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カノジョが二人?
公園。
俺と素子は、微妙な距離をとって、ベンチに並んですわっている。
俺がおそるおそる口を開いた。
「じゃあ、俺たち、付き合ってたわけ?」
「そう。ラブラブだったのよ」
そう言って明るい顔になったあと、すぐに素子がしょんぼりした。
「忘れちゃったの?」
「何かが起こったんだよ。多分」
「そういえば…」
素子が立ち上がった。
不思議なんだよね
ここ、何か違う
あなたが私のこと彼女と思ってないだけじゃなく、何かおかしいのよね。鳥のさえずり。空気の匂い。風の音…
「世界がねじれたのかなあ?」
俺はつぶやいた。
「世界?」
「俺と君が付き合ってる世界と、そうじゃない世界が、混線したのかもしれない」
素子が僕に抱きついた。
「でも、私はあなたのことが好き…」
僕はドキドキしながら、彼女の背中の両手を狭めて、そして抱きしめた。




