第12話 旧領主邸に帰ります。
王城から戻ってナンシーさんの村で一泊した私たちは、色々と決めなければならないことがあるので各村の村長を拾いながら旧領主邸のあるハルクさんの村に帰る準備をします。
「乗ってきた馬車は私が収納にしまいますので、こちらに乗って帰りましょう。」
そう言って私は無限収納に乗ってきた馬車をしまう。
そして昨日造った魔動馬車を出しました。
「アイリス様これは何ですか?」
「これは馬要らずで浮いて進むことができる魔動馬車です。」
カイトさんから質問されたので無い胸を張ってそう言った。エヘン
「魔動ということは魔力か魔石とかで動くのですね。
いつの間にこんなものを……」
「そうです。ここに二つの魔石が設置してあります。
メインの魔石内に溜まっている魔力を使い動きます。
動いている時には操縦する御者はもちろんですが、魔動馬車に乗っている人からもほんの僅かですが魔力をサブの魔石にもらい溜めます。
止まっている時には大気中にある魔素を消費した分だけメインの魔石が吸収する仕組みになっていますので、魔石内の魔力が無くなり走行不可能になることはありません。
ですから他の魔道具のように魔石の交換を必要としません。
魔動馬車は、エリック宰相様へのお礼のためにエリック宰相様、国王陛下、私たちが使うための三台を昨日造りました。」
更に無い胸を張りながら説明した。エヘン エヘン
そう言えば国王陛下とエリック宰相に魔力をもらって魔石に貯めるって説明するのを忘れていたことを思い出したが今度会ったときでいいや。
どうせ馬車職人と魔道具師に制作方法教えるように頼まれているし王城には行くんだしという考えにいたりなかったことした。
「アハハァ アイリス。それ以上胸を張っていくと倒れちゃうよ。アハハァ」
カイル兄様は笑いながらそう言って倒れないように後ろから支えてくれた。
「それよりも昨日は馬車に乗る者などから魔力をもらって魔石に溜めるって話は聞いてないんだけどどういうことかな?」
「はい。説明し忘れました。すみません テヘペロ☆」
私はあっけらかんとして態度でそう答え一応詫びた。
「また王城には行くことになるからいいんだけどね。
国王陛下もエリック宰相も直ぐには使用しないって言われていたから王族や公爵家の方なので多少魔力を消費しても大したことないいいけどね。これからは気をつけてね。」
「そうですか。またとんでもない物を造られたのですね。
そして国王陛下たちの知るところとなってしまいましたか……
まあ、アイリス様がやらかし続ければいずれはそうなったでしょうからいいんですけどね。」
カイトさんが呆れたようにそう言われたど、私はやらかしてない。
生活を楽にしようとしているだけです。
「それでこれはあのハンドルで操作するんですか?」
「いいえ。ハンドルは握る必要はありますがハンドルで操作はしませんよ。
ハンドルを握って進みたい方向を念じるだけでいいのですよ。」
「私が御者でいいですよね?」
「はい。カイトさんで大丈夫だと思います。
ただ普通の馬車より五倍の早さで走りますので気をつけてくださいね。」
「そんなにスピード出るのですか。」
「はい。休憩も必要ないですし、なので旧領主邸には今日中に着きます。」
「「「「「!!」」」」」
皆、昨日のカイル兄様や国王陛下、エリック宰相様と同様に驚いてますね。
「はい。わかりました気をつけます。」
カイトさん。いいお返事ですね。
「じゃあ、皆さん帰りましょう。」
そして、カイル兄様、私、専属たち、ゾイルさん、マキさん、ハルクさん、ナンシーさん、門番の一人が馬車に乗り込みカイトさんの運転で魔動馬車は出発した。
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