第十三話 王宮の闘い ―青龍戦
中国王宮での闘い
地球軍450万人
火星軍260万人。
王宮の中庭は地獄そのものだった。地球軍450万人、火星軍260万人が入り乱れ、断末魔の叫びが炎と煙に混ざって響く。東の門のアーマドコアは、関羽の青龍刀一振りで真っ黒に焼け焦げ、溶けた黒いじゅうたんとなった。異様な焦げ臭さが充満する。
「死に来たか…」
関羽の瞳は戦闘の高揚で赤く光る。
「青龍刀野郎、決着をつけてやるぜ!」
アクスは叫ぶ。敵も仲間も、関係ない。命のやり取りこそが戦場の歓喜だ。
「次の充填まで時間を稼ぐのだ、関羽」
「御意!」関羽の声には興奮が滲む。青龍刀を握り直すと、目の前のアーマドコアを斬り刻む。
「うわぁ、危ねえ!奴の間合いに入ったらお終いだ…」
火星兵士の悲鳴が響く。爆風に吹き飛ばされる者、溶ける者、叫びながら崩れ落ちる者…戦場は絶望で満ちていた。
「アクス!イーグルと合流したよ!」
ディックのミサイルアーミとイーグルのブルバードとアクスのレッドオーシャンの3つのアーマドマグナムが揃う。
「プログラム アルティメット、発動!」
戦術名【アルティメット】
イーグルの飛行タイプにディックの機体の上半身が合体
上空からミサイルを乱射しながら特攻、後ろから追尾した
アクスの機体がマグナム弾を8連射相手の機体を破壊する。
「特攻しまーす。トラトラトラ!」
イーグルのマグナムとディックのマグナムは合体して
ミサイルを打ちながら突っ込んで来た。
「当たらんわ!」
関羽のマグナム青龍は青龍刀でミサイルを真っ二つに切断した。
「おりゃ!」
関羽のマグナムがイーグルのブルバード目がけ青龍刀を振り下ろした。
「アクス今だ!」
イーグルが、垂直に上空へ逃げた。
アクスは関羽の目の前に右腕のリボルバー マグナム砲をセットした。
「ふん、恐怖こそが力を増幅させる。感じろ!命のやり取りの悦楽を!」
「青龍刀のおっさん!覚悟しな!」アクスが右腕のリボルバーマグナムを構える。関羽は笑い声を上げた。
「ほぉ…かかってこい!死の香りはたまらんな!」
アクスのマグナムが、関羽の目前で構えを取った。
リボルバーの銃口が赤熱し、砲身からオゾンと鉄の焦げる匂いが漂う。
「……これで終わりだ、青龍刀野郎!!」
「来いッ!その一発で我が魂を砕けるならなァッ!!」
アクスの叫びと同時に、プログラム・アルティメット発動――
マグナム砲身の回転とともに、超高圧電流が走り、砲身が青白く輝いた。
「一発目ぇッッ!」
轟音とともに、閃光が夜を裂いた。
青龍の胸装甲が吹き飛び、火花が噴き出す。
「二発目ッ、三発目ッッ、四発目ぇぇぇ!!!」
次々と火線が走る。
一発ごとに空間が震え、爆風が地を削り、破片が雨のように降り注ぐ。
「青龍刀が――!」
パキィィンッ!!
関羽の象徴、《青龍刀》が根元から折れた。
その破片は宙を舞い、赤く燃えながら地に突き刺さった。
「まだ終わらん!!」
関羽の青龍が咆哮し、巨腕を振り上げる。
だが、アクスはすでに次の弾倉を回転させていた。
「五発目ッ! 六発目ッ! 七発目ッッッ!」
空気が爆ぜ、雷鳴が轟く。
「そして――八発目ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
引き金が引かれた瞬間、全ての音が消えた。
世界が一瞬、静止する。
その一秒後、
天地を貫く閃光が爆裂した。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!
ボオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーン!!!!
空が割れた。
大地がめくれ上がり、王宮の外壁が蒸発する。
熱線が走り、空気そのものが燃える。
戦場全体が一面の白光に包まれ、数千のアーマドコアの影が一瞬で黒く焦げて固まった。
関羽のマグナム《青龍》は、その光の中心で膝を折り、ゆっくりと崩れ落ちた。
「ぐ……うぉおおおおおおおおおおっ!!!」
アクスの機体も反動に耐えきれず、後方の壁まで吹き飛ばされる。
計器が真っ赤に点滅し、装甲が裂ける。
爆炎が王宮を飲み込む。
溶けた鉄が雨のように降り注ぎ、焦げた煙が空を覆う。
関羽のマグナム《青龍》は、
烈火の中心で爆発し、完全に消滅した。
……そして静寂。
焦げた鉄の臭いと、焼けた人の匂いが、風に混じって流れる。
地球軍も火星軍も、互いに声を失っていた。




