<6>新たなる決意
ご無沙汰デス。
目を覚ますと窓から差す光がオレンジ色に輝いていた。
(私3時間も気を失っていたのか...。でも本当に何故なの、私が悪役令嬢だなんて!)
しかもこの顔からして私が死ぬ間際に買っていた新作のゲームだし...。内容はほぼ分かんない。知っているのは攻略対象の外見とヒロインそして私のバッドエンドの際の結末のみ。
私は特殊な遊び方でいつもゲームを楽しんでいた。ゲームを買う前にそのゲームについての情報をかたっぱしから調べてある程度の情報を仕入れてからプレイしていたのです。
(だってそっちの方がなんかやる気スイッチが入ったんだもの)
でも今はその私のやり方が有難かった。マジでありがとう前世の私!
私は今度こそ最後まで寿命を全うしてみせる!今いる家族のためにも、そしてこれから出会うたくさんの楽しいことに出会うためにもそして...
(お母さんおためにも...。)
やると決まれば今やるべきことがみえてきた!よし、私はやるぞー
「えいえいオー」
そう決意して拳を天井に突き出す。
ガ、ガッシャーン
すると突然割れた音が聞こえてきた。思わずそっちの方を向いてみると
「お、お嬢さま!?」
奈未が目を見開いて立ち尽くしていた。
(あっ、私また奇行をやらかしたかも...)
その後は大変だった。また初めの頃の騒動が繰り返されたのだった。
(まだまだ道のりは長いか…)