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現実世界にステータスが現れたので、何が何でも最強を目指します  作者: 黄昏時


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第55話 肩慣らし

「キャー!」

「助けてくれ!!」

「ママ!!」


 凄まじい砂埃と燃え盛る家屋の中俺の後ろを走り去る人々から聞こえる声に、俺は思わず耳をふさぎたくなる。

 けれどだからと言って耳をふさぎ目を背けるわけにはいかない。

 何せ俺にはこの状況を変えられるだけの力があるのだから……


 俺はそう思いながら砂埃の中を走り、気配のする場所へと走る。

 そして気配のする場所に辿り着いて目に入ったのは、三匹の大きなトカゲと二体のデカいカエルだった。


 そいつらは器用に尻尾や舌を使って家や電柱等目に見える全ての構造物を倒して進んでいる。

 悪いがこれ以上は進ませない!


 俺は周囲に気配が無いのを感じ取ってから右手に持つ剣に[属性付与]で[風魔法]を付与し、更に左手に持つ[紫電のナイフ]に雷を纏わせる。

 今は速度が肝心なんだ!


 早く処理できればそれだけで助かる命があるかもしれないからな!

 手加減してる余裕は無い!!

 俺はそう考えながら魔物の集団に突っ込む。


 そうすればトカゲの一匹が俺の接近に気付くが俺はそれに構わず更に速度を上げ、気付いたトカゲに接近する。

 近づく俺に対してトカゲは噛みつくように大きく口を開け一歩前に出る。


 俺はそんなトカゲの口を体を捻りながら横によけ、左手に持つ[紫電のナイフ]でトカゲの左目を突き刺す。

 そして続けざまに右手に持つ[風魔法]が付与された剣でトカゲの口角に合わせるようにして斜め上に()()()()


 そうすればトカゲの上顎から頭部にかけてが綺麗に両断され、音を立ててその場に落ちトカゲ自体もその場に力なく崩れ落ちた。

 俺はそれを確認することなく続けて魔法を発動する。


「ニードルロック」


 俺がそう呟くと同時に魔物の下から細く鋭い針状の形の岩が瞬時に出現し、魔物を腹部から貫く。

 そして[土魔法]で作ったその魔法を消してやれば、魔物は血を流しながらその場に倒れこんだ。


 魔法に対して反応出来てないし、[魔力操作]で多少いじったとはいえ魔法の耐性自体も低いみたいだな。

 後剣に回転させるように[風魔法]を纏わせたが……回転させる向きのせいか斬るっていうより削るって感じだったな。


 俺はそんな事を考えながら、こちらに近づいてくる気配を感じ即座に雷と風を消す。


「どんな感じだ……って余裕そうだな」


 そう言って近づいてきたのは水野さんだ。


「そうですね。この程度ならダンジョンにある程度入っていれば楽勝だと思います。ただ入ってない人からしたら……」

「対処は無理か」

「そうですね」


 戦った感じ普通に攻撃は通りそうだったが、それは攻撃手段があればの話だ。

 職業獲得どころかダンジョンにすら潜っていない人間だった場合、接近するのすら難しいかもしれない。

 何せ俺の接近に反応して攻撃してきてたからな、あのトカゲ。


「どうするんだ?」

「とりあえずはこのまま魔物を倒しながら進み、逃げ遅れた人が居れば助けながら進みます。後はブレイクしたダンジョン付近の状況に応じて行動しましょう」

「わかった」


 俺は水野さんが頷くのを確認してから歩を進める。


ーーーーー


「ママ!!!!」

「ゆうちゃん!!」

「誰か助けてくれ!!!!!」

「死にたくない!!」


 凄まじい数の気配を感じ近づいた俺の視界の先にはそんな声と共に泣きながら叫ぶ数十人の人の塊と、それを取り囲むように魔物が集まっていた。

 それを見た俺と水野さんは無言で駆け出し、魔物に突っ込む。


 後ろから物凄い速度で近づく俺達に全く気付いていない魔物に対して俺は[魔力操作]で右手に持つ剣を強化してカエルの魔物を真っ二つに両断し、水野さんは腰に差した刀を引き抜き青白く光らせながらトカゲを綺麗に二枚におろしながら集団の元に駆けつける。


「え? な、なに?」

「た、助かるのか?」

「もしかして、狐さん?」


 近づいた俺達に対して口々に言葉を発するが俺は聞き流す。


「半分半分でどうだ? 少年?」

「早い者勝ちでしょ? こういうのは?」

「なら競争と行くか? くれぐれも討ち漏らしや一般人に被害が出ないように注意しろよ?」

「わかってます」


 俺がそう答えると水野さんはにかっと笑う。

 そして大きく一歩を踏み出しながら青白く光る刀を下から斜め上に振り上げ、カエルを両断する。


 俺はそれを見て速度を上げるため両足を[魔力操作]で強化する。

 それと同時に俺に向かってデカいカエルが長い舌を伸ばし攻撃してくる。

 避けるのは簡単だが避ければ後ろに居る人達に当たるよな。


 俺はそう思い左手の[紫電のナイフ]を仕舞い、指輪から[引き寄せのライトシールド]を取り出し引き寄せるように念じながらカエルに近づく。

 そして伸びた舌を強化した剣で斬り上げて切り落とし、続けざまにカエルを両断する。


「あれってやっぱり狐さんだ!!!」

「俺達助かる! 助かるぞ!!」

「良かった……本当に良かった……」


 後ろからそんな歓喜の声と何やら聴きたくなかった言葉が聞こえてくる。

 最悪だ……

 何か俺の事を知ってそうな奴が紛れてる……


 だからってこの状況で手を抜くつもりは無いけどな。

 俺はそう思いながら右足で強く地面を踏みながら魔法を発動させる。

 すると俺の右足から右側に向かって地面から石の槍のようなものが突如として魔物の下に出現し、腹部を突き刺す。


 突き刺された魔物は苦しみに少し暴れたのち、すぐさま力尽きる。

 これだけで既に半数以上の魔物が削れた。

 使ってて思うが、明らかにこいつら魔法に弱すぎる。


 いくら[魔力操作]で形状等をより貫通力の高いものに操作しているとしても、流石に一撃で決まり過ぎな気がする。

 それにこいつ等今の所魔法を使ってこないんだよな。


 ここまで楽だと逆に不安になる。

 もしかしたらこの後凄まじく強い奴が出てくるんじゃないかってな。


「お! 終わりか?」


 水野さんの言葉に視線をやれば、残っていた魔物を斬り捨てた所だった。

 俺は魔法を使って一気に仕留めたが、水野さんは刀だけにもかかわらずこの短時間でかなりの数を仕留めていた。


 理由は明らかだ。

 チラッと見てた感じ一連の動作に無駄がなく、一太刀で仕留め攻撃の勢いを止めることなく次へとつなげ、ソイツも一太刀で仕留めるというのを繰り返していた。


 いや、正直もう怖すぎだろ。

 何だよあのおっさん。

 戦闘マシーンか何かなのかよ……

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