表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/241

第12話 「大漁収穫すぎることで生じた悩み」




 次の日になって、僕達は昨日と同じように森へと赴いていた。

 でも違う部分があり、昨日とは遠く離れた地点に向かおうとしていた。




「昨日とは狩場を移動しよう。あの周辺に魔物はいない可能性がある」


「ここから近いところですと、ここでしょうか」


 さすがに一日で狩場に集まるとは思えない。

 冒険者が間引きしているのだから、魔物たちも同族の血の匂いには危険だと察知しているだろう。


 地図のある地点をニンメイちゃんは指さす。

 円滑に依頼を運ぶため、準備していてくれたのだろう。




「調べてくれたんだ! 助かるよ!」



「えへへ。褒めて下さって嬉しいです」



 本当に気が利く子だ。

 可愛らしく照れながら、指を忙しなく組み替えているのが愛らしい。




「僕も防具を買っておいたんだ。危ない作業をするからね」


「えっ!? わたしにですか!? マノワールさんの分は!」


「昔から使っているので十分さ。腰掛に過ぎないからね。でもこれを買ったんだ」


「リヤカー!」


 大小の手押し車を二個。

 これで20体くらいは運べると思う。


 今の僕の力なら、荷車があれば15体くらいはいけるだろうし。

 あとはニンメイちゃんに運んでもらえればいいだろう。






「なんだかオークが多いな」



「もう5体も狩っちゃいましたよ」



 僕は塔のような高層建築を作り、そこから投擲するようになっていた。

 ここからなら安全だが、これを作る前にアクシデントもあった。

 森に辿り着いて建てたばかりに、敵とエンカウントしたのだ。


 近くに石があってよかった。

 それを投げつけてから、なんとか撃退できた。




「こんなにオークはいるものなのか? おかしくないか」



「わたしもそう思います。猪とかよりも多く見ますよ。どう考えても異常です」



 オークにも餌場があり、それは一定範囲のものだろう。

 同族が近くにいれば取り分は少なくなる。


 昨日もそうだったが、近くに多すぎる。

 こんなに密集していれば、エサが足りないだろう。

 一日待ち受けて、数体見つければ御の字くらいに思っていた。






「マノワールさん凄い! わたしは要らなくないですか……?」


「君のおかげで万が一のことはなくなるし、狩場の周辺に魔物がいなくなったら、効率的に移動できる。大丈夫。とても助かっているよ」


「ありがとうございます」


 リスク管理は大事。

 命に係わるのだから。




「しかしこれだけ狩れるとなると、素材を持ち帰ることが難しいですね」


「そこがネックだ。狩って稼ぎたいのに、肝心のお金がここで頭打ちになってしまう」


 これ以上狩るとなると、持ち運びきれない。

 一日をフルに使いたいが、半日過ぎたころには満杯だ。

 

 捨てていくのは、もったいなさすぎる。

 かといって無駄に戦闘リスクを背負って狩り続けるのは、金銭的だけでなく損だ。




「仲間の人数を増やしたいところですが、わたし達は腰掛ですからね」


「冒険者の知り合いもいるにはいるが、僕たちとはレベルにばらつきがあるからな」


 町に定住していれば、冒険者の知り合いは必ずできるだろう。

 でもここまで狩れる人もいないし、ほとんどは日雇いの仕事をしているばかりだ。


 命にかかわるようなオーク退治を出来るなら、もっと上に行くだろうし。

 Bランク以上となれば、一般市民とは生活レベルの格が違う。


 僕と同じくらいの年で熟練の冒険者になれば、歴戦の戦士。

 ここまで来てもらうのは、躊躇われる。






「あちらの方向に何か感知しました!」



「あれはオークの群れ!?」










面白い、または続きが読みたいと思った方は、


広告下↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓の☆☆☆☆☆から評価


またはレビュー、ブックマークしていただけると、モチベーションに繋がりますので執筆の励みになります!!!!!!!!!!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


旧作も読んでくださると嬉しいです!

 『異世界神様チート貴族転生したら、女装して女学園に通って悪役令嬢を誑かして婚約破棄させるように言われた。クラス転生していた悪役令嬢に男バレして追放されたがもう遅い。聖女(?)として復讐だざまぁ!』

テンプレ末期戦異世界チート転生女学園潜入もの書いてます。
こんなタイトルですが、神々の争いに主人公が巻き込まれるシリアス戦記です
 

 『追放ザマぁジャンルの研鑽について、また個人的対策案の成否に関する所感』

初エッセイです。本作品を基に書きました。
また初創作論です。
追放ザマぁジャンルを執筆する作者として、自分なりに反省点を交えた考察。
追放ザマぁの構造的問題への解決につながるかもしれないアプローチ。
新追放ザマぁシステム『連続追放』を通して分析することで、違和感なく楽しみながら完読できる小説を目指すという、ジャンル全体における質の向上を目標とする文章です。
皆さんの目で、お確かめ頂ければともいます。


一日一回投票いただけると励みになります!(クリックだけでOK)

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[一言] こりゃもうたくさん家を造って家を地下通路でつないでその地下通路にトロッコ列車とか……やるしかねぇべよ。 そんでもって群れですと!? オークが強大な存在を察知して連合でも組んだか????
[良い点] ニンメイちゃんは明るくて気が利いて可愛いですね(*´艸`) 謙虚で優しいマノワールさんとのやりとりが平和でいいです。 そして運搬問題にはやっぱり荷車ですよね笑 オーク15体はなかなか重…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ