二人の王女⁈
遅くなりすみません。
ペースはこの速さで出していこうと思います。
手違いで感想をフォロワーさんだけにしていました。
今からは、感想も遅れますので良かったら、感想を下さい。かなり励みになります。
それではご覧ください。
俺の名は鈴木 涼太。
どこにでもいる高校生だが、
ある日突然異世界転移をした。
(突然って訳でもないか…)
そして今俺は、殺されかけた二人の獣人の姫に謝罪を込めて城に向かえられている。
(すでに城にいるが…)
「どうぞお座りください。」
と、言いつつ姫達はすでに座っている。
「姉さん。未だに不法侵入者が座りません」
後に続いて妹?
が、話すが絶対に姉の後に話す決まりがあるのだろうか?
(まるでリ○ロだな…)
俺は言われた通りふかふかのソファえと座ると
向かいに座っている妹が睨んできた。
(何か俺がしたか?)
「それでは一つお聞きしたいのですが貴方はどうやってこの城に入ってきて、どうやって私達の魔法を
弾いたのですか。そして貴方の名前は?」
急に早口になるお姉さん。
(一つって言っておいて既に3つ聞いてるんですが。)
「姉さん。それでは三つです。
このバカには一つずつ聞かなければ分かりませんよ。」
よくありがちな挑発をかましてくる妹。
(姉が天然で妹が毒舌?
そして姫なんて属性盛りすぎかよ。巨乳だし。)
「妹さん。その子供っぽい挑発は無意味ですので。」
妹はむすっとした顔でさらに睨む。
だが紫の瞳が綺麗に光る。
だがそれでも妹に興味はなくなった。
あんな毒舌妹好きになれる訳がない。
「それではお姉さん。一つずつ言いますが、
まず城に入ってきた方法は、信じ難いですが
異世界から転移してきました。」
紳士的に言って好感度アップを狙った。
(自分で聞いて吐きそうになったわ。)
「そうですか。それは災難でしたね。」
(あれ?こんな話信じるのか?)
そしてとても優しいお姉さん。耳をもふもふしたい!
「姉さんそうですね。バカを慰めはしませんが。」
(一言多いっての)
毎回そう思って聞いていた。
「こんな事信じるのか?」
(ワンチャン魔法で呼び出された設定か?)
そう全てを他の漫画と比べながら聞いている。
「もちろんです。この世界はまだ魔法が伝わってばっかりで謎の魔法もたくさんあるので。」
そう言いながら魔法を手のひらで使って見してくれた。
魔法を使える人も一部だけなのかもしれないな。
「姉さん。魔法を使うのなら相手に向けませんと」
何を急に言いだすかと思ったら、
手のひらを俺に見してきた。
「妹さん⁈」
やばい。これちょっと言いすぎたか?
(まー効かないと思うが…)
「水の精霊よ我に力を アクアカッター」
完全に殺気立っている。なんか闇のオーラが見えるぞ…
「うわー」
効かないとしても流石に怖い。
そして俺はチートステータスで跳ね返した。
「チッ。なんで効かないのよ」
若干悔しそうな顔を見せる。
(何かあったのだろうか?)
「って、妹さん。今殺そうとしましたよね。」
殺されかけたのを謝罪する為に呼ばれたのになんでまた
殺されかけてるんだよ。
妹は顔を背ける。
「すみません妹がこんな事して。」
とても申し訳なさそうに妹の頭を無理やり下げて言う。
いいお姉さんだ。理想のお姉さんだな。
「いや、いいですよ。死にもしなかったんで。」
そうフォローしたがまだ頭を下げていた。
そしてしばらくして頭を上げた。
「それで先程から言いたかったのですが
貴方達のお名前は。」
姉妹両方と話す必要がある。
俺は会話を作るため気になっていた質問をした。
「あ、申し遅れました。私はこの国、ティラーミ王国の第一王女のフェルト ・ メルリと申します。
メルリとよんでください。」
第一王女だって⁈何かと気品あふれていたが。
獣人がなー、なんかちょっとズレてるなー。
「姉さん私もご挨拶を。先程は申し訳
ございませんでした。
私はティラーミ王国の第二王女フェルト・ミーシャ
と申します。」
先程とは打って変わって礼儀を正した
シャンデラ(妹)さん。
やはり王女として、そこはしっかりするのか?
ほんと、どんな性格してるか検討がつかない。
「俺は鈴木 涼太。涼太が下の名前だ。
異世界あるあるの一つやな。普通の高校生で、ある
おばあさんから異世界に転移された異世界人だ。」
自己紹介とはあまり慣れないがこんなもんでいいのか?
そう。俺は一度前の世界で自己紹介をミスって、
恥を晒した事があるからな。
「涼太さんですか?分かりました。
それであの、先程の話に戻るんですが、私たちの魔法をどうやって弾いてるのですか?」
この反応はあまり良い自己紹介ではなかったか?
メルリの顔が一瞬曇ったような。
それで俺はこの場合チートステータスを
言った方が良いのか?
たいていの場合は、黙っていそうだが…
ここは異世界王道の道に乗るか。
「実は俺もよくわかってないんだよなー」
いつも嘘をつくと左手で髪を触る癖があるが分かっていてもやってしまう。
俺はこの世界、何としても理想郷にしてみせる。
「嘘ですよね。
涼太さん何で嘘なんかつくんですか。」
メルリが、ガタンと大きな音を立てて立ち上がる。
穏やかな人だったが急に怖い顔へと応変した。
そして手にはうっすらと魔法の光が見えた。
「そ、そんな嘘なんてついてないよ。」
何でバレた⁈
何だかすごく怒ってるしやばいな。
「あなたが左手で髪を触る時、嘘をつく証拠です。」
先ほどより手の光が強く光っている。
見抜かれた。いやそもそもなんでその事知ってるんだ?
王道ルートなんて通ってねえ。
「ごめん。正直に話すから落ち着いてくれ。」
ここは正直に謝るのが一番。
あまり土下座までする主人公なんて見ないが仕方がない。
「初めからそうしてくださいよ。」
メルリから怒りが収まった。
そして再びソファへと座る。
「実は俺、転移する時にチートステータスを渡されんだ。
それでおばあさんに目標を決められて、ダンジョンの
最終階層の魔王を倒す使命があるんだ。」
全て言ってしまった。
シャンデラ(妹)より優しいと思っていけど、
メルリって怒るとこんなに怖いのか⁈
「それだけですか?なぜ隠す必要があったんですか?」
それだけって事じゃ無いんですよ!
主人公は、何か秘密を隠しておくものだけどこれじゃ
全てさらけ出したでは無いか。
「いや少し事情がありまして。」
こんなの主人公失格だー。
プライドの高い俺が簡単にプライドを捨てることに
なるなんて、恐るべしメルリさん。
(あれ?さっきからシャンデラ(妹)の声聞かないな?)
「って、居なくなってるし!」
なんて無礼なんだあの妹め。
これじゃハーレム展開は消えたな…
そもそも俺はこんな所でくつろいでいて良いのか?
今は何とかして強くならなきゃいけないだろ。
そうと決まれば今は魔物退治にでも行きますか。
いや待てよ?俺今最強じゃ無いのか?
このステータスがあれば負けることなんて無いんじゃ?
三つ目の目標クリアなんじゃ?
だが念には念を、軽く近くにいる魔物から倒すか。
それに情報も必要だし金も必要だ。
そうなれば自然とギルドにも入らないといけないな。
そうとなれば時間が惜しい、
俺には一年というリミットがあるからな。
顔見知り程度までいったし今は姉妹との
友好関係もういいか。
「あの、メルリさん?
もうそろそろ城を出て行きたいのですが。」
さっきのがトラウマで少し引き気味で話す俺。
素直に返してくれるだろうか?
これでまた牢獄行きは流石に無いよな。
「分かりました。今回の件は、
本当にすみませんでした。」
急に物分かりが良くなった気がするが、
今はそんなこといいか。
「では、失礼させてもらったよ。」
俺は席を立ち近くにいた衛兵に入り口まで
連れて行ってもらった。
そこは何百メートルの廊下だったり何百段の階段があったりして既に疲れたが、何とか入り口まで着いた。
姉妹も付いてきてくれて笑顔で送ってもらった。
これで俺の冒険も始まる。
試したい事がたくさんあるし、街の様子も知りたい。
他の人との出会いとかあったりしてな。
それじゃこれが本当の本当の旅になるか。
いつかまたこいつらと会えるといいな。
「出発だ!」
威勢のいい声を出して扉を両手で開けた。
―ザー
台風並みの雨が吹いていた。
俺はこんな展開あるかと思いながら後ろを向くと、
歓迎してくれるように手を差し出してくれた。
「既に妹が衛兵に浴場の準備をしてもらっています」
笑顔でそう姉が言っていたがこれで全て繋がった。
妹が途中居なくなったのは衛兵に浴場の準備を
してもらったため。
姉がすんなり返してくれたのは、外が大雨だと知っていたから。
そして俺はこんな中修行出来るわけもなく、
野宿だって出来ない。
さらに、ふかふかのベッドと、大浴場、美味しい食事だってあるかもしれない。
だが俺はこの姉妹に乗せられるのも気に食わない。
プライドを捨てるしか無いのか。
「分かった。お世話になります」
ここはそうするしか無いのか。
「よろしくね。涼太くん」
少し頬が赤くなったと思ったが気のせいか。
「ああ。」
こんな異世界最悪だ。
長文読んでくださりありがとうございます。
全く上手くいかない涼太のギャグの書き方は、
難しいですね。
どちらかといえばツッコミよりボケの方が難しいです。
次回もお楽しみに!
感想お待ちしております。