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現実世界にステータスが現れたので、何が何でも最強を目指します  作者: 黄昏時


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第29話 始まり

「スゥー……フゥー」


 俺は深呼吸をして自身を落ち着かせる。

 あれから話し合いの結果、パーティーは俺と赤崎さんの二人と、水野と槻岡さん風吹君の三人のパーティーに分かれた。


 とはいってもお互いかなり距離があり連携もくそもない。

 俺と赤崎さんはほとんどソロみたいなもんだ。

 あっちの三人の方は風吹君を起点にして左右に水野と槻岡さんを配置している。


 主に二人が前に出て戦い、風吹君は撃ち漏らしや臨機応変に二人を援護するような形だ。

 因みに槻岡さんは最初戦力としてカウントしてなかったのだが、本人の強い意志を受けて戦力としてカウントした。


 ただ槻岡さんに戦えるか聞いたときに見せてくれた[氷装のナックルガード]を使った近接戦はかなり様になっており、中でも手を覆う氷を槍の穂先のように尖らせて使っていたのはかなり衝撃だった。


 某錬金術師を彷彿とさせられ、不覚にもカッコいいと思ってしまった。

 そして類似点の多い[猛火の剣]もまた似たようなことが出来ると思わされる発見でもあった。


 槻岡さんもそうだが、一応全員に予備の武器をいくつか事前に渡してある。

 理由は言うまでもなく使えなくなった場合に備えてと、武器を捨てる判断の遅れが命取りにならないための心の余裕の為だ。


 正直どれだけの規模感なのかは全く予想出来ない。

 故に出来る事はやっておくべきだろうとの判断で出し惜しみすることなく渡した。

 出来る事をせずにダンジョンブレイクになり後悔するのだけは嫌だったからな。


「!?」


 と、俺がそんな事を考えていると突然地面が大きく揺れているのではないかと錯覚するほどの地響きが聞こえてきた。

 やがてそれは地平線を覆いつくす。


「おい……嘘だろ」


 これは正直予想以上の数だ。

 遠目で確認できるだけでも今までに戦ったゴブリンや狼は勿論の事、中には3~4メートルはありそうなトロールのような魔物まで見受けられる。


 いくら何でもこの数から後ろの木を守りきるのは不可能だろ!


「……クソが!!」


 俺はそう叫びながらこちらに向かってくる魔物の群れに向かって走り出す。

 前に出た理由は少しでも可能性を上げるためだ。

 後ろで守っていては撃ち漏らしたらどうしようもないが、前に出てさえいれば撃ち漏らした瞬間戦う位置を下げればまだ何とかなる。


 後方からの援護が望めない以上こういった小手先の手で少しでも対処するしかない。

 ただ俺がそう思って走り出した直後、唐突に後ろの大木が目を覆いたくなる程の光を放ち始めた。


「何だよ急に!」


 そしてその光は膨張するかのように広がっていき、やがて大木を中心に半球状の空間のようなものが作られた。


「……セーフゾーン」


 俺はその空間内で不意にそんな事をつぶやく。

 そうだ。

 この感覚はセーフゾーンに居る時と同じ感覚。


 仮にそうだとして作りも同じだとすれば、この中には魔物は入ってこれないし俺達は回復できる。

 なら攻略の可能性は十分にある。


 ただだからと言って何もせずに攻略できるというわけではないだろう。

 現にこの空間に接した魔物は中に入れてはいないものの、中に無理やり入ろうと体当たりしたり鋭い爪で切り裂いたりしている。


 この空間が壊れることは無いと考えるのは余りに楽観的すぎる。

 ならこの空間が残っている間に出来るだけ多くの魔物を屠るべきだ。

 俺はそう考えて止まっていた足を動かし、この空間の境界付近まで全力移動する。


 そして勢いそのままに右手に持つ[猛火の剣]に纏う炎を出来るだけ長くなるようにイメージしながら炎を纏うように念じ、左から右に横なぎに剣を振るう。

 そうすれば空間の境界付近に居た魔物達がかなりの数真っ二つに両断された。


「スゲーな」


 俺はそう言いながら空間の外に出る。

 明らかにぶっ壊れだろこの剣。

 そう思いながら右手に持つ剣に視線を落とせば、纏っていた炎が明らかに小さくなっていた。


 俺はそれを見て少し納得する。

 なるほどな。

 俺自身が何かを消費することは無いが、やはり無制限に使えるというわけでもないみたいだ。


 ある程度出せる炎の上限のようなものが存在するのだろう。

 とはいえ既にかなりの数を始末出来たから、上限があるとわかったのも併せて十分の結果だろう。


「さぁかかって来いよ魔物ども! 俺の経験値となりやがれ!!」


 俺は足元のまだ息のある狼に剣を突き刺しながらそう叫ぶ。

 これじゃぁまるでどっちが悪なのかわからないな。

 俺は不意にそんな事を思いながら剣を引き抜き、切り開かれた魔物の群れに向かって再度走り出す。

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