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幻想奇譚

苦く、甘い、清水

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

日本酒のイメージって、苦くて甘いという感想です。

目を開くと、私は境内に立っておりました。木目で覆われた小さな空間。その上座に太鼓が、琴が、御幣が置かれておりました。そしてその下座には紫の布が張られた胡床が機械的に並べられております。

はて、何故此処におりますのか、という疑問は巫女様のご登場で掻き消されてしまいました。巫女様は面を隠したままに、霞のように消えゆく声で『ご祈祷を初めます』と仰いました。

頭を垂れて、一礼を行うと、髪や、背や、指に、涼やかな風が絡みつくのを感じました。それは私の外壁からじんわりと染み込んで、心の臓まで巡るのです。そして体の穴という穴から澱みが押し出されるのを感じます。

目を瞑ると、木の葉の擦れ合う音、風の音、それら一つ一つが人型を形作り、そして……頭を上げると巫女様が持つお盆の上に朱色の盃が一枚置かれておりました。顔を上げてご様子を拝見すると、私に頂く様に前にお出しになされるのです。

朱色の盃に少量のお神酒が注がれております。口を付けると清水の味。精悍な苦味と同時に、真水特有の甘みが口に広がります。苦くて、甘い。その相反する要素が盃を満たしているのです。そうして静かに喉を下ると、粘膜を焼き、熱く、熱く、体を火照らせるのです。

酒の甘口、辛口は嗜まぬ故に分かりません。けれどもきっとこれが辛口と仰るのでしょう。


目が覚めると、私は真っ先にある方の元へと向かいました。その場所は幾重にも電車を跨いだ先にある場所。とてもとても遠い場所。けれどもけれども此方の御祭神のお姿は拝見出来ず、感じるのは木の葉の擦れ合う音、風の音、そして香り高い上質な香。

私はその祭壇の前に立つと、持ち寄った酒瓶の蓋を開けて、案の上にそっと献上致します。

――御神酒を、頂戴致したのです。それは只今献上しているものとは異なるものかも知れません。ですが宜しければ。

そうして手を合わせますと、ほのかに香るお酒の香り。香り高い苦く、甘い清水。それは私の二番目の眼を開かせると、何もかも浄化してしまうのです。、あぁ、願ったものは此処に。

加筆したいですねぇ。

酒の匂いを知ったのは、あの方に愚痴を垂れ流していた時。

『もうバベルは終わらないし読み込むと繋がらないしご返答こないし締切迫っているしそれでも周り頑張っているのに私はこんなだし契約が……かくかくしかじか』

『お前も飲むか?』

という感じで目を覚まさせる様に鼻腔を擽るんです。

そうするとすぐに冷静になる。

何も考えられなくなる。


日本酒の感想が書きたくて。

酒の香りが書きたくて。『お前も飲むと良い』みたいな。

ですので、それ以外はファンタジー要素強めです。


日本酒って、苦いんですけど、水特有の甘さが残るんですよ。

ある意味、上質な珈琲とも似ているかも知れません。

絡む甘さではなく、喉をサラッと下る甘さ。


でも銘柄分からないんですよね。

あと、そんなに飲めないので、上手く言えないのですが、あれがきっと辛口だと思ってます。


※圧倒的主観的感想。

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― 新着の感想 ―
[一言] 文章がとても静謐な感じで良かったです。日本酒はあまり飲まないのですが、飲みたくなりました。
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