第104話 借金取りには、お引き取り願いましょう
騒いでいる者たちの元に向かうと彼らは孤児院に入るためにタックルを繰り返していた。
「あなた方は、孤児院に何か用なのですか?
そんなことをしても無駄ですので、話をしましょう」
「誰だお前!!お前には関係ないだろう。院長を出しやがれ」
私に関係ないと言いながらも要求はしてくるのですね。
「院長とは、ブクブクに太ったお爺さんのことですか?」
「そうだ!俺たちは、あの爺さんに貸している金を返してもらいに来ただけだ。
さっさと出さないと痛い目にあわせるぞ!!」
彼らは、元院長にお金貸した業者の者。借金取りということですね。
私は結界から出るつもりもありませんし、彼らは結界内に入って来れないのにどうやって私に痛い目にあわすというのでしょうか?
「あなた方の言う院長は、もうここには居ません。
副院長だった方が新たな院長となられました」
「じゃあ、新しい院長を出せ!!」
「なぜでしょうか?元院長の借金ですよね。
それなら新たに院長になられた者に返済する義務もありませんし、あなた方に新しい院長から元院長の借金を取り立てる権利もありません」
なんだか。楽しくなってきたな。
カイル兄様も一緒にいるが話しているのは、私だけだから子供など簡単に言いくるめられると思ったのでしょうね。
「どうした。借金取りが早速、来たのか?」
焼肉パーティーを楽しんでいた国王陛下が私たちの元にやってきた。
「そうですのよ。元院長が居ないと親切に教えてあげましたのに、今度は新しい院長を出せとか仰られますのよ」
「アイリス。しゃべり方が変だぞ。気持ち悪いぞ」
私がいつもと違うしゃべり方をしてみたら国王陛下が気持ち悪いとか言ってきました。酷いです。
「あぁ!そういえば、名乗ってませんでしたわね。
私、アイリス・フォン・アリステラと申しますわ」
「まだそのしゃべり方を続けるのか。私も名乗っておこう。
私は、ルーヴァン・フォン・スクラルドだ」
借金取りたちの顔がみるみるうちに青くなっていきます。
今まで言い合っていた子供は公爵令嬢で、その後にやってきたのはこの国のトップである国王陛下だったのですからね。
「元院長の借金なら明日、借用書と今まで元院長が返済済みの金額が記載された領収書を持って王城に来い。
そうしたら元金と返済分の差額を国が肩代わりしてやる」
「ということです。ご用は済みましたね。
あなた方は、孤児院の敷地内に入れないのですし、ご用はお済みなのですから騒がれますと迷惑ですので、お引き取りくださいな」
国王陛下が肩代わりしてくれると言ったし、王族や貴族にこれ以上楯突くのは、まずいと思ったのか渋々ではあるが帰っていった。
「借金取りの方は片付いたな。闇ギルドと奴隷商の方もこちらに任せておけ。
もしかしたら手を借りることもあるかもしれぬがな」
任せておけてと言いつつも保険で、手助け要請だけはしておくのですね。
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