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悲しみの果てに ~探偵物語〜  作者: 白井花乃
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『宙太。今回は浮気調査だ。調査対象者は・・』


『は〜い。どうせ、色ボケしたド素人の浮気野郎でしょ。俺だけで十分っすよ』



相変わらず、世間を舐めきっている生意気な宙太が探偵に向かって言った。


宙太は尾行の腕前もそうだが口の悪さも天下一品だ。浮気調査の依頼者に対して、安心して調査期間を過ごしてもらう為に、実際に調査をする調査員を合わせるのが理想的だ。しかし、依頼者と調査員の宙太を合わせる訳にはいかない。精神的に落ちている依頼者を宙太に合わせる事を考えると・・・探偵の方が精神的に追い詰められそうだ。



『今回もパパッと終わらせて、焼肉でもおごって下さいよ。最近調査が無いから、ろくなもん食ってないんっすよ』


『あぁ。すまんな。でもな宙太、簡単な調査だと初めから決めつけると痛い目見る。慢心は禁物だぞ』


『はいはい。分かってますよ。んじゃ、対象者の情報教えて下さいよ』


『ああ、今回の調査対象者は、岡田次郎(32歳)大手不動産の営業部所属。仕事の帰りが遅いと相談があったから、浮気はその時間と予測している』


宙太が言うように今回の案件は簡単な部類になるだろう。なぜなら、今回の調査対象者は警戒心が全く無く、行動パターンが読みやすい営業マン。年齢が若い為、行動が端的になりやすいからだ。



『それじゃ機材を準備してくれ。調査に向かうぞ』


『はい』



宙太は事務所にあるロッカーを開け、小型カメラと盗聴器、GPS発信機などの調査に必要な機材ををバッグに詰めた。2人はそのまま事務所を後にした。



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