<12>体育祭は...(終わったの...?)
お久しぶりです。こんばんは~
「惜しかったねー!!」
「うぅ~あとちょっとで一位だったのに...悔しい!」
「まぁ、やれることやったからオレ的にはオーケー」
一学年は美麗にとっての公開処刑もとい学年リレーを無事に終え、すでに陣地に戻っていた。次は二、三学年の学年リレーなので応援しながら各自思い思いに過ごしている。
結果から言うとうちのクラスは2位だった。いや~よく頑張ってくれたものよ。私も頑張ったんだよ?頑張ったんだけどさぁ、やっぱり前後の男子達には救われましたわ。でも、そこには勿論冬斗も含まれているわけで。
(しかも不覚にもドキッとさせられたし...。)
美麗は足の間にペットボトルを挟み、その上に顎をのせながら頭では別のこと目ではリレーをボーッと見ていた。
ごちゃごちゃ考えて攻略対象の従兄弟だから警戒してるものの、なーんにもないからアレかな?意識しすぎてる私ってもしかして自意識過剰..!?
そんな気が最近ではしてきた。こんなことを考えていると
「せーの「「「花宮先輩、頑張れー!!」」」」
(なにごと!?)
突然訪れた本日二回目の耳塞ぎタイム。隣に座っていた青蘭ちゃんと莉愛ちゃんも思わずといった様に両耳に手を当てている。よく見たら莉愛ちゃんは片目もつぶっている。いや、かわいいな。仕草がアイドル。それはいいとして、第一前提
「...花宮ってダレ...?」
つい口からポロッと出てしまった。
それが私のいけないところ。テヘペロ☆
テヘペロですんだら警察はいらない。世の中そんな甘いもんじゃない。応援のため集まっていた一、二年生の女子のファンが一斉にこちらを見た。いつの間に二年生のリレーは終わっていたのだろうか。
「あなた、花宮先輩を知らないってホント?」
「えっ!?知らない人っているんですか?」
演技がかった態度や口調で次々とファンが騒ぎだした。
(ここにいますよ~って言いたい)
「あなた、そこに座り直しなさい。私達がたっぷりと教えて差し上げます!」
知ってるか聞いといて答えを待たず、にいかにもファンの中でリーダー格であろう先輩が朗々とそして長々と鼻高々に話し始めた。正直、私の得には一ミリもならん気がする。
「花宮先輩はですね、まず───」
ここからは適当に『興味深いです!』『えっ、そうなの!?』『知らなかったー!』を乱用していく。端から真面目に聞くと言う選択肢を捨てました。
しかしまぁ、話を聞いていて、人気者は大変だとつくづく感じさせられた。流石に寝巻きの種類や朝の自宅での一連の行動などを把握されるのは正直怖い。ゴメン被りたいですね。
「──なのです!素晴らしさわかっていただけました?」
「それはモチロン!」
(わかりませんでした!)
正直に言おう。時間の無駄とはこういうことである。その事が分かったのが今回の収穫だ。
「それはよかったです!それでは~」
「はい。」
美麗は、やりきったと言わんばかりの先輩の背中をにこやかにお見送りし見えなくなったところで脱力した。
「生徒は集まってください。朝と同じ体形でよろしくお願いします」
(...えっ?)
どうやら話だけでなく体育祭も終わったようだ。
一度書いたのが消えて焦りました...。
通信環境って大事(*-ω-)




