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33 カリブ海にて

 日本人が南米大陸沿岸で海のダンジョンへの入植を本格的に始めたのは南極宣言の頃である。この入植の時期が此処までずれ込んだのはシナ人の乱があってオセアニアの海域を優先する破目になったからで、本来は南米大陸沿岸での入植も併行して進める予定であった。このずれ込んだ南米大陸沿岸での入植の滑り出しは順調で他国には気付かれる様子も無く進めていたのだが、アメリカ合衆国でシナ人の氾濫が始まって人も艦船も優先してそちらに派遣する事となりこの入植は一気に停滞した。

 派遣された日本人も最初の頃はアメリカ合衆国で起きたシナ人の氾濫への対処を優先して調査どころでなかったが、そうこうする内にアメリカ合衆国では民衆のシナ人に対する反感が強くてアジア人である日本人では直接介入するのは難しいとなり、日本人は後方支援とシナ人の海洋進出に対する警戒に徹する事になった。

 こうして艦船の派遣先である大西洋で日本人による鯨類の調査がなし崩し的に始まった。南米大陸沿岸部での海のダンジョンへの入植の遅れを少しでも補いたかったのだ。鯨類は大西洋でも太平洋と変わらず人をダンジョンへと誘っていたが日本人以外はそれに気付いている様子はなかった。




 シナ人の氾濫による初期の混乱が収まる頃に日本人は派遣した艦船を利用してカリブ海にある海豚のダンジョンに探りを入れ始めた。カリブ海にあるダンジョンで試験的に入植を始める事にしたのだ。カリブ海は遠浅で入植できるダンジョンも多そうだからな。


 斎藤と三村の二人はその日も海豚に導かれるままに潜水艇でダンジョンへと入り調査を進めていた。


「おい、三村観てみろよ。このダンジョンには人が居るぞ」


 潜水艇から潜望鏡を出して斎藤がダンジョン内の陸地を観察するとそこには人の姿があった


「どうせまた日本人だろ」


「そんな訳ないだろうが。此処はカリブ海だ。まだ俺達しか探査してないんだぞ。入植だってこれからだ」


「え、あっ、そうだった。どうしよう」


「だからマニュアルに従って住民と接触するんだよ」


「そうだった、そうだった」


「それにしても何で初っ端のダンジョンで人が見つかるかな」


 二人はダンジョン内の陸地に上がり住民の一人と接触した。まずは挨拶だ。二人は警戒する住民に向かって笑顔をみせてロシア語、英語、フランス語、ドイツ語と挨拶を続けた。反応があったのは……


「ズドラーすトヴィチェ」


「……」


「ハろー」


「……」


「ボンジューる」


「……」


「グーてん・ターク」


「Hola.」


 挨拶らしいと気付いた住民が警戒しつつ挨拶を返した。


「おら?」


「Hola.」


「オラ……スペイン語だ」


「そうだ。スペイン語だよ」


 二人は顔を見合わせた。


「スペイン語だとこの辺りならドミニカ国?」


「ドミニカ国はイギリスの旧植民地で公用語は英語だ。でもスペイン語圏だとどこも船を出す能力が無さそうだな」


「確かにそれらしい国は近くにないな。旧ベネズエラはジャガーの天下だしキューバ等の島国にもその能力はない」


 中南米は猛獣の天下だったがカリブ海辺りに在るキューバやドミニカ等の島国は猛獣が居ない御蔭で人の優勢が保てていた。海路が使えなくなった時点で食料が不足する筈だった島々はダンジョンの御蔭で何とかもってしまい、太平洋でも同じだがこの辺りの猛獣のいない島々でも人はダンジョンを利用してしぶとく生き延びていた。だがそれらの国々は船に齧る魚対策を施す技術がなくて、ロシアとヨーロッパ諸国が進出するまでは孤立していたのだ。船を出す能力なんかある筈がない。


「すると他か……チリ?アルゼンチン?」


「チリとアルゼンチンにカリブ海まで来る能力があるか?」


「ないな。それでアメリカ合衆国への艦船の派遣も拒否したし。それに南米の海にそれらしきダンジョンは見つかってない。彼等ならカリブ海で会うのは変だ」


「そもそもカリブ海にはそれらしい船がいないよな」


「そんな怪しげな船がいたら日本艦が臨検してるさ。シナ人に対して警戒中なんだからな」


 日本はアメリカ合衆国でシナ人の氾濫があるまで大西洋側に艦船を派遣していなかった。派遣していたのはアルゼンチンまでだ。そこから先の海洋についてはロシアとヨーロッパ諸国に任せていた。でもスペインが単独でカリブ海のダンジョンに入植する力が有るとはとても思えない。でも住民はスペイン語を話している。どこから来たんだ?……調べるしかないか。


「正体は当人に聞くしかないな」


「スペイン語なんて殆ど分からん。斎藤ちゃんに任せるよ」


「そんなのお互い似た様なものだろうが。馬鹿言ってないでさっさと調査を進めるぞ」


 そのまま片言のスペイン語で話を続けると徐々に警戒も融けてきて村に案内された。それで村の住民に聞き回ったのだがどうやらカリブ海にある島の一つから入植した現地人であった。彼等の祖父の世代はその島にあるダンジョンで産まれ育ったらしいが国は分からなかった。話している感じでは国と言う概念そのものが希薄な感じだ。そして話を聞く限りではその島には今までどこの国からも接触がなかったらしい。こうして一通りの簡単な調査を終えた二人はまた来ることを村人に約束してダンジョン内にある村から退去した。




 村を退去してから少し考え込む様子を見せていた三村が暫くしていきなり叫んだ。


「賭けはどうなるんだ!俺はロシア人に賭けてたんだぞ」


「現地人なんて枠あったか?不成立だろ」


 いくら秘密にしていても何れは事が露見すると皆が思っていたので海のダンジョンで何処の人間と最初に接触するかが賭けになっていた。それで挨拶も賭けの人気順にロシア語から始めたのだが想定外のスペイン語で返されていた。二人には現地人が賭けの対象に入っていたかどうかの覚えが無かった。

 ところが拠点に戻り班長に報告後、休憩室に居た皆に海豚のダンジョンに入植している現地人と接触した事を斎藤が話すとそれを聞いた臼井が歓喜の声を上げた。どうやら賭けはこいつの一人勝ちだ。現地人枠はあったのだ。斎藤と三村の二人は賭けの結果を聞く間もなく、研究者達に急かされてその日の内に現地人と再び接触する破目になった。そして翌日、眠い目を擦りながら三村が宿舎の食堂で少し遅い朝食をとっていると……


「三村ちゃん。カリブ海にある海豚のダンジョンで現地人の入植者を見つけたって?」


「ああ、見つけたよ。……賭けはお前の総取りって本当?」


「おうよ」


「それで何か用?もしかして朝っぱらから自慢しに来たのか?」


「そんなのは昨日の晩で終わったよ。話したいのは今後の入植者の手配についてさ。それでその昨日見つけた現地人のいるダンジョンには何人ぐらい送る事になりそうなの?」


「なんだ、そんな話か。当面は入植を見合わせる事になったよ。取り敢えずは研究者を数名送り込むだけだな」


「そうか、まぁ、ダンジョンは他にもあるからいいけどな」


「海豚のダンジョンだから法的には強引に入植を進めてもグレーなのだけどね」


「態々揉め事を増やす必要はないさ」


「揉めるかどうかはどうでもいいらしいんだ。入植を見合わせるのは船もなしに何処まで入植が進むものか研究者がまず知りたいんだとさ」


 スペイン語を話す住民に興味を持った研究者達を引き連れて再度村を訪ねて調査したのだが、現地人達はどうやら最初は素潜りで移り住んだものらしくダンジョン内での入植の進行も日本に比べれば遅々としたものだそうな。それでも少しづつダンジョンへの入植が進んでいて研究者達の興味を湧き立てているらしい。


「だけど日本人と交流していれば否応なしにダンジョンの開拓関連の情報が伝わるから状況が随分と変わるだろ?」


「その辺りも含めて研究対象なんだそうだ。昨日は三時間も寝てないし、今朝もついさっきまで捕まっていて取り敢えずの方針が決まったんだよ」


「ふ~ん、そうなのか。……そう言えば逆の場合は如何するんだっけ?」


「逆って?」


「例えば現地人がこちらの入植しているダンジョンに入ってきたらどう対処すれば良い?」


「それは方針に従えば良いだけだ。前に他国人に見つかったらどうするか決まったじゃないか」


「ああ、シナ人以外には優先権を主張しつつ入植を認めるってやつな」


 シナ人だけはシナ人の乱とシナ人の氾濫の件もあって交渉の余地なくダンジョンから排除するとなっていた。華僑の居る国は多いけどどの国も移民先で乱を起こしたシナ人に対して警戒心を露わにしていた。日本の華僑?奴等の多くはダンジョンの氾濫の前に日本が危険だと言う噂が広まって日本から逃げ出した。主な逃亡先はオーストラリアとニュージーランドだった。


「鯨類のダンジョンだからどうせ人の占有は出来ないし、中での優勢が保てればそれで問題は無いさ」


「そんなに上手く行くと思うか?」


「さあ?今の所は問題ないがな」


「それは今迄は日本人しか居なかったからだろ」


「だけどまだ何処の国も気付く様子は無いし実際にバレてからでないとどう転ぶか分からんよ。それに他国にバレたら政治絡みの話になるから下っ端の俺らにはどうせどうしようもない」


「まぁ、そうだな。上の連中次第だな」


 日本人の海のダンジョンへの入植はいずれは他国に露見するとの想定の元で着々と進んでいた。日本人は戦々恐々としていたがいつ見つかってもおかしくないと思っていたオセアニアの海域では今の所は露見してない。そして大西洋側でも露見する様子はないな。これはまだ入植が始まってないから当たり前か。


「それで今日はこれからどうするの?」


「研究者を引き連れて件のダンジョンにまた行って上手く話が付いたら入植者を送り込んだ始まりの島に行って友好関係を築いてくるつもりだ。そして何れは日本の陣営に引き込むつもりだな」


 日本の陣営に引き込めれば勢力圏も拡がる事になるし上手く遣れば拠点も造れそうだ。


「そう言えば今までどこの国とも接触してないって話だったな」


「ああ、もし接触していたらその国は今頃は海のダンジョンに入植していただろうな」


「そうなっていたらカリブ海にあるダンジョンはその国が入植を進めていて日本の入る余地がなかったかもな」




 調査を進めると現地人の居住するダンジョンのある島はとても小さくてダンジョンなしでは人の住めるような島ではなかった。その島は旧ベネズエラの領海にあるのだが川も無くて外から見たらどう見ても無人島だ。宝島に出て来る海賊の拠点にすらなりそうにもない島でとても人が住めるとは思えない。そもそも彼等は元からの島民ではなくて大陸から逃げて来た難民達の子孫だった。グレナダ方面の人の住む大きな島々を目指して船を出し、この島に流れ着いて仕方なしにダンジョンに住む様になったらしい。ベネズエラの島々には大陸から人の群れが押し寄せて大変な混乱状況にあり更に先に逃げようとして遭難してしまった様だ。海には齧る魚が居て陸に揚げてあった船を一旦海に浮かべたらいつの間にか穴が開けられるのだから遭難するのは当たり前だ。それでも逃げ出す程の酷い状況だったらしい。

 当時のカリブ海の国々はダンジョンの氾濫の時に船で難民が大量に押し寄せてきたのを全てダンジョンに押し込む事で難局を乗り超えていた。船で来られると齧る魚の所為で直ぐに船が使えなくなって追い返そうにも追い返せない。難民の多くは海の藻屑と消えたがなんとか島に辿り着いた人々はダンジョンに押し込まないと遣って行けなかったのだ。元々猛獣のいない島々なのでそれだけで何とかなった。一時のイギリスみたいな状況だ。その頃のイギリスにはヨーロッパ中から人が押し寄せていたからな。

 現在のカリブ海の島々についてはロシアとヨーロッパ諸国がほぼ懐柔済みで残っているのは旧ベネズエラ領の島々だけだ。そこには軍が逃げ込むわ難民が押し寄せるわで人が急増していて、更に各地で犯罪組織による抗争が起きて未だに混乱が収まっていなかった。ハッキリ言って懐柔が難しい状況にあり、そこに日本の入り込む余地はない筈だった。日本が他国に内緒で入植を進めている海のダンジョンは別にしての話だけど。


「彼等は運が良かったのかな?逃げずに残っていたら抗争に巻き込まれたのは必至だ。それにグレナダに辿り着いてもどの道ダンジョンに放り込まれるだけだったからな」


「まぁ、自治が保てているだけマシだな。グレナダに辿り着いても殺された人も多かったらしいから」


 彼等の島に流れ着くのは遭難者とそれに類する漂着物だけなので抗争に発展するとかには成らなかった。これが人の住めそうな島なら軍やその他の武装勢力が乗り込んで来た可能性もあるがそんな奴等は人の住む島々に留まるかこんな島は歯牙にもかけずにグレナダに向かって通り過ぎたのだ。齧る魚がいて船は片道なのに何もない島に態々上陸するもの好きはいないよな。そして今までそんな感じでロシアやヨーロッパ諸国からも見過ごされてきたらしい。村人はと言うと漂着したものが人であれ物であれ迎えいれて外に出さずにきた。外に村が知られるとどんな奴等が来るか分からないからな。そして日本人に遭遇するまではそれで上手く行っていたのだ。




 調査が更に進むと彼等の人口が日本人には想定外な程に多い事が分かってきた。彼等は日本人と同じ頃に海豚のダンジョンへの入植を始めて海豚の導くままに野放図に勢力圏を拡げていたのだ。


「聞いた話では彼等の人口は既に国家レベルだぞ」


「ダンジョンの氾濫の頃からでも随分な年月だし、ダンジョンなら人も増えるだろうさ」


「それで上はどうするつもりなんだ?」


「東南アジアでしてきたのと同じだよ。此処はベネズエラが瓦解しているから新興国として扱うんだ」


「そんな話ではなくてだな。彼等の勢力は思いの外大きかっただろう?確かに始まりの島にあるダンジョンは一つだけだ。だけど海のダンジョンは数が分からないじゃないか」


「そうなんだよ。参るよな。海豚の導くまま野放図に入植していてどれだけのダンジョンに入植しているか彼等も知らないんだ。そんな事には興味が無いんだよ」


「確かに全然気にしてないな。ダンジョンが繋がっていて行き来はできるし、同じ群れの仲間ならそれでいいって感じだ」


「それにダンジョンへは繋がる先から繋がる先へと海豚の導くままに移住しているからダンジョンの開口部が海の何処に在るかも知らないんだ」


「まぁ、知らなくても中で住む分には困らないからな」


「参るよな~全て海豚任せなんてな」


「それでカリブ海にある入植できそうなダンジョンにはどのくらい入植しているんだ。研究者達の想定で良いから教えてくれ」


「手を付けているだけなら八割がた。ダンジョンの浅層から深層にまで入植しているのがその内の少なくて三割多くて五割との想定だな」


「……それって防衛なんて考えずに開拓できる先から開拓すればいい五年も続ければ人口が増えて何とかなるさと放言した奴の言葉通りの状況って事?」


 日本人が海のダンジョンへの本格的な入植を始めた頃にそんな意見もあったんだよな。採用されなかったけど。


「その通りだな。彼等は海のダンジョンについては海豚に連れて行かれた深層から順に開拓してるんだ。そして防衛の事なんて全く考えてない。その結果としてカリブ海は彼等のものさ。メキシコ湾や大西洋の南北アメリカ大陸沿岸にも進出しているらしい。日本人はそれらのダンジョンの浅層に植民して防衛に協力する事になりそうだよ」


 この状況でシナ人がもし海のダンジョンへ入植出来る事に気付いて侵攻されたら防ぐのは容易ではない。ダンジョンの中の住人が防ごうなんて考えてないんだからな。


「それは取り敢えず日本の陣営に取り込めるって事だよな。それなら良いか。入植もダンジョン内で住み分けてそれで良しとするなら別に良いさ」


「少なくとも取り敢えずの友好は結べたな。全てはこれからだ」


「……日本人がもし彼等の様に野放図に入植を進めてたらどうなってたかな?」


「絶対に何処かの国にバレてたと思うぞ。日本と彼等では規模が全然違うだろ。それに彼等は海豚に従ってダンジョンからダンジョンへと船も使わずに入植していた。機密性が全然違うよ」


「船を使わないと入植はなかなか進まないけど機密性は確かに高いな」


 カリブ海からメキシコ湾にかけての浅場にある海のダンジョンは彼等のものと言って良い状況にあった。日本人は彼等と協定を結んで彼等に便乗して入植を進める事となった。そして日本の開拓ノウハウを吸収する事で彼等の人口が更に増えて入植のペースが上がった。このまま行くと南北の大陸の大西洋側沿岸も彼等のものかな。








 日本人のカリブ海やメキシコ湾の沿岸部にある海豚のダンジョンへの入植は順調に進んでいた。殆どが人が入植済みのダンジョンで海での探査もダンジョンの開口部の位置確認ぐらいなのだから楽なものだ。鯨類の調査は大西洋で続けてたが南北のアメリカ大陸沿岸に留まりアフリカには足を延ばせずにいた。日本からの艦隊の派遣はあくまでもシナ人の氾濫に対するものでありアフリカに向かえば疑惑を招くだけだからな。アフリカ大陸はヨーロッパ諸国の担当域で下手な事をすると揉めるし、海のダンジョンの件が露見する切欠にも成り兼ねない。ただカリブ海の彼等はどう動くか分からんのだよな。南北のアメリカ大陸沿岸に留まってくれれば問題ないんだが彼等の動向は海豚次第だからな。

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