<14>2年生クラス分け
こんばんは!展開、秒速です(笑)
春休みが終わり毎日の私服生活とも今日で一度一区切り。
「私、海外旅行に行ったよ!」
「いいな~。私は父方の実家に行ったぐらいだよー」
廊下のあちらこちらから男女問わず賑やかな会話が聞こえてくる。
一応言っておくがこの学校にいる9割強は世に言うセレブであるため海外と言ったらビジネスクラスの飛行機でホテルはVIPルームに宿泊。父方の実家と言ったら考えられないくらい贅を尽くした豪邸で優雅な一時を過ごす、そんな感じの人が大半である。
(私の名前、どこ...)
本来周囲のように新年度に心踊らせて登校するはずの日である今日。しかしそんな中、一人美麗はまるで大学受験を3度滑りもう後がない、と精神的に追い込まれた浪人生が合否結果欄から自分の番号を必死に探しているかのようにある物を凝視していた。
(今年こそは平穏に目立たずに過ごしたい!!)
そう、皆様御察しの通りクラス分け発表である。何せこの学園人が多い。よって自分の名前を探すのも一苦労なのである。確認のためだけに30分も時間が取られているくらいに。
「私のクラスは2年B組か...次は青蘭ちゃん。青蘭ちゃんは...」
やっとのことで自分の名前を見つけ、後は主要人物を一人一人確認していこう!そう思っていると突然、肩に手を置かれた。集中していた分、驚きが勝り勢いよく後ろを振り返ってしまった。一つにまとめた髪がなにかに当たる音がした。
「おはよ~美麗ちゃん!!」
「おはよう!ごめん、髪当たった!?」
「大丈夫だよ~」
振り返った先には青蘭ちゃんが立っていた。少しは痛かったろうにこの満面の笑み。優しすぎる...!そしてありがとう朝から癒しです!
「美麗ちゃん何組だった?」
「あっ、えっとB組だったよ。青蘭ちゃんは?」
「私は─」
青蘭ちゃんが話そうとした瞬間、ドタドタと後ろから騒がしい足音と元気な声が聞こえてきた。
(ヤバい...来る)
瞬間的にそう察知し急いで青蘭ちゃんの手を掴み、少しあっちに行かない?と強引にその場を離れようとした。が、
「美麗ー!俺C組だったー。」
「ふ、フーン...良かったね。」
美麗は両肩に乗せられた手を払うため身をよじらせ仕方がなく声の主である陽キャもとい亮の方に向き直った。
捕まってしまったとはいえまぁ、まず一人、私としては攻略対象とクラスが違うことが分かったので良しとすることにしよう。
「美麗は─」
「Bだよ!」
(聞かれる前に言ってやったぜ!)
残念だよね、今年は亮と違うんだよ~...。そんな声もかけようとを思ったが申し訳ない!嬉しさが勝ってしまい興奮しか伝えられなかった。その代わり
「げっ、亮くんもC組ですか...」
「も、ってことはお前も!?」
なんと言う事実...亮とは離れて青蘭ちゃんと一緒!を期待してたのに私が離れてしまうとはー
そんな事実に衝撃を受けていると次はボソッとした声が横から聞こえてきた。
「僕はA組だった...」
「よお!晃も違うのか、」
「うん。」
二人目の攻略対象はAなのか、晃君ならいいかなぁーとか思ってたんだけどそうは行かないものである。
「そういえば、本道さんはD組らしいですよ!」
「へぇ~あの学年首席の」
「そうなんだ、」
色々考えていると横では三人が盛り上がっていた。ラストの攻略対象も違う組、っと。脳内にシレっとメモを残す。
(今年は平穏に過ごせそう~!)
残念な部分もあったけど平穏さでいえば結構いいクラス分けである。そう思いウンウンと一人頷いていると肩をポンポンされた。なぜ皆、話しかける前に肩に触るのだろうか。そんなくだらない疑問を抱きながらも後ろを向くと満面の笑みのイケメンが、両手を後ろに組んだ状態で話しかけてきた。
「レイ!今年は同じクラスだね!朝から同じ教室に行く事になるから、」
今日みたいに別で行かなくても良くなるね?と、声には出ていないが笑顔がそう訴えてくる。今朝置いていったことにどうやらご立腹の様子。保身に走った結果である。
(仕方ないじゃん!目つけられたくないし。)
「そうだねー!」
いかにも急こしらえです!っと言うような笑顔を顔に張り付ける。
べっ、別に失念していたとかそういうわけではないんだよ!?攻略対象といえど私たちは兄弟。だからそんな気にしてなかっただけで...ね?
どうやら今年は莉栗と一緒らしいです...。
どうでしたか~?




