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  作者: おばあちゃん2
1/1

「卒業おめでとう」


雲ひとつない空、校章の橙色のストレリチアの花のエンブレムが陽の光を受けて眩しく輝いている。今日俺は、騎士学校を卒業した。


ーーーーーーーーーーーーー


ここは、インヘリテッド王国。150年前突如として現れた謎の生命体“オーガ”によって人類の殆どが喰われてしまい逃げてきた民を四皇と王が民を守り築き上げた国。元々この大陸は800年前に、天変地異が起きておりバラバラになっていた大陸は1つの大陸として、形成されている。

騎士学校を卒業した俺はインヘリテッド王国 ベルゲン・ゲッシュ二等騎士として、王国防衛壁防衛騎士団第16団に所属された。俺達騎士は、搭乗型超重騎士(メタルウォーリア)に乗り込んでオーガからこの国を守るために戦っている。


「同じ部隊に配属されてよかったね、ゲッシュ」


こいつの名前は、メイヤ・リヒン、母さんたちとの間で交流があり幼い頃から交流がある。同じく騎士学校を卒業した同期だ。騎士学校でも戦績が高く期待の女騎士として大陸遠征部隊での期待を寄せられていたが、俺と一緒にいたいからこの部隊を志望して入隊したのだろう。


「何ボサっとしてるんだ、新入りいつでも出撃できるように準備をしておけ、いつオーガ来るか分からねえんだぞ。」


この人は、バニッシュ・フォロワ曹騎士、戦いの道に身を置いて20年以上王国防衛に努めているベテラン騎士。多少、言葉に刺はあるが頼りになる大先輩だ。


「そんなに焦るなってオーガだってここ、1年は現れてないんだ。新米なんだからもう少し楽に居させてやってやれよ。」


この人は、シャルケ・ヴィロス伍騎士。卒業から、2年足らずで下騎クラスにたどり着いたエリート中のエリート(?)親が、金持ち多少上から目線はあるが楽観的な視感の持ち主で乗りが良くて話し上手。


「油断はするな、出撃の準備はしておけ」


この人は、メルリット・ファボス少尉騎士長、6年前までは大陸遠征部隊の最前線でオーガとそして大陸の再建の為に勤労していたが、今は防衛騎士団の騎士団長として国を守ることに力を注いでいる。何故、防衛騎士団に移ったのかは謎である。

頼れる人たちのもとで俺は騎士としての勤めを行なっている。


ーーーーーーーーーーーーー


勤めを終えて、家に帰宅すると...

「なんで、メイヤがいるんだよ...母さん...」


「あら?良いじゃない、何か問題がある?」

母は、メイヤに甘い。


「ゲッシュ!今日は、シチューだって!美味しいよ!」

メイヤは、母によく懐いている。


「メイヤ、たまには自分のうちで食ったらどうだ?」


「あ...うん...今度そうするね!」

俺に、除け者にされたと思ったのか、少し罪悪感を抱いてしまった。


「お兄ちゃん!」

こいつは、弟のガッツ。活発な5歳児で、将来の夢は俺と父さんのように騎士になることらしい。


「ほら、三人とも今日も四皇様と王様に感謝してからご飯食べるのよ」


「「「はーい」」」


「お兄ちゃん!きしさんの仕事はどうだった?」


「うん、周りの人もすごい頼りになりそうな人ばかりで楽しかったぞ!」


「え?私も?」


「食ってる時に喋るな。」


「ごめん(^_^;)」


メイヤは、戦績トップだった割には少々抜けてるところがあって心配だな...遠征部隊に入らなくて良かった...

いつも、こんな感じで夕食を食っている。

夕食を食べた後は、メイヤを家に送り届けに行った。家に入る時のメイヤの顔はいつも寂しそうな顔をしている。幼い頃からの付き合いとはいえ、そろそろ俺離れもしてもらいたいところだが。

家に戻った後俺は、風呂入ってすぐ寝た。


ーーーーーーーーーーーーー


ある日の勤務時間、

「おい、聞いたか?第4遠征部隊がボロボロになって戻ってきたらしいぜ?」


「嘘だろ?そんなことってあり得るのか?」


「真夜中に奇襲を掛けられて騎士団が壊滅してしまったらしい。幸い、死者は出てないから良いけどさ」


「オーガ、って奇襲するのか?進化...してる?」


「まさかな...」


そんな馬鹿な話があり得るのか?オーガが奇襲聞いたこともない、なんなら四皇と王様は壁の外に人はいないって言ってたよな...本当に...進化してる?

恐ろしい話を聞いてしまった。


ーーーーーーーーーーーーー


三日後の日が落ちる時間にて、


『『『『『南西、北東の方向よりオーガの反応!総員、直ちに戦闘配備!』』』』



「おいおい、嘘だろ?勤務時間まで後45分ちょいだぜ?困ったもんだな」


「黙れ、シャルケ戦闘準備だ。」


「お前らちゃんと残業代出してやるからな、死ぬんじゃねえぞ」


「「「「「「うっす!!!」」」」」


騎士団の士気が高まってる、残業代と久しぶりの戦闘で団員の皆んなに熱が籠もっていくのを感じた。


一体、一体射出ポッドから出撃していく。俺の番が来た。俺の、超重騎士が射出ポッドの射出公の前に立った。ガチャッと足元をロックする音が聞こえた。射出まで、3...2...1.........0!射出口の出口に一気に加速して、出口でロックが解除!


「この感覚...たまらない...」


初めての実戦での緊張感、壁の外に出れたことによる解放感!ここが俺の、騎士の戦場か!!荒れた晴れた大地に、夕暮れの光が照らす。日はもう沈む。

『ピコーン!』

レーダーが作動し始めた。オーガが50km範囲まで近づいてきている。


「照明弾、準備!」


俺達、新入りの主要任務は後方支援なので、いつでも照明弾を撃てる準備をした。

気がつくと、オーガが40km範囲内まで来ていた、場に緊張が走る。どんなにベテランだったとしても死ぬ可能性は高い。なんなら、実戦慣れしていない俺たちの死ぬ確率はもっと高い。


「照明弾射出!」

その言葉とともに、俺たちは照明弾を撃った。照明弾は先行先を照らして行った!


「あれが、オーガ...?」


学校では教えられてきた。写真でも見た、しかし実物を見るのはじめてだった。

熱気を放っている、オーガの顔は寂しそうで怒っているようにも見えた。一瞬、身がひけてしまった。がしかし、隣でメリルは後方支援に徹し、銃を撃ちつづけている。俺が死んだら、メイヤはどうなるんだろうか。悲しむだろうな。家に送り届け終えた時のメイヤの悲しそうな顔が思い浮かぶ、嗚呼、こいつにはずっと笑っていて欲しいな。俺は前を向く。目の前の“外敵”に対して牙を剥いた。

団長は単身でオーガに突っ込んでいく、バタバタと斬られ倒れていくオーガは蒸発したかのように地に帰っていった。前衛部隊は見る間もなくオーガを蹴散らした。レーダーによる反応は「0」。敵は全滅した。



ー⁉︎




レーダーに一際大きい反応が映し出された。


「後援部隊!照明弾を空中に打ち出せ!」


空に打ち出された照明弾は、防衛壁と同じ大きさのオーガを照らした。


「デカすぎんだろ...」


誰もが思っていた、こんなのやれるのか...

団長が動き始めた。巨大オーガの後ろに回り込み足に剣を突き刺そうとするが、刃が通らない。団長の剣の蓮撃は凄まじいが、届かない。巨大オーガは足を振り上げ大地を蹴り込む、その振動はこちらも大きく動くほど凄まじかった。団長は咄嗟に回避をとるが片腕を持ってかれた。それに感化された団員達は突っ込もうとするが、


「来るな!!」


団長はこちらに向かってくる団員達を止めた。


「でも、団長!このままじゃ!」


「良い、俺の勝負はここからだ。お前らは下がってろ」


団長の言葉で団員達の足が止まる。団長は背に背負っていた大剣を片腕に持つ。持った大剣を大きく振りかぶって、オーガの脚に撃ち込む。オーガが揺れる。両腕がある状態では肩でバランスが取れてしまうが、片腕になったことで遠心力と大剣の重さで巨大オーガにダメージが入ったのだ。これが、元遠征部隊の実力か!規格外の大きさのオーガと引きを取らないほどの強さがしさし、オーガは硬かった。先に膝をついたのは団長だった。量産型の機体には大きすぎるほどの負担だったのだ。団長の超重騎士が先にダウンしてしまった。団長がオーガに潰れされそうだ!


「団長!!!!!」


その時、大地にそびえ立ち地を揺らすほどの威厳を持った一機の機体が現れた。


「金剛鬼!?」


四皇が登場する機体の中の一機で、その歴史は100年以上にものぼるが実力は?金剛鬼の剣の一振り。瞬く間に巨大オーガが蒸発するように消えて行った。何も見えなかった⁉︎

その距離50km近くの筈だが、金剛鬼のオーガを仕留める一撃を目視することはその場にいた誰もすることはできなかった。


「待たせてしまったかな、ファボス?」


「遅いですよ黄地皇(テンペストエンペラー)様」


「君ならやれると思ったが、まさか機体が先に尽きてしまうとはな。お前の実力と機体の丈が合わなかったのか。あの頃と大して変わってないようだな。」


「黄地皇様、ずっと見てたんですね。醜態を見せてしまって申し訳ございません」


「ハハ、そう自分を責めるでない、良いものを見せてもらった。君と丈が合う機体も用意しよう。」


「ありがとうございます、黄地皇様」


あれが、四皇の実力⁉︎流石、民を守り抜き国を築き上げたほどの強さだ。と、続々と後続部隊がやってきた。


「すまん、送れた。ファボス団長!夜勤部隊到着しました。」


「遅いぞ...副団長、もう事が済んじまった...」


「終わり良ければ、全て良しって事で良いですか?」


「良いぞ...」


俺の初めての実戦は、散々な目に合い終わった。


ーーーーーーーーーーーーー



そして、漆黒の意思は動き出した。



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