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最弱印と三大貴族

「先生って、昔この学校出身だったんですよね?なんか懐かしい所とかあります?」


「いや、ほとんどねぇーな。昔と比べてだいぶ変わっちまったな」


「あら、そうなんですか?私達が入学した時からこんな感じでしたよ」


「……時代の流れだな」

 

 レヴィアは無愛想だが、質問をされたらちゃんと返すので、会話はそれとなく成り立っていた。


「…………」


「……なんだよ」


「……別に」


  しかし、アンジェルは質問をしないでレヴィアの事を睨んでいた。


(……なんなんだよ、こいつ。ずっと睨んでくるし、俺、なんか怒らせるようなことしたっけ?)

 

 さっきまでの自分の態度を全て忘れているレヴィアだった。


(ん?ちょっと待てよ……。シルヴァ=アンジェルって確か……)


「アンジェル家……、まさかお前三大貴族のアンジェル家か!?」


「はい……。アンジェル家、次女シルヴァ=アンジェル。それが私の名前です。……と言っても元三大貴族なんですけどね」


「……っ、すまねぇ」


「別に、いいですよ。慣れてますから」

 

 アンジェル家と言えば、昔は三大貴族の一角だったが、アンジェル家長女、エリカ=アンジェルが起こした大災害で、村を炎で焼き尽くしたことにより、アンジェル家は三大貴族の称号を剥奪、長女エリカ=アンジェルは無期封印刑にされた。しかし、エリカ=アンジェルが起こした大災害に付いては正式に発表されて無くて、他にも気になることがある、謎が多いい事件だった。

 

 レヴィアはこの話を思い出して一人で納得していた。


「……なるほどな」


「ん?何が、なるほど、なんですか??」


「あぁー、いや別に大したことじゃねぇーから。ただこの学園の変わり方があまりにも、急すぎてなんでかなって思ってたのが納得しただけだから」


「なんでか、わかったんですか!」


  身を乗り出して目をキラキラさせながら聞いて来たマリルを見てレヴィアは、驚きながらも答えた。


「お、おう。……まぁ、元々、三大貴族っていうのは、お互いを牽制しつつ、やってきたわけよ。細かく言うと、選民思想で武力主義のレオナルド家、平和主義で穏やかなアンジェル家、中立のシャーロット家の、三つが牽制しあってたんだけど、その内、シャーロット家が称号を返上、アンジェル家が称号剥奪なったから、実質レオナルド家のやりたい放題なんだよな。だから授業のカリキュラムも大部、戦闘訓練が多いいし。多分ガキの事は将来の戦力候補としか思ってないんじゃねぇーか」

 

 それを聞いたマリルは、ほへー、と関心したようにレヴィアを見た。


「レヴィア先生って、貴族の関係とかに詳しいですね!先生になる前は、なんかやってたんですか?」


「フッ、……教師になる前は自宅警備員だったぜ」


「それドヤ顔で言うことじゃないですから。まったく……。先生になった以上ちゃんとやって下さい。」


「……それは置いといて、お前ら時間いいのか?」


「えっ?え、ちょ、もうこんな時間!?二人とも早く教室戻らないと遅れちゃうわよ!!」


「あわわわわ、ちょと待ってよー」


「それじゃ、先生また教室で。失礼しました。」


  三人が慌てて教室に戻ろうとレヴィアが、少し迷った顔をしながら呼び止めた。


「あー、待て。次の授業って確か魔法実戦だったよな?」


「ええ、そうですよ?」


「だったら、それ変更で次の時間、教室で授業だから他の奴らにも言っといてくれ」


「え?」


「んじゃ、よろしくな。……遅刻はするなよー」


  レヴィアはそのまま料理を片付けに行ったんだった。

 

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