第13話:全てが交差する日
夏休みも中盤、学園では特別イベントの日が訪れた。校庭に設置された特設ステージ、教室には特別な展示、そして何より、光たち仲間の間にはこれまでのドッキリ計画や秘密、友情と恋心の小さな積み重ねが渦巻いている。
「今日は、全員で盛り上がろう!」光は小さく拳を握る。胸の奥で少し緊張しながらも、期待でいっぱいだ。
真琴は小さな箱を持ち、肩までの茶髪を揺らしながらにやりと笑う。
「ふふ、今日も少し仕掛けちゃおうかな」
その笑みが、光の心をくすぐる。小悪魔的な魅力と、仲間との信頼感が絶妙に混ざり合う。
颯は涼しげにステージ脇で観察している。冷静な目つきの奥に、少しの楽しみが滲む。光に向ける視線は、ライバル心だけでなく、友情や信頼を含んでいる。
凛は少し離れた場所で腕を組み、冷静に状況を見守る。普段のツンデレな態度と、仲間たちへの微かな関心が同時に現れる。光はその目をちらりと見るだけで、心臓が少し跳ねる。
陽翔は仲間たちの輪を和ませるように、穏やかな笑顔で声をかける。
「みんな、楽しもう」
その言葉に、全員の心が一気に一体感を持つ。
雪乃は静かに立ち、周囲の雰囲気を見守る。無言ながらも、全員の行動を把握しており、何かが起きる瞬間を冷静に予測している。
そして、イベント開始。光たちが仕掛けた小さなドッキリ計画が同時に動き出す。水風船、風船爆弾、紙飛行機、さらには小道具を使ったちょっとしたイタズラ。予期せぬ方向に飛ぶもの、笑いと驚きが交錯する。
「わっ!」教室中や校庭中に笑い声が響く。赤面、驚き、そして笑い――すべてが交差する瞬間。光は必死によけながらも、全員の顔を確認する。
真琴が水鉄砲で狙いを定め、颯が巧みに調整、凛が警戒を解きつつ参加、陽翔が全体を和ませる。雪乃は静かに行動を補助し、光はそれをまとめる立場に立つ。
その最中、ふと光は真琴の笑顔にドキリとする。颯の視線も、どこか優しさを帯びている。凛は少し赤面し、雪乃は静かに微笑む。友情と恋心、競争心と信頼が、今この瞬間にすべて交差する。
「……楽しい!」光は思わず叫ぶ。
「そうね!」真琴も笑い返す。
颯も少しだけ笑みを浮かべ、凛は照れ隠しながら口元を引き締める。陽翔は微笑み、雪乃は静かに頷く。
全員が一つの時間を共有し、笑い、驚き、少し赤面しながら、友情と萌えと恋心が渦巻く特別な夏の一日が、静かに幕を開けた。




