前へ目次 次へ 2/13 2 冷えたからだ 青年はベッドから飛び起きた。 口元に触れると、夢の中では無かった傷痕がそこに存在していた。 少し膿(う)んだそれは、触ると痛み、汗とは違うぬるりとした感触を指に残す。 ――ここは、現実だ。 自身の汗でぐっしょりと濡れた衣服を脱ぐと、乱暴に放り投げる。 新しい服に着替えることも忘れ、頭を抱えて、深く息を吐いた。 震える自分の体を抱きしめるように、背中に腕をまわす。 その後も、青年はしばらくそのままの格好で、暗く冷たい夜を過ごした。