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現実世界にステータスが現れたので、何が何でも最強を目指します  作者: 黄昏時


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第19話 証明の面子

「久しぶりだな宗太! 元気だったか?」

「ぼちぼちです」


 そう言いながら俺の肩に腕を回してきたのは模擬戦で一緒だった赤崎だ。

 周りにはあの模擬戦で一緒だった小黒以外の水野さんと風吹君もいる。

 そんな面子が集まっているのには勿論理由がある。


 それは例のスカウトの件だ。

 あれから突如として俺の〈冒険者〉アカウントに直接連絡が来たのだ。

 内容は「指定するダンジョンの攻略を指定するメンバーで行ってほしい」というものだった。


 恐らくダンジョン攻略の内容で契約内容を判断しようとしているのだろう。

 俺があの場で即答しなかったから、より好条件にするための判断材料としてわかりやすい実績を作ろうとしているとも考えられる。


 ただ正直俺はどこかに所属することにそれほど魅力を感じていなかったので、最初はレベルアップの事を考えて断ろうかと考えていた。

 しかしながら追加で送られてきた内容で考えが変わった。


 その内容とは、「ダンジョン攻略に必要なものに関しての費用は全面的にこちらが持つ」というものだった。

 俺はそれを見て即座に快諾し、必要なものを伝えた。


 勿論俺が伝えた物全てが送られてきたわけではないが、それでもかなりの物資がタダで手に入ったのでそれだけでも満足のいくものだった。

 そして送られてきたものは全て指輪の中に仕舞ってある。


「お久しぶりです。先日はありがとうございました」

「お礼を言われるようなことはしてないので気にしないでください」


 俺は軽く頭を下げながらそう言ってきた水野さんに対してそう返す。

 風吹君は自信なさげに肩をすくめている。

 

「何だよ宗太! 俺には素っ気ない態度のくせに冬花とはそうじゃないんだな?」

「ハァ……赤崎さん。冗談は程ほどにしてください。これからここにいる四人とまだ来てない後一人でダンジョンを攻略するんです。そんな亀裂の入りそうな発言は止めてください」


 そう。

 実はダンジョンを攻略を行うのはこの四人だけではないのだ。

 後一人、俺達の知らない人間を含めた計五人でダンジョン攻略を行う。


「ちぇ、ちょっとからかっただけだろ」


 赤崎は特に気にしてなさそうにそう言いながら俺から離れる。

 正直俺は彼が苦手だ。

 別にどこが苦手というのは無いのだが、根本的に合わないような気がして避けてしまっている気がする。


 とはいえ一緒にダンジョンを攻略するとなった以上、互いの事をもう少し知る必要がある。


「皆さんあの時と扱う武器は同じなんですね」

「俺はあの時にも言ったが、じいちゃんに色々教えてもらってるからな」

「私も父に教わっているので刀を使っています」

「ぼ、僕は……親戚のおじさんに……」


 風吹君はそう言いながら縮こまってしまう。

 やっぱり年上ばかりだと話しにくいよな。

 というか実際同い年は一人もいないんだけどな。


「そういえば誠って何歳なんっだ? あの時名前は聞いたけど色々あって年は聞けてなかったよな?」

「……13歳です」

「13!! てことは中一か!?」

「いえ、中二です」


 年下だろうことはわかっていたが、中学二年か……

 正直親御さんが良く許可してくれたなと率直に思ってしまった。

 それに今日だって一人で来てるし、何か訳ありじゃなければいいんだが……


 にしてもよく全員の名前を憶えてるよな。

 俺は赤崎さんをチラッと見ながらそんな事を考える。


「すみません! 遅れました!!」


 そんな話をしてると眼鏡をかけたお団子ヘアーの女性がそう言ってこちらに走ってきた。


「お待たせして本当に申し訳ないです!」

「貴方が五人目の方ですか?」

「あぁ! すみません、申し遅れました。私こういう者です」


 彼女はそう言いながら両手で名刺の端を持ち、丁寧に頭を下げながら名刺を渡してきた。

 俺達はそれぞれ名刺を一枚ずつ受け取る。


「冒険者協会所属? 槻岡つきおか 彩香あやかさん?」

「はい。知りませんか? 国が運営している組織なんですけど、主にダンジョン内で起こる出来事やダンジョンの管理等を行っているんですけど?」


 勿論知っている。

 ダンジョンの管理とダンジョン内での問題を解決する為に組織された集団。

 ただ現状では行っていることが不透明過ぎて本当に存在するのか怪しいとまで言われていた。


 それがこの人だと?

 正直予想していた感じとはまるで違う。

 もっとバリバリの武闘派だとばかり思っていたのだが、彼女はどちらかと言えば文官って感じだ。


「知ってはいます」

「それは良かったです」


 彼女はそう言いながらホッと胸をなでおろす。


「そんな冒険者協会の人が何で俺達と一緒にダンジョンに入るんすか?」


 直後、赤崎が気になっていた事をド直球で聞いた。

 こればかりはナイスとサムズアップを送りたい。

 というかそう言った話し方もできるんだな。


 敬語ではないが、頑張って丁寧に話そうとしてる感じがひしひしと伝わってくる。

 模擬戦の時の男性に対してはため口だったから、正直予想外だ。

 あの時はもしかしたらかなりの時間話しかけて無視され続けた結果、ため口になったのかもしれないな。


「それは勿論、貴方方を公平に評価し先方の企業様に報告するためです」

「……」


 手を叩きながら笑顔で言われた言葉に、俺は言葉を失う。

 今のって本当に話してよかった事なのか?

 絶対にダメなんじゃないのか?

 俺達からしたら評価されてるとわかったからいいんだが……


「それよりもダンジョン攻略について話し合いましょう!」

「……ではとりあえず全員の出来る事を教えあって戦い方やポジションを考えましょう」


 俺以外も先程の発言に言葉を失っていたようなので、俺は率先してそう言った。

 赤崎さんも言葉を失うような事ってあるんだな。

 それに関しても驚きだ。


「ではまず私から話します! 私は職業が僧侶なので戦いには参加できません。ただ傷の回復は行えるので皆さんで私を守ってください」

「ふむ」


 僧侶か。

 言い方はもっとましな言い方があっただろうとは思うが、案外悪くないかもしれない。


 この面子に足りないのは回復役だった。

 前衛は俺と水野さん、中距離は赤崎さんで、遠距離を風吹君という感じで考えていた。

 

 最悪俺が前衛でタンクとして動くことにはなりそうだが、それに関しては考慮済みだ。

 そしてここに回復役の槻岡さんが加われば何とか形になりそうな雰囲気はある。


 というか、それを狙って彼女が送られたんじゃないか?

 そう思ってしまうほどに、悪くない形だ。

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