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幼少期、精進す①

≪シリウス=クローバル≫

種族:人間

性別:男

職業:なし

年齢:0

レベル:1

HP:3

MP:1

魔力:1

攻撃力:1

防御力:1

俊敏力:1

魔攻撃:1

魔防御:1

≪スキル≫

『金運up(小)』『金運up(中)』『金運up(大)』『金運up Lv.Max』『英雄の資格』『叡智』

<<称号>>

『慈悲を受けし者』


 とりあえず一覧を一通り眺めてみる。まず気になることといえば……。

 HPとMPって?


――回答。HPは貴方の命を示す値です。これが0になると死亡します。MPは貴方の魔力を示す値です。この世界には魔法と呼ばれる技術があります。この技術は体内や空気中に存在する魔力を利用して、物理法則の外にある現象を引き起こすというものです。下にある『魔攻撃』と『魔防御』は、魔法を用いて戦闘を行う場合の攻撃力と防御力になります。


 ふむふむ。まあ戦わなければどれも特に関係ないということだね。じゃあ今度はスキルの方を説明してもらるかな? まずは『英雄の資格』から。


――回答。スキル『英雄の資格』の効果。レベルの上限が消失し、また所有者の善意、決意、愛情など、プラスの意志の強さに比例して成長速度が加速します。副次効果として、何人たりとも所有者の成した功績を隠ぺいできません。


 ……なるほど。行いが正当に評価されるだけの願いなのに青い光を渡されたと思ったら、副次効果で無理やり願いを叶えたんだね。そこまでしてもらわなくてもよかったんだけど……。まあ、神様、ありがとうございます。それでレベルの上限が無くなるって聞いたけど、そもそもレベルって何?


――回答。レベルとは経験値の習得によって上がっていく値であり、レベルの上昇によって能力値が大きく上昇するため、一般には強さの基準とされています。トレーニングや訓練によって体を鍛えても能力値の上昇は微々たるものです。経験値は戦闘によって得られます。


 魔物? 文字で考えると、魔法を使う獣のこと?


――回答。魔物とは、体内に魔力を有する獣のことです。体内に魔力を有するものは人、人外問わずステータスと呼ばれる能力値の補正があり、それによって魔力を持たないものより遥かに強大な力を得ます。


 つまりはさっき見た値は僕自身の体の強さを示す値ではなく、その補正の大きさを示す値ってことか。自分の体の状態がわかるっていうのは分かりやすくていいね。じゃあ話を戻そう。次は『マネーブースト』の効果をお願い。


――回答。スキル『マネーブースト』の効果。自分に所有権のあるお金を使用することで、一定時間全ての能力値を上昇させます。上昇量は使用した金額に比例します。副次効果。一度に多くの金額を消費することに抵抗がなくなります。


 これもさっきと同じで副次効果で願いを叶えてくれてるのか。なんか本当に申し訳ないなぁ。どうせ戦わないから戦闘系のスキルはいらないんだけど……。ていうかお金使ってまで戦いたくないし。もったいない。

 じゃあ最後に『慈悲を受けし者』は?


――回答。称号『慈悲をうけし者』は慈悲の女神アウロラから権能を授かった者が持つ称号です。これを持つ者は皆この世界に生まれ変わった者たちです。しかし女神アウロラは貴方にしか権能を授けていないため、所有者は世界で貴方一人です。


 えっ、本当に僕にしか力を使ってないの!? 僕の前に何人かいたのかと思ってたよ。何とかして説得して返したいなぁ。少なくともマネーブーストと英雄の資格は僕の身に余るよ。

 何か方法は無いのかな?


――回答。アウロラ教の頂点に立つ大司祭になれば、信託を通して女神アウロラと接触を図れます。


 む、難しそうだなぁ……。神様が実在する宗教なんてこっちの世界のより根強いだろうし……。まあ出来たら目指してみようかな。スキルをうまく使えば何とかなるかもしれないし。まあどちらにしろしばらくは赤ちゃんのままだし特にすることないよね? そのうちに作戦を考えればいいや。


――否定。今から魔力を練る訓練をしておくことを推奨します。幼いころの魔力訓練は魔力・MPの上昇に大きく貢献します。


 あー、独り言のつもりだったんだけど……。でも戦わないし、何なら一生レベル1でいく所存だし。問題ないんじゃない?


――否定。貴方が生まれたクローバル家は侯爵という貴族位を持ち、国有数の大富豪です。貴方はその長男として生まれました。よってこのまま成長すれば貴方は莫大な富を得ますが、クローバル家の教育は厳しく、伝統により貴方は15歳で成人するとほぼ無一文で学園へと放り出されます。貴方はそこで四年間学び、さらに六年間一人で生き長らえる必要があります。また学園の学費は膨大で、それを支払うために多大な金額を稼ぐ必要があります。そのためには戦闘力を身に着けておく必要があります。勿論、学園の入学にも魔法技術が必要です。


 それを聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった。





――僕が、学校に通えるだって……?



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