<6>平和な誕生日会(?)
こんばんわんこそば
(本当にきた...)
姿をとらえた瞬間、きっと私の表情は凍っていたことだろう。
─三時間前─
時は流れ、先日私は13歳の誕生日を迎えた。大々的なパーティーは行わず、家族でこぢんまりとした誕生日会を開催した。その際、家族からは様々なプレゼントをもらい、お父様からは
「はい。若い子が好きそうな流行りのデザインを見つけたんだ!」
「わー!ありがとう!」
(お、使いやすそう!)
薄緑の布地に金の糸で縁が装飾されているオシャレかつ、可愛らしいハンカチをもらった。全てにおいてセンスがよい!
「私からはコレをあげるわ~」
「ありがとう!お母様!」
「大事に使ってね~。」
箱を開けると、中には傘が入っていた。携帯用なのだろう。少し小さめだが、こちらも大人かわいいデザインで一瞬で気に入った。
「最後は僕から!」
水色の包装紙に包まれた箱を渡された。と、言っても指輪いれ程度の大きさで重さもない。なんだろう~?そう思いながら箱を開けると中には
(すてき!)
髪留めが入っていた。黒のゴムに薄紫のまるでガラス細工かのような細やかな模様が入っている円形の飾りが付いており、光を透すと一層輝きが増す。
「気に入ってもらえた、かな?」
髪留めに心を奪われ、一言も発っさないことに良くなかったのだろうか、と恐る恐るといった感じで莉栗が美麗の顔を覗き込んできた。
「うん!もちろん。ありがとう大切にするね!」
そう声をかけると先程までの不安そうな顔は見えず、大輪の華のような笑顔を莉栗は浮かべた。
(イケメン、マブシイ...!)
そうして、プレゼントをもらい終え、最後に家族で誕生日ケーキを食べようと言う話になったときだった。
「美麗様、お客様がお見えですが、いかがいたしますか?」
(お客様?)
突然、メイドの奈未が耳打ちしてきた。
今日は誰も呼んでいないはずなのに...。青蘭ちゃん達とは今度お昼にプチパーティーをする約束をしてあるし。第一、私の誕生日を知っている人なんてそんなにいない。
疑問は増すばかりである。しかし、お客様である以上外で待たせるわけには行かない。
「客間にお通しして。ケーキ一切れ食べたら行くから。」
「承知いたしました。」
奈未がそう言って下がると同時にケーキと紅茶が出てきた。
「それでは改めて」
「「「美麗、お誕生日おめでとう!!」」」
「ありがとう!」
こうして美麗は出てきたフルーツたっぷりのケーキを堪能したのだった。
(ん~!美味しい!)
美麗が口いっぱい幸せを感じているとき、客間ではソファーに座り、目の前にある机の上のプレゼントの箱と花束を恍惚とした表情で眺める麗人がいた。
「美麗、喜ぶかな~!!」
どうでしたか~?
PS:誤字報告、ありがとうございます。これからも応援していただけると嬉しいです!




