<24>バレンタインチョコ③
こんばんは~。急に始まり始まりー。
とっさに笑顔を作った私って偉いわー。顔は引きっっていないはず。口角を上げて近寄ってきた二人に尋ねる。
「どうしたの?二人揃って珍しいね」
「聞いてよ!亮君が女の子から逃げるために僕をだしに使ったんだよ。」
うわー、それは災厄ですね。誰でもやだよねイケメンの逃げる口実にされるの。
「だって女子こえーんだもん。」
「そりゃ、僕の方だって同じだよ!しかも亮君と違って『なんでこいつが一緒にいるの?』的な目で見られたんだよ?しかもはっきりと言われたし...」
(言われるのはきついわ〜)
まだ女の子たちが晃くんのこと真の陰キャだと思ってるからこその態度ですね。晃、前髪上げてみ?世界変わるぞ?
まあ、そんな事は言えないのですが...。しかも結構晃君に共感できてしまった。
「うわー分かる分かるよその気持ち!女子って怖いよね〜。私も莉栗と登校したらそんな目で見られたし。本当に怖いよね〜!」
朝のことを思い出すと今でも少し背中に冷や汗が流れる。うう〜今日一日お化け屋敷で過ごした気分でしたよ。
「はあ?美麗、女じゃん」
「うわー亮、差別するの良くないんだー。性別関係ないんだよ?怖いものは怖いし。後、亮は知らないかもだけど女子の真の敵は女子って言うし、」
「へっ、」
(カッチーン。頭にくるー!!)
「何その態度!」
「別に〜?」
「今鼻で笑ったじゃん!!」
「わらってねーし」
「嘘つかないでよ!」
小学生相手に大人気ないと思うかもだけど私の嫌いな態度TOP10入りのことしてくれた亮が今日ばかりは悪い!!
「大体、なんでそうやって...「ふたりとも喧嘩はやめてよ。じゃないと僕の胃が...」
「ごっ、ゴメン。」
(やっちまったー)
晃くんが声をかけてくれたおかげで目が覚めた。そしてまた晃君に迷惑かけちゃった、と後悔の念が...。
去年からずっとそうだ。このままでは私が彼の胃に穴を開けてしまう事態になりかねん。これ以上はストレスを感じさせてはダメだ美麗!
「ごめんなさい。晃くん、止めてくれてありがとう。はい、コレよかったら食べて。甘いの食べたら元気になるかも...」
(あと、コレまでのほんの少し分にしかならないお詫びの意を込めて)
そうしてカバンの中から手作りのお菓子を渡す。まぁ、正確に言うなら戸惑う晃君の右手を無理やり開かせ握らせた、という表現が正しいのだが...。
余分に作ったものがここで役に立つとは。あのとき頑張って作っていてよかったー!、そう思えた瞬間だった。しかしそんな美麗の気持ちに気づくはずもない輩が茶々を入れてきた。
「あっ、晃だけズルいぞ!美麗、」
「俺「僕のは?」」
(気のせいかな?なんか二重合奏だったんだけど...。)




