白の町と共通性
上手くかけていない部分があるかもしれませんが、楽しんでもらえるとありがたいです。
昔々、とある有名な魔法使いが世界を滅ぼしてしまうような魔法を作りました。その魔法はずっと隠されていましたが、ある時心ない人に悪用されてしまい世界は滅びてしまいました。
「綺麗な町だな。」
一面真っ白な町で特別な本はそう呟いていました。この町も他の町と同じように、壊れている建物が沢山ありますが、部屋の中も家の外見もすべて白く、不思議な美しさを持っていました。早速彼は図書館を探そうと思いましたが、真っ白な家ばかりで見分けがつかないので、一軒一軒無事な家を探索することにしました。早速目に入った家を探索すると、無事そうな本が二冊ほど見つかりました。なんとなくパラパラ見てみると二冊とも白紙で何も書いていませんでした。彼は残念に思いながら別の家を探索しました。しかしどの家でも、見つけた本はすべて白紙だったのです。少し不思議に思いながらもまた別の家を探索すると観光客用のパンフレットが見つかりました。そこには
«観光客は来ない方が良いかもしれない町
この町の住人は何故かは分からないが白しか知覚できないようだ。その代わり白は少しの違いでも判別できるらしく白いノートに白のインクで文字を書いて読めるらしい。さらに彼らが作り出す白のみの芸術作品はどれも不思議な美しさを持つようだ。芸術を学びたい君にはおすすめできるぜ。»
と書かれていた。
「なるほど。道理で白紙の本が多かった訳だ。」
彼はそう言いつつ解決策が見つからないのでこの町の探索は諦めようと考えていました。最後に、この町で一際目立つ大きな建物に入ることにしました。建物を探索していると何故か一室だけ白以外の色がある部屋がありました。その部屋を探索しはじめてすぐに謎の眼鏡らしきものとメモ書きが見つかりました。眼鏡の説明が書いてあるので早速メモ書きを読むことにしました。
«白判別眼鏡について。
この眼鏡は食料を貿易している町の職人に無理を行ってつくってもらったもの。この眼鏡をかけるだけでこの町の人と同じように過ごせる。この眼鏡があれば町長の一人息子として堂々とできる。嬉しい。»
眼鏡は魔法的な技術を一切使わず科学の技術だけで作られていました。その事に驚きながらも魔法を使えばもっと安価に作れたかもしれないと考えました。しかし、この部屋にあった眼鏡の仕様書には魔法も電気も使わないことによりより多くの時代の人の助けになれるとかいてあり、職人の将来への思いやりのすごさを感じました。
それとは別に、彼はこの眼鏡を使えばこの町の知識が得られると思い、それを借りることにしました。そして一軒一軒本を探し読むことにしました。最初はこんな町なんだから特別な知識があるかもしれないと考えていました。しかし、新しい知識は特にありませんでした。彼は残念に思いながらも、なんとなくこの美しい町に数日滞在し、白だけの美しさを満喫しました。
この町の出口に来たときふと「逆転クオリア」を思い出しました。そして、人間一人一人の感じることが違っても共通点は必ずあるという実体験が彼は得られました。彼は嬉しく思いながらもこの町を振り返らずに、新しい知識を手に入れるための旅に出ることにしました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。\(_ _)