市職員メモ その2
Zさん由来の消失物が原因ではない事件が増えている。
Y家はその最たる例だ。
無秩序な異常の拡散ではなく、明確な意思を以て行われた。
偽警官発生プロセスも同様だ。
罠を張り、入り込んだものを変質させた。
これらを消失物の影響と考えるには無理がある。
この変質させるものを、仮に捕獲者と呼ぶ。
これは以前より活動を続けており、その矛先をまず警察へ向けた。
妙求市警察上層部を取り込み、機能停止へと追い込んだ。
妙求市への明確な攻撃だが、同時にこれは、捕獲者が物理的存在であることを示唆している。
銃弾を撃ち込めば止まる相手だ。
捕獲者には、焦りのようなものがうかがえる。
電線の数を増加させ死角を作成し、そこを移動する。
QRコードやトマソンを使用し迂闊な人間を捉える。
選挙活動を乗っ取り市議会議員選挙で当選する。
こうした慎重さとは裏腹に、Y家における誤魔化しは強引で無理のあるものだった。
多くのものに知られては困るという焦燥が垣間見える。
これは消失物が原因だと思われる。
現在、捕獲者の関係者としても最も疑わしいのは陽爻神社である。
Oさんは、この神社で買った折り畳みナイフで、見えない人間を傷つけた。
見えない人間は、消失物の影響を受けたものと思われる。
これを傷つける手段は同質のものか、反発するものに限られる。
消失物と捕獲者とは、敵対関係にある。
そしておそらくは、消失物側が有利だ。
だからこそ捕獲者側はリスクを承知の上で影響力を強めている。
この処理課も、捕獲者が発足させたものである可能性がある。




