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エデンズゲート  作者: 川畑紀雅
【第一章:人間界ミズガルド】
2/8

《はじめての依頼》

少し短いかもしれないです。

もっと長くして欲しいみたいな意見があったら次から長くします。

評価や感想があったら参考にします。

朝になり目が覚めてすぐ、私は寝ながら考えてた食事についてクロウに質問した。


「あのさぁ、昨日門番の人が動物は神の使いだって言ってたけど、もしかしてこの世界じゃ肉って食べられないの?」


こんな質問くだらないと思うかもしれないけど主食が肉とご飯の私にとってはかなり重要な事なのよ。


「動物の肉はもちろん食べられる。だが食べる前に神への感謝をしなければいけない決まりになっている。まぁ家で食べる分にはしなくてもいいけどな」


「よかった~! 肉が食べられなかったら飢えて死んじゃう所だったよ」


朝から肉の話をした私はクロウにある場所へと連れてこられた。


その場所は、見るからに酒場だった。私、未成年なのに


「ねぇ、なんで朝から酒場なの? 私未成年だからお酒飲めないよ?」


「別に酒を飲みに来たわけじゃない。ここには結奈のランクを上げるために来たんだ」


「えっ!? それどういう意味? それにランクの上げ方聞いてなかったわ」


「あそこに掲示板が見えると思うが、あそこには依頼が張り出されているんだ。依頼を受け街や個人に貢献する事でランクを上げられる。他にもランクを上げる方法はあるが追々話していこう」


クロウの言っていた通り、酒場の中央の壁に掲示板っぽい板がかかっていて、依頼と思われる紙が何枚もそこに張り出されてた。


「とりあえず簡単そうなのを………ってなんで魔物退治ばっかりなの? って言うか魔物退治以外ないし」


「でも腕試しとしてはいいんじゃないか?」


私は仕方なく比較的簡単そうなゴブリン5匹の討伐の依頼を引き受けた。

と言うか他の依頼が確実に死にに行ってくださいと言わんばかりのものしかなかったし。



依頼をすることになったから、武器が必要だなぁってクロウに言ったら、家に武器があるよみたいな感じに言われたので森に行く前に一度朝ご飯と武器をとりに家に帰った。


今日の朝ご飯というかこの世界で初めての食事は固いパンと干し肉だけというお世辞にも美味しいと言えたものじゃなかった。

でもそれしかなかったし、食べないよりはましだったので一応食べた。


武器は何種類かあった。

でもどれも錆び付いてて使えなさそうだったから、逆手持ち用のダガーが2本部屋に飾ってあったのを見つけたのでそれを使うことにした。




こうして不味いご飯で腹ごしらえをして武器も一応手に入れたところで嫌々ゴブリンのいる森に出発する事にした。


森に行く際門番に

「あっ昨日の方じゃないですか、今日はどちらへ?」と聞かれたので


「今日はゴブリンの討伐の依頼を受けたのでそれを。あと私の名前は霧島結奈です」と答えるついでに自己紹介してみた。


「あぁじゃあ結奈様ですね! あとその依頼俺が張り出した奴かもしれませんよ」

と言うので依頼書を見せてみたら本当だったっぽいので少し驚いた。


「結奈様が受けてくださったんですね。ありがとうございます。最近は誰も魔物を退治してくれる人がいないので困ってたんですよ」


って言われちゃったし、やらなきゃだめですよね~




その後、森の中に入り数時間


いくらゴブリンを探しても全然いないから見晴らしの良い切り株で休憩してたら、周囲の草むらがカサカサと音を立てているのに気づいた。



「来たね! ゴブリン共!」


私は腰の鞘からまだ持ち慣れてないダガーを取り出し戦闘態勢に入った。


私が戦闘態勢に入るとほぼ同時にゴブリンも草むらから出てきた。


私は見事に5匹のゴブリンに囲まれてしまった。


「あらら、囲まれちゃった。にしても予想より遥かにキモいわね」

ゴブリンは濃い緑色の肌にボロボロの布を体全体に巻いていた。

武器は五匹共錆びた短剣

体型が肥満気味に見えたから能力使えば、まぁ余裕で殺せるかな。


「アクセラレーション」

私は能力を使う際英語で呪文のように唱える癖がある。

言っとくけど私は厨二病じゃないからね。

言わないと能力で何をしてるか分かんなくなるから言ってるだけだから。


今回の場合は加速。私の行動を加速させるのに能力を使ったの。


私は加速したままゴブリンの間をすり抜け包囲網を突破すると、次に

「ディセラレーション」

加速に使っていた能力の半分をゴブリンの行動を遅くする事に使って両手に持ったダガーで5体のゴブリンを引き裂こうとした。

でもこれが意外と難しかったんだよね。

最初は走り抜けながら首の辺りを斬ってったんだけどアイツらの皮が斬りにくいったらありゃしない。


結局私は

「ストップ ザ ワールド」

自分以外の時間を一時的に止めて、ゴブリンの持っていた短剣で1体ずつ首を切り落としていった。


全てのゴブリンの首を切り落とした後能力を解除し、証拠として首を袋に入れた。

我ながらよくこんなグロいこと平気で出来たと思うなぁ。

それにコイツらの血紫色でねっとりしてて気持ち悪い。それにとんでもなく臭い。



私は吐きそうになるのを我慢しながらクロウが何をしていたのか聞いた。

「そう言えばクロウは私が戦ってる間なにしてたの? 1人だけ高みの見物ってちょっとズルくない?」


「俺は結奈がどれだけ強いのかを確かめていただけだ」


言い訳にしか聞こえないけどまあいいか。

「っで私はどうだったの?」


「予想通りの汎用性の高い能力だったし使い方も中々だったぞ」


「そこまで褒めてくれると逆に照れるなぁ」


と言ってみたけど実はまだ実力の半分程度しか能力を使ってないんだよね。




ゴブリンを討伐したあと、私は物凄い異臭を放っている生首の入った袋を引っさげて街の門まで帰ってきた。

朝街を出たはずなのにいつの間にか夕暮れ時になっていた。

どうやらこの世界では時間の流れる早さが早いらしい。

「もうこんな時間かぁ、どうりでお腹が空くわけだわ」


私は、依頼主でもある門番にゴブリンの首の入った袋を渡し報酬である500ムタの入った袋を貰った。

単位がムタっていうのを知るのはもう少し後だけどね。

まっ、要するに今はこの袋の中身が金だって事はなんとなく分かったよって状態ってこと。


「結奈様はお強いんですね。1人でゴブリンを5体討伐できるなんて」


「そんなにスゴいの?」


「街の人間の中じゃずば抜けて強いレベルですよ」


「ありがとう。でも結構苦労したんだよ、コイツらの首切り落とすの。まぁこれからよろしくね門番さん」


「こちらこそよろしくお願いします。あと俺はギルって言います」


そして門番のギルさんと別れ私は街に入った。


私は早速報酬として貰ったお金で買い物をしようと思ったが、お腹が空いたので酒場で少し早めの晩ご飯を食べることにした。


酒場につくと、そこはたくさんの人たちで賑わっていた。

「へいらっしゃい、注文は何にしやすか? って結奈様じゃねぇですか、帰ってきたって事はゴブリン退治してきてくれたのかい?」


「えっ!? あっはい、そうですけど何で私の名前知ってるんですか? 私名前言いましたっけ? 注文はステーキとご飯で」


「ギルからみんな聞いたんだよ。3年ぶりのエデンズゲームが始まって、昨日この街にその参加者である結奈様が来たってさ。俺達はあんたに期待してるんだぜ! 未だかつて誰も辿り着けなかったエデンの園に辿り着いてくれるってさ。出来たぜ、豚のステーキとご飯」


ステーキとご飯の乗ったプレートを受け取り周りの人のを見よう見まねで真似しながらお祈りを済ませて食べ始めた。


「あのエデンズゲームって今回で13回目ですよね? 過去12回で誰もエデンの園に辿り着けなかったんですか?」


「あぁ、惜しいところまで行った奴はたくさんいたがそいつ等はみんな行方不明になっちまったらしい。しかも原因不明でな」


「そうだったんですか、じゃあ私がエデンの園に辿り着いた最初の人になってあげますよ。期待しててくださいね。」


「おぅ、期待してるぜ結奈様。これから頑張ってな!」


ご飯を食べ終え酒屋を出るとすっかり日は沈み、辺りは真っ暗になっていた。


「うわっもうこんなに暗くなってるし! そんなに酒屋にいたっけ? まぁいいやもう少し落ち着いてから街の散策しよっと」


私は家に帰り初めて自分が獣臭いことに気づいた。


「やばっ! 私の体めっちゃ臭うじゃん、すぐ体洗わなきゃ!」


私はすぐにお風呂場に行き着ていた服を近くに脱ぎ捨て、シャワーを浴びた。


「ふぅ~気持ちいいわ、これでお風呂があれば最高だったけど流石にそこまではなかったか。まぁシャワーがあっただけ良しとしておこう」


シャワーを浴びた後、気付いたことがある。




着替え無いじゃん




「あ~どうしよう着替え無いじゃん、着てた服は臭くて着れたもんじゃないし。クロウ、何か着るものない?」


すぐにクロウが足で服を掴みながら浴場に飛んできた。


「ちょっと見ないでよ! あんたオスでしょ? この変態カラス早くそれ置いて出てってよ!」


私はクロウの置いていった服に着替えようとしたんだけど、また何かが足りないことに気づいた。



下着がない……………




「ちょっとクロウ? し、しっ……下着が無いんだけど?」


「あのなぁ結奈そんなもんこの世界には無いぞ!」


嘘でしょ!?下着のない世界なんて有り得ないよ。

死んでもイヤだよ。




「ちょっとどうにかなんないの? 下着が無いと気持ち悪くて死にそうなんだけど」



「すまないが今夜だけ我慢してくれないか? 明日には用意するから」



「嘘だったらズタズタに切り裂くからね。」


私は渋々服だけ着て寝ることにした。

スースーして気持ち悪い

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