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明日、嘘に塗れる。
君は僕と出会った初めての時からずっと世界を一色で見ていたのだろうか。いや、もっと前からかもしれない。世界は何色にも彩られ僕たちの見る世界に夢を見せてくれる。だけど、君は夢の見えない白色の世界で何を望んでいたのだろうか。
彼女は昨日死んでいた。ただ、首を絞めたわけでもなく飛び降りたわけでもないのに僕が自殺だとわかってしまったのは。きっと君が僕にぶつけたコトバの所為だろう。
「侑君、君は嘘をつかないよね」
そう言って縋ってきた少女は僕の真実を告げてしまうことに嫌気がさしてしまったのだろうか。
―――今となってはそんなことさして話のネタにもならないのだけど。
なら何故こうして記録にしているのかというと、それは罪滅ぼしなんかではなく責任逃れのためなんだろう。人は弁明して撤回して自分の正当性を主張しなきゃ罪の有無に関係なく罪人になってしまうのだから。
彼女の部屋で書くこの記録はきっと真実なんかにはほど遠いラストを読み手に見せるかもしれない。男が責任逃れの果てに書くつまらない見苦しい記録になるかもしれない。
でも、ここでなら彼女の心が記録に表われる気がしたから最後までお付き合い願いたい。
結局あなたはそうやって嘘だけを吐いて生きていたのね。この記録で書かれたことはきっとあなたの想像なのでしょうね。




