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第8話 警察との関係

第一発見者がいる部屋の前には、旅館の従業員とは思えない人が集まっていた。

サナ達が部屋に近づくと、その中の一人が気付く。


「お、カナタくんとユイトくんじゃないか!」

「こんにちは、ケイジさん」


服装から警察のようだ。

話しかけた人はユイトとカナタに友好的に話しかけ、ユイトが同じく友好的に答えた。

カナタはぶすっと仏頂面をうかべた。


「なんだぁ、君達がいるなら事件は解決したも同然だ」

「私達の隣の部屋が犯行現場です。現場検証(けんしょう)でもいかがですか?」

「そうかそうか。なら早速」


ケイジと呼ばれた警察が指示すると、何人かが蘇芳の間に向かっていく。

ケイジの視線がサナに向かった。


「で、そちらは?」

「ああ、私達の部屋の担当の仲居さんです。案内してもらっただけです」

「あら、かわいそうに」


ケイジがあわれみの視線をサナに送る。

その意味が分からず返事に迷っていると、視線を切るように間にカナタが入る。


「話を戻すが、ここにいる第一発見者の荷物を確認させてほしい。今回は毒殺と考えられるし、毒の入っていた物が見つかれば、そいつが犯人だと言える」

「え、あの人が犯人なんですか⁈」


確かに、第一発見者の部屋に行くときにカナタは「犯人を捕まえに行く」とは言っていたが。

驚いてサナは言うが、それを聞いたケイジはふんふんと笑う。


「なんだ、話が早いじゃないか。一緒に確認するか」

「け、警察と知り合いなんですね…」


カナタとケイジが部屋に入っていくのを見送りながら、サナはユイトに言った。

ユイトは意味深げに笑う。


「まぁこういうところによく遭遇そうぐうしますから。言っておきますと、あの警察は狐です」

「え、人の形していましたけど?」


時々狐の妖怪のお客様もいるが、みんな尻尾や耳が目立っていて、人とは見分けがついた。

しかし、ケイジは人にしか見えない。


「人が多いところには人に化けてきてるんです。そういう狐が警察を担っているんですよ」

「へぇ」

「その嗅覚と背後にある権力で人間だろうが妖怪だろうが逮捕できますから」

「知りませんでした…」


この旅館から出たことがないサナには初めて見るものが多い。

ユイトとカナタの担当でなければ、知らずに過ごしたかもしれないのだ。

二人に感謝をしないといけないかもしれない。

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