〈3〉イケメンたちよ…2
お久しぶりです(*^^)v
ギリギリ3月ですよね?セーフ
「亮君、莉栗君。ちょっといい?」
「おう「うん…」」
自己紹介終了後、掃除をしたり集会があったりと意外に多忙で今ようやくお昼休みを告げるチャイムが鳴り、クラスは一気に活気に溢れ始めた。しかし美麗はそんな中一人、難しい顔で悩んでいた。
(今しかないよね、)
そして、決心したと同時に席を立ち、美麗は話をしている2人に声をかけた。
あくまで疑問口調だし、笑顔で。けど有無を言わせないオーラが美麗の背中から漂っていた。
◇◇◆◇
「なぁ、なんで美麗怒ってるんだ?」
「わからない…」
「ていうか晃は?」
「何か先生に呼び出されてた。何でかは知らないけど。で、心当たりある?」
「アレかな、前に美麗のペン勝手に借りてまだ返してないからかな?」
(なんだと!?)
最近一本お気に入りのペンが見つからないから落としたかな、と思っていたら…こいつが原因か。そりゃ探しても見つからないわ
「いや、だったら僕は呼ばれないでしょ。あっ、であればアレかな…あの放課後の」
「あぁ、アレかもな…」
(いやいや、アレって何!?)
どうやら後ろをついてくる男子二人組は私に隠し事があるらしい。非常に興味深いわー。でも私が怒ってる原因の候補として出た話か、、うん!後で吐かせようっと!
そうこうしていると少し教室から離れた校舎の端の方まで来ていた。
「なぁ、どこまで行くんだ?」
「ん?えっと、まぁこの辺でいいか。さて、さっそく本題だけど二人とも、どうしてあんな自己紹介したの?」
美麗は立ち止まり二人の方へ向きまわると同時に尋ねた。
「「あんな?」」
まさかアレが自己紹介としておかしいところがないと思っているの!?
2人の頭上に大きなクエスチョンマークが見える。
「はぁー、私の名前出す必要あった?ってこと。おかげで…」
「「おかげで?」」
(おかげで…)
掃除の時間やチョットした休み時間にいろんなクラスの女子から、そう!他クラス含め
『烏野さんって亮君と仲いいの?』や
『莉栗くんって家でもやっぱり爽やかなの?』
『ねぇ、今度家に遊びに行ってもいい?』
『亮君は私に凄い優しいんだよね〜』
などなど話しかけられて大変だった。
亮と仲いいかだって?ただの友達だよって答える以外ある?だって聞いてきた子、絶対探り入れてるじゃん。
家でも爽やかなの?ってイヤ知らん。まず弟に爽やかさを見いだしたことはない。でも常時イケメンではあるね。
ウチに遊びに来る?貴方が?…その前に名乗ろうね!だぁれ貴方?狙いが丸見えだよ
亮が貴方に優しい。うん分かった。だから何?マウント取って張り合ってくるのはいいけどゴメン。本当にどうでもいい情報ありがとう。
「イヤなんでもない忘れて。チョット大変だっただけ」
美麗は顔を片手で覆いながらため息混じりに答えた。本当は言いたいことが沢山あったが言った所で面倒くさくなりそうだと悟ったのだ。
「レイ、大丈夫?」
美麗の様子が少しおかしいと莉栗が背を屈めて覗き込みながら尋ねてきた。さすが攻略対象。顔が良い
「うん…まぁとにかく今後何かにつけて私とのことを自分の情報として拡散させるのやめて欲しいです。自己紹介は自分のことを知ってもらうためのなのに、」
「だから俺の友達を紹介したんじゃん」
えっ?何違った?みたいな顔をする亮。
「レイは僕の人生の一部だもん」
間違ってる?と首をかしげる莉栗。
(駄目だこりゃ。つうじませーん)
「分かった。もういいやゴメンね。話してたところついてきてもらって」
伝わらなかったことに腹が立ってきて、このままだと強く二人に当たってしまうと思い、美麗は笑顔を作りそう告げた。そして亮と莉栗の横を通り過ぎ一人で来た道を戻ろうとした。
「あっ、アイツらから連絡きてる。俺たちのこと他クラスの女子が探してるらしい。どこいるかだって」
「えー、レイといるって言っといてって伝えて」
「オッケー。今、美麗と喋ってる。もうちょいしたら戻る、っと」
頭を冷やして落ち着くために態度が悪いと分かっていながら一人で戻ろうとしたのに背後から本当に全く伝わっていない事が分かる会話が聞こえてきた。
簡単に言おう。美麗は耐えられなくなった。
「あのさ、イケメンが私のこと紹介したら注目されちゃうじゃん!女子っていうのは特に怖い生き物なんだよ分かる?2人は自分たちが思っている以上にカッコいいんだから周りに与える影響を考えてよ!!」
美麗は振り向きスマホにむかう二人にそう叫んだ。急に勢いよく話し始めた美麗に圧倒されたイケメン達は美麗を見つめた。そして美麗は気づかなかったが何故か顔を赤らめた。
しかし何も言ってこない二人に更に美麗は言葉を続けた。だがここで一度言葉に詰まった。すると
「大丈夫…?」
莉栗に心配されてしまった。その途端恥ずかしくなった。私、子供じゃん。
そう思いながらも抑えられなかった。美麗は最後に
「2人なんか大っきらい!!」
目に涙を溜めてそう言うと罪悪感をそのままに校舎に向かって走り出した。
◇◇◆◇
美麗の背中が見えなくなってしばらくした。が2人は未だその場から動けていなかった。正直なぜあんなに美麗が感情的になっているのかが掴めていなかったからだ。
「なぁ、どうするべきかな?」
「こっちが聞きたい。でも何か…」
「あっうん。多分考えてること一緒」
取り敢えず仲直りをしたいが原因が分からぬ状態。神妙な顔で座り込む男子生徒が2人いた。
投稿したのは3月。更新した今は4月1日。ということで、
◇◇◆◇
「ねえ奈未、今日ってエイプリールフールだよね」
「そうですね…って駄目ですよ!何か仕掛けたら」
「え~」
「え~じゃないです。ハイ終わりました」
「ありがとう!」
話している間に奈未はいとも簡単に美麗の髪を結いあげると使ったオイルや櫛を片付けだした。次は制服に着替えようと美麗は椅子から立とうとした。その時
「…お嬢様」
突如声を上げた奈未に反応して美麗は後ろを振り返った。
深刻な顔をした奈未の手には先ほどまで美麗の髪をとかしていた櫛が握られていた。そしてその櫛には大量の黒髪が巻き付いていた。
「えっ?」
(ち、ちょっと待って。それ私の髪の毛…?)
ゆっくりと美麗は櫛から奈未の顔に視線を移動させた。目が合った奈未は何も言わずにただ頷いただけだった。その答えに美麗はゆっくりと自身の髪に手を伸ばした。
「…よかった。ある」
「はい。大丈夫ですよコレ付け毛なので」
そういうと奈未は通常運転に戻り固まったままの美麗を素早く着替えさせ始めた。何が起こったのかいまだ混乱している美麗を見て奈未は再度、噓をついてもいいですが人を不幸にする嘘はだめですからね、と言い朝食の準備をすると為に部屋を出て行った。その20秒後
「やられたー!!」
ようやく理解が追いついた美麗は叫んだ。その声は廊下にいた奈未と偶然通りかかった他のメイドにまで聞こえていた。
「奈未さん、美麗様は大丈夫なのでしょうか?」
「はい。心配ありませんよ。さあ行きましょうか」
「はい!」
キッチンへ向かう奈未の顔は口の端がいつもより上がっていた。
(終
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