<7>私、ヤバくない?
スミマセン、
話をゲームについてに戻そう。
私の死んだ日は「最後に君と夜空を〜星という名の願い〜」という少しギザな題名のゲームの第3シリーズの発売日だった。なんて長い題名だろうか。なのでファンの間では「君星」と呼ばれていた。
(私はダサすぎて呼んでいなかったけど…)
舞台となるのは日本に類似した世界。ヒロインは庶民で14歳の時とある事情で大手のグループの子供たちが通う学園に転校してくるのだ。そこで周りから遠巻きにされるのだけれども努力(というか主人公パワー?みたいな)ので学園内でどんどん注目を浴びていきその中で攻略対象たちと接っしていく、というのが簡単なストーリーだ。
そして重要なのがここから。
よくあるけどやはりこのゲームにも「悪役令嬢」というものがある。
ヒロインに嫌がらせを行い最終的に断罪されるその令嬢こそが そう、この私、烏野美麗なのだ。断罪内容がとにかくすごい。
どうあがいてもハッピーエンドで家が倒産、バッドエンドで国外追放…って
(私ヤバくない!?)
私の今世の目標は平穏に暮らし、ハッピーエンドで天命をまっとうすることなのに…。
(もうお先真っ暗状態だよ…。でも、)
「前向きに行くしかないわよね!」
大丈夫!物語スタートまであと9年ある。それプラス私には前世の記憶がある!きっと地味になってモブと化していれば回避できるはず!(多分…)
そうとなれば即行動。明日から頑張るぞ!
「取り敢えず明日に備えて寝よう!」
そして私は深い眠りに落ちた。