BLOODY→SCHOOL←「神霊編」
第参話「チカラ」
ー砂野真野学院・音楽室前ー
「ねぇ、いいの?あんなこと言っちゃって」
榛香が聞きながら出てきた。
「ん?まぁいいんじゃないかな。本当の事だしさ」
「そうだけどさ…」
榛香と話していたら10分が経っていた。
「ま、そうだよなぁ…」
「なぁ、アンタについて行けば、生きて出られるんだよな?」
後ろから声が聞こえ、振り向くと、全員が出てきていた。
「まぁ、少なくとも死ぬことは殆ど無くなるだろうな」
みんなは「良かった」と言わんばかりの安心感だった。
「そんじゃあ行くか。あっ、そうだ。榛香ちょっと来てくれ」
「何、頃原?」
「これ、持ってろ」
「これって...」
「あぁ、俺のもう1本の刀、「紅蓮刀」だ。本当はもっと早く渡すつもりだったんだけど、奴らが居たからな」
「でも、これって重いんでしょ?」
榛香が聞いてきた。
「いや、その刀はちょっと特殊でな、俺の親の体内に居た「グレン」って言う神霊の刀なんだ。それでその刀は使う者によって重さが変わる」
「そうなんだ。でも、なんで私に?」
「流石にこの人数を1人はキツイだろ...」
俺は笑いながら言った。
「ならあんなこと言わなければいいのに...」
榛香は呆れながら元の場所に戻った。
「そんじゃあ、今度こそ行くぞ!」
掛け声をかけ俺達は2階へ降りていった。
ー砂野真野学院・2階ー
俺は先に進みつつ後ろを確認しながら歩いていた。
ブー、ブー。
「バイブレーション?誰だ?」
「す、すみません。私です」
「君は...」
「わ、私は東野依です」
「東野か。それと畏まらないでいい。それより、今の時間を教えてくれないか?」
「えっと...18:00です」
「そうか...。ん?今なんて言った!」
「え、だから18:00ですけど」
「ここだけ時間の流れが早くなっている…」
「空間魔法ね」
「空間魔法?」
「ええ。誰かが、この学校の周りの時間を早めているんだわ。周りから見ても全然変わらないけどね」
「へぇ」
そんな時だった。後ろの方で、声が聞こえた。
「お、おい!階段がないぞ!」
「何だって!」
俺は急いで見に行った。
「本当だ...階段がねぇ…。仕方ないな、反対側を使うか...」
そして俺達は反対側の階段へ向かった。丁度、廊下の真中くらいに着いた時だった。
2年A組とE組から何かが出てきた。
煙の中には、何かが居た。
「何かがいる、気をつけろ…」
徐々に煙が履けていき、見えた物、それは...
「マジかよ、お前ら動くな...」
「うあああああ!」
俺の言葉を切るかのように、一人の男子生徒が走り出してしまった。
「グオオオオオオオオオ!!」
2体の異物がその男子生徒に襲い掛かった。
「うあああああ!」
男子生徒は悲鳴をあげ死んだ。
「ゆ...勇次.....。私の...勇次にぃぃぃぃぃ!」
依の行動は虚しく終わり、血しぶきをあげた。
「これ以上は、殺らせない!偽眼、解放!」
左眼が変化する。
「あんまりこれは使いたくないんだが、仕方ねぇ。炎帝翔破!」
「グゴォォォォ!」
「よし、まずは1体。もう1体だ、燕麦翠松!」
「グギガァァァァ!」
「ハァ...ハァ...ハァ...。ごめん...2人を...2人を...死なせてしまった…」
左眼から涙が零れる。
「大丈夫?」
榛香よりも先に琴音が励ましにきた。
「あ、あぁ」
「あんまり自分を攻めないで...あれは仕方ない事だから...」
「そう...なのか…」
俺はそう言うことしか出来なかった。
「ねぇ、もっと力が欲しい?」
琴音が聞いてきた。
「力...。欲しい。もっと俺に力があれば...こんなことには、ならなかった…」
「じゃあ、契約して」
「契...約...?」
「そう。私の心臓に刀を刺して」
「そ、そんなこと出来るわけない!」
「大丈夫、私は死なないから。さぁ、刺すの…」
「で、でも...」
(琴音は死なない?何を言っているんだ?)
琴音の言葉の意味が分からなかった。
「さぁ、早くやりなさい!」
俺は少し考えたが、すぐに決心した。
「ごめん!!」
俺は琴音に勢いよく刀を突き刺した。
「ん... ... ...」
琴音は少し声を上げた。けどなんとも無い。
「これであなたの刀は進化する。叫んでみて、「限定解除」って」
言われるがままに叫んでみた。
「限定解除!!」
叫んだ途端に、琴音は光に包まれ、刀の中に入っていった。
すると、刀は姿を変え新たな刀に進化した。
「これは...?」
「これは「限刀・リミット・零」。あなたの刀が進化した状態。これであなたは強くなれた」
「戻すには?」
「私の意思でも戻れるわ。勿論、あなたの意思でもね」
「そっか...。ということは美琴もなのか?」
「うん。でも、お姉ちゃんは私とは対の存在。だからあなたに持ってほしいの。光と闇を、持つあなたに」
そんなことを言われると正直照れる。
「そっか...。じゃあ早く探さないとな」
そして俺達は階段を降り、外へ向かった。
ー砂野真野学院・校庭ー
あの後俺達は何事もなく、外へ出られた。
(外か…。そうだ、真奈姉の所に行かないと)
「ちょっと用事を思い出したから一旦別行動だ。後のことは、榛香に任せる」
「え!ちょっ!」
榛香の言葉も聞かずに、俺はエグドラシルへ向かった。




