変なことが起こってるのよね」
それまで陽気だった、洋子が急に真顔になった。
「素子に入れないのよ」
「入れない?」
「誰か、別人格になっちゃったみたいなの」
どういうことだろ?
「登久馬、調べてくれない?」
僕は、素子を校舎の影に呼び出した。
「どうしたの?」
「君、素子じゃないんだって?」
「そう。私、涼子。素子とは別人よ」
「どこから現れたの?」
「わかんない。いつの間にかいたんだ。自分が」
素子=涼子が笑顔になった。
「私、登久馬のこと、好きっ!」
彼女は俺に抱きついてきた。
「ねえ、キスして」
俺は困惑した。顔は素子なのだ。
俺が迷っている間に、彼女は頬にキスしてきた。
「ねえ…」
僕は彼女を受け入れた。




