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男と少女

その昔、世界は魔王に支配されていた。

人々はみな魔物の餌として飼育されており、魔王に逆らったものは殺された。


あるとき、一人の男が餌である少女に出会った。

餌である少女は、男に怯えることなく近づいていき、笑いかけた。

男はどうすればいいのかわからなくなった。

それまでは、なんのためらいもなく餌をむさぼっていた。

そんな自分に、少女は無邪気に笑ったのだ。

食べられてしまうということも知らずに。

男はぎこちなく、餌であった少女に笑い返した。

嬉しそうに笑う少女をみて、男は嬉しくなった。

今までの餌たちは、ただ怯えた目で男を見ていた。

食べられることがわかっていたのだから、仕方ないことかもしれない。

それでも、男にとって少女のとった行動は新鮮なもの。

だから、男が少女を食べることはなかった。

それだけではない。

男は少女にあったその時から、人間を餌としてみることをやめた。

人と変わらぬものを食べ、飲み、少女とともに暮らした。

やがて少女は年老いていき、老衰で行きを引き取った。


その後、一匹の龍が現れた。

その龍は、魔王の手下でありながら人を食うことはなく、暗いダンジョンの中でゆったりとした自由な暮らしを始めたと言う。

その龍の名は……

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