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第5話:ライバル出現?友情の試練

海から戻った翌日、学園の廊下は少しざわついていた。

「ねえ、今日から新しい転校生が来るらしいよ」

放課後の噂に、光は少しだけ心がざわつく。転校生――それが颯なのかもしれないと、予感が胸をくすぐった。


教室のドアが開くと、颯が入ってきた。背筋をピンと伸ばし、短めの黒髪に少し茶色が混ざった瞳で教室を一瞥する。その視線は鋭く、自信に満ちているが、どこか仲間を試すような空気も漂わせていた。

「よろしく。高橋颯です」

短く簡潔な自己紹介に、教室の空気は一瞬張りつめる。


光は隣の陽翔を見て、ささやいた。

「なんか……強そうだな」

「まぁ、第一印象だけで判断しない方がいいよ」陽翔はいつもの穏やかな笑みで答える。


颯が席に着くと、すぐに光たちとの距離感が微妙に変わった。真琴は眉をひそめ、少し楽しげな目で観察。凛は視線を鋭く光に向け、何かを警戒している。雪乃は静かにノートを取りながらも、颯の存在を意識しているのがわかる。


放課後、颯は光に声をかけた。

「お前、けっこう面白い動きをするな」

光は驚いて振り返る。

「え、ええと…?」

「俺はライバルだからな。ちょっと挑戦させてもらう」

その言葉に光の心は少しざわついた。友情と競争が混ざり合う、未知の感覚が押し寄せる。


その日の放課後、砂浜で行ったミニドッキリ大会の続きが校庭で開かれることになった。颯も参加することに。光たちは互いに笑いながら水鉄砲やバケツの水を使った小さなドッキリを仕掛け合う。颯は冷静に距離を測りつつ、時折強烈な攻撃を仕掛けてくる。


「やっぱり、手強いな……」光は苦笑い。

真琴は隣でくすくす笑い、凛は眉をひそめつつも微笑む瞬間があり、陽翔は穏やかに観察している。雪乃は少し離れた場所で、表情を変えずに颯と光のやり取りをじっと見つめていた。


バケツの水が思わぬ方向に飛び、颯が慌ててよける。その瞬間、光と颯は肩がぶつかり、二人は思わず顔を見合わせる。

「……悪くない」颯が小さく笑う。

光も負けじと笑い返す。友情とライバル心が交錯する瞬間、教室や校庭でのドッキリとは違う、真剣だけれど楽しい時間が流れた。


光は心の中でつぶやいた。

「ライバル……でも、なんか悪くないな」


その夜、光はベッドで天井を見上げる。今日一日の出来事を思い返す。新しい仲間、笑い、ドッキリ、友情、そして少しの競争心。すべてが、この夏を特別にする要素になることを、光はまだ知らなかった。


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