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脱!悪役令嬢計画  作者: カピパラ
中等部
80/95

〈21〉冬休み4

こんばんはー

今日で家族旅行も最終日を迎える。美麗はスッキリとした様子で布団から上体を起こし大きく伸びをした。


(あーよく寝た)


今朝方は色々あったけど二度寝したらスッキリ。美麗、完全復活!

きっと叉紗も今度こそ広々とベッドを使えたから気持ちよく寝れたでしょう。だったら今日起こった事は水に流されるはずよね。というか私の記憶から先に削除すればいいじゃない!よし、そうしよう。


「おはよう、レイ」


「おはよう莉栗。もう着替えてるの?早いね」


()()って、あと10分で朝食だよ。さっきお母様が来てそう言ってたから」


「...怒ってた?」


「...まぁ、大丈夫でしょう」


そっぽ向かないで私の目を見て言ってー!!てか、よく見たら、


「叉紗達は?」


「あぁ、なんか先行くって。多分手伝いで呼び出されたんじゃない?あっちのお父さんも来てたから」


(ん?その記憶もないな...)


「いいから早く着替えて、着替えて。本気で間に合わない。」


「うっ、うん」


今は疑問解決より怒られないように急ぐのが先決だよね。今日はーご飯くらいなら何でもいっか。


「ごめん。先行ってて」


「分かった」


そう言うと素直に莉栗は部屋から出ていった。普段なら中で一緒に待つと言い張るところだが今回ばかりは巻き込まれるのは御免だと思ったのだろう。美麗自身も正直、自分のせいで莉栗が怒られるのを見るのは心苦しいのである意味有り難った。


「これにしよ」


美麗は誰もいない事を再度確認してその場で近くにあったジーパンとシャツを羽織った。


(快適だわ〜!!)


男子の目を気にしないというのは何て素晴らしいんでしょう!ベッドの上で下着姿になっても誰も迷惑しないし怒られない。あぁ〜良い!


(あっ、ヤバ)


時計を見ると朝食まであと3分だった。急いで髪を一つに束ね、ルームキーとスマホを持ち外に出た。


「急ぐよ」


「先に行ったんじゃ、」


「いいから」


すでに会場に向かったと思っていた莉栗がドアの外で待っていた。このことに驚きつつも待っていてくれたことに嬉しさを隠せない。美麗は自分の前を走り手を引いてくれる莉栗の背中を見ながら


(ありがとう)


静かに微笑んだ。


◆◆◇


「おはようございますお父様、お母様」


「おはよう」


(危ない、セーフ)


美麗は笑顔は崩さず内心で冷や汗をかいていた。お父様は分からないが少なくともお母様の微笑みには怒りがにじんでいる。後が怖い。


「あれ?今朝は森羅家は一緒ではないのですか?」


席に着きながら辺りを見回した莉栗がそう質問した。


「なんか朝は別でお願いされたんだ。忙しいんだろうね。寂しいかい?」


「...えぇ、」


あぁーイケメンの物憂げな顔。まさに国宝。が、しかーし。私は見た!莉栗が森羅家がいないと分かった瞬間に零した笑みを。

実は仲が悪いのかな?


「さぁ、みんな揃ったことだし食べながら話そうね。」


お父様の一言で和やかに食事が始まった。今日の帰りは午後3時。それまでは自由らしい。美麗は何をしようか考えながら食事を楽しんだ。


「お水、お注ぎします」


「あっ、ありがとうございます」


(ん?...あっ!)


声をかけてきたのは叶野だった。


なるほどこれがお手伝い。偉いな〜。私なんてさっき目覚めたのに叶野はしっかり制服を着て整えて仕事してる。ただ純粋に、すごい。


「失礼いたします。」


注ぐときの叶野の真剣な顔に注目していたのに1回も目は合わなかった。それは彼なりに一応客として線を引こうとした結果だった。しかしそんな事は美麗に伝わらない。その結果、美麗は今まさに下がろうとしている叶野のその腕をつかみ少し腰を浮かせ耳元で


『頑張って』


囁いた。叶野は一瞬固まったがすぐにポーカーフェイスに戻り再度礼をして部屋からでていった。


後方で扉の閉まる音がする。周りに誰もいないことを確認して叶野は壁に背を預け座り込んだ。


「はぁー」


扉の向こうで赤面している男子がいることを知らず、ただ美麗は食事をその後も楽しんだ。

因みに食事後、、、


◆◆◇

「美麗、ちょっと」


笑顔で手招きするお母様に呼び止められ美麗は顔を強張らせながら振り返った。


「なっ、なんでしょう」


「いいから。こっちへ」


危険を察知したのか、すかさず莉栗が声を上げた。が、


「お母様、僕も一緒に...」


「いいえ。先に苓也様と部屋に戻ってて?」


「、、はい。」


一刀両断され何もできず出ていった。


「さて、私が今朝あなた達のお部屋に行ったのは知ってるわね?」


(あっ、その話か。 オワッタ)


その後20分間美麗は静かに怒る鬼にお説教され続けた。


「毎日言ってるわよね?いくら夜遅かったとしても朝はしっかりいつもの時間に起きて顔を洗ってうがいをして髪の毛をきれいに整え、清潔な服を着る。人は外見て判断されることが多いから尚のこと手を抜いてはいけないの、と。それなのに今朝のあなたは、」


(これ、いつまで続くんだろう)


「聞いてる?」


「ハイ」


こってり絞られた。

          終


いかがでした〜?


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